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前話 次話 えり「さぁ、ついにインターハイも決勝戦です」 えり「決勝戦に限り、先鋒、次鋒、中堅…ごと実況と解説が代わるということらしいです」 えり「……色々と大丈夫なんでしょうか」 咏「さぁー?わっかんねーわー」 えり「……という訳で先鋒戦の実況は私、針生えり」 咏「解説は三尋木咏だぜぃ。知らんけどこうなった」 えり「それでは各選手がそろってきましたね。この試合、どうでしょうか?」 咏「さあねー。普通なら白糸台と臨海の対決って感じだけど、ちょーっと違ってくると思うぜー?」 えり「えー、白糸台と臨海は皆さんも知ってるような強豪ですね。阿知賀女子は、10年前にベスト8です」 えり「そして清澄は初出場ですね」 咏「初出場で決勝だぜー?なんか面白そうじゃね?でもまずは、あの宮永照をどうするかって話だけどねぃ」 咏「ぶっちゃけ私だって勝てるか分かんねーわ」 えり「その発言はプロとしてどうなんですか……」 優希「……ん?」 智葉「よう」 優希「……負けないじぇ」 智葉「それはこっちもだ。だが、とんでもないのがいるから、まずはそいつをどうするかだがな」 照「…………」 智葉「来たか」 京太郎「はい、着きましたよ?帰りは大丈夫ですか?」 照「……多分」 京太郎「目逸らさず言ってくださいよ」 優希「京太郎お前……」 京太郎「おぉ、来てたか」 優希「試合前に何やってるんだじぇ」 京太郎「いや、迷いそうだったから送ってきたんだよ」 智葉「宮永お前……」 照「……道が」 京太郎「ただの方向音痴でしょう」 照「京ちゃん酷い」 優希「んー、デジャブな感じだじぇ」 智葉「締まらないなオイ」 玄「ま、また空気?」 えり「さて、始まりました先鋒戦。一体どうなるでしょう」 咏「そりゃーみんな予想してるっしょ?」 えり「あぁ……やっぱりですか?」 照「ツモ」 咏「宮永照だよねぃ」 智葉(おいおい……阿知賀を利用して削ろうと思ったが、それごと潰してきたか) 優希(うわ……ドラ無しって本当にきついじぇ) 玄(うぅ……また宮永さん……というかこの眼鏡の人怖いよぉ……) 智葉(ああ畜生、こいつさらに強くなってるな) 優希(南場が普段の倍きついじぇ……) 玄(ちょっとは上がれたけど、やっぱり宮永さんが強すぎる……) 照「ロン」 えり「ぜ、前半戦終了!やはり宮永照選手が圧倒的です!」 咏「あんな風に点上げていくのはなー。やっべーわ」 照(控室……戻らなくていいや) 照(……迷子になるからじゃない。これは戻らなくてもいいから戻らないだけ) 智葉「……水くれ。ああ、茶でもいい」 ダヴァン「やっぱり強いデスネー」 明華「ああいうの、たまに世界でもいますよ」 ネリー「どうするのー?」 明華「……逃げるが勝ちという日本の諺が」 ハオ「駄目じゃない」 智葉「ま、それも戦略のひとつだが」 ダヴァン「だが?」 智葉「逃げてどうにかなる相手じゃない」 玄「ど、どうしよう……またいっぱい削られた……」 憧「ま、まだ3位よ!それに準決勝程じゃないわよ!」 晴絵「そうだけど……今のままじゃやばいね」 晴絵「……また、アレやろうか」 玄「……覚悟はしてます」 優希「ごめんだじぇ……」 和「優希が悪いわけではないですよ」 まこ「あの相手じゃからの」 優希「でも……」 京太郎「おい、こっち向け」 優希「きょうたろ…もがっ!?」 京太郎「よし、食え」 優希「も、もごご……」 久「もいっこいっとく?」 優希「もご!?」首横振り 久「そう。優希、終わる前から落ち込むのはやめなさい」 京太郎「全くだ。こっから逆転ぐらい言うのがお前だろうが。しゃきっとしろ」 優希「むむむ……よし飲み込んだ!」 京太郎「よし、元気出たか」 優希「……正直怖いじぇ。だけど、行ってくる」 京太郎「おう!」 優希「……ところで、あんなん相手にどうやって咲ちゃんは+-0やってたんだじぇ?」 咲「え?いつも通りだけど?」 5人「…………」 咲「え?」 えり「後半戦です。前半戦はやはり白糸台の宮永選手がトップでしたね」 咏「やっぱり宮永照が1位ってのは確実だねぃ」 咏「……でもさー、なーんか最後に起きそうじゃね?準決勝ん時みたいに」 えり「そうそうに宮永選手が振り込むとは思えませんが……」 照「ツモ」 えり「また和了りましたし」 咏「うーん、もうちょい面白くなると思うぜぃ。知らんけど」 智葉(やれやれ。1位は遠いな) 優希(最後の東場が……) 玄(や、やっぱりあの時みたいにドラ切るしか……でも切ってまだどうしようもないよー) 玄(……またお別れだけど、ここでやらなきゃ、ずっと待ってた意味がない!) 玄「リーチ!」 優希(ドラを切った!?確かに準決勝で切ったって聞いたけど……今になってやるのか!?) 照(阿知賀……悪いけど、同じ手に2回もはまったりしない) 智葉(こいつにとっちゃあ覚悟したことだろうけど……) 智葉「……ツモ」 智葉(予想の範囲内だ) 玄「そんな……」 えり「先鋒戦終了!圧倒的な差でに白糸台が1位です!」 咏「あちゃー。ドラゴンロードちゃん、またドラ切ったかー」 えり「準決勝ではここから宮永選手が振り込みましたが」 咏「全国1位だぜ?同じ手は効かないって。残念だけど、ここまでだったねぃ」 先鋒戦結果 1位白糸台1292 2位臨海605 3位阿知賀255 4位清澄104 照「ありがとうございました」 智葉「ありがとうございました」 玄「あ、ありがとうございました……」 優希「……ありがとうございました」 智葉「やっぱり、お前強いわ」 照「あなたも強かった」 智葉「お前に勝ちたかったんだけどな。そう簡単にいかないか。後はあいつらにまかせるとするか」 照「私も、みんなを信じてるから」 玄「うぅ……またマイナス」 優希「くぅ……決勝でこんなことを……申し訳ないじぇ……」 照「それじゃ」 智葉「……お前、そっちから来たか?」 照「…………」 優希「……京太郎、呼ぶか?」 照「お願い」 菫「で、帰りも送ってもらったと」 照「うん」 菫「その紙袋はなんだ」 照「タコス」 菫「……もう何も言わないから、私も分も取っておけよ」 照「分かった」 菫「じゃ、行ってくる」 淡「頑張ってねー」 菫「あぁ……準決勝のようにはならない」 智葉「おう、帰ったぞ」 明華「お帰りなさい」 ダヴァン「やっぱり強いデスネ」 智葉「あぁ。悪いな、結構差ついた」 ハオ「大丈夫。今度こそ、トップになる」 ネリー「ファイトー」 玄「うぅ……ドラ切っても駄目だったぁ~」 晴絵「まさか失敗するとはね……同じ手は通用しないか」 穏乃「大丈夫です!後は私達にまかせてください!」 憧「うん、玄は安心してて」 灼「負けない……」 宥「うん、玄ちゃんの分、お姉ちゃん頑張るよ~」 玄「お姉ちゃん……いってらっしゃい」 優希「申し訳ないじぇ……止められなかった……」 久「ううん、優希は良くやってくれたわ」 まこ「あんな全国トップレベルがいる卓で、1年がたった一人で頑張ったんじゃ。文句言わんわ」 和「ええ。優希、お疲れ様です」 優希「先輩、のどちゃん……」 咲「アレ?京ちゃん、出る時に持っていったタコスどうしたの?」 京太郎「あー、それはな」 優希「あぁ、意外とチャンピオンって話が分かる人だったじぇ」 咲「お姉ちゃんが?」 優希「京太郎手作りのタコスをおいしいって言ってたんだじぇ。だからあげた」 咲(タコスじゃなくて京ちゃんの手作りの部分が良かったんじゃないかな) まこ「そんじゃ、後輩の仇とっちゃるかの」 久「まこ、お願いね」 優希「頼みますじぇ」 まこ「おう!」 はやり「皆さんこんにちわ☆瑞原はやりです」 良子「ハロー、戒能良子です」 はやり「次鋒戦の解説と実況は私達です☆」 良子「実況のアナウンサーは?」 はやり「なんか体調不良で急遽私達だけになったよ☆」 良子「大丈夫ですか?」 はやり「両方はやりがやるから大丈夫☆牌のお姉さんだからね☆」 良子「あぁ、ベテランの経験…」 はやり「うん?」ゴッ 良子「……ノーウェイノーウェイ」 はやり「それじゃまずはおさらいだね☆」 先鋒戦結果 1位白糸台1292 2位臨海605 3位阿知賀255 4位清澄104 はやり「今の順位はこうなってるね☆」 良子「おぉ……白糸台が圧倒的ですね」 はやり「そうだね。でも、準決勝みたいに徹底的に対策されたり、3校から集中的に狙われると1位は厳しくなる」 はやり「この点差でも確実とはいえないし、麻雀に絶対は無い。最後まで油断しないようにね☆」 良子「途中まですっげーかっこよかったのに最後にいつものペースですね」 良子「さすがです。そんな訳で次鋒戦スタート」 前話 次話 名前 コメント
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前話 次話 恒子「お前ら待ってたかー!大将戦の実況の福与恒子とご存じアラフォーが来たぞー!!」 健夜「アラサーだよ!というかいきなり何言ってるの!?」 恒子「なんか言うべきかなーって」 健夜「もう……ええと、解説の小鍛冶健夜です」 恒子「元世界第2位のアラフォー」 健夜「アラサーだって!」 恒子「はい、えー、大将戦を前にしてこうなってます」 1位白糸台2264 2位清澄1892 3位臨海1305 4位阿知賀900 健夜「白糸台はさすがですね。準決勝では弱点を突かれたのか油断したのか2位でしたけど、決勝では圧倒的な実力で1位をキープ」 健夜「それを追う各校。特に清澄が迫っていますね」 恒子「臨海と阿知賀も頑張っているよね?」 健夜「うん。でもどうしても白糸台との差が縮まらない。それがここまで」 恒子「てことは?」 健夜「大将戦でここまで変わらなかった順位が変化するかもしれません」 恒子「ほほう……女の勘、もといアラフォーの勘だね」 健夜「アラサー!今回いつもより多くない!?」 誠子「ただいま戻りました」 淡「お疲れさまでーす。今回はハンデ無しかー」 誠子「お前はまた……とりあえず汚名返上ってことで」 尭深「お疲れ様」 菫「ああ、よくやってくれた。で、淡」 淡「はーい」 菫「お前阿知賀ばかり意識するなよ?」 淡「……そんなことないですよ?」 菫「こっち見て言え」 照「……大将戦」 淡「テルー?」 照「ん……淡ファイト」 淡「うんっ!」 照「そして……気を付けてね」 淡「もっちろん!高鴨穏乃、今度こそ100回倒す!!」 菫「阿知賀はいいから他にも気を付けろよ……」 照(咲……京ちゃん……) 灼「ごめん……あんまり差縮められなかった……」 晴絵「灼……」 灼「私……」 穏乃「灼さんお疲れ様です!!」 灼「し、穏乃?」 穏乃「後は私がなんとかしてきます!」 灼「いや、なんとかって…」 穏乃「うおおおお!!燃えてきたあああ!!」 憧「少しは静かにしろ!」ベシッ 穏乃「あたっ!もーいいじゃん、逆境って燃えるし」 玄「穏乃ちゃんはいつも燃えてるよね」 宥「あったかい?」 穏乃「まだ負けた訳じゃないですし!行ってきます!!」 憧「ジャージで行くなっつったでしょ!!ほら、着替えた着替えた!」 穏乃「えー……ジャージの方がいいのに」 憧「ジャージで全国決勝大将戦なんて聞いたことないわ!」 灼「っぷ、あはははは!」 玄「灼ちゃん?」 灼「……悩んでるのが馬鹿らしくなってきた」 晴絵「……そうだな」 灼「……穏乃」 穏乃「はい!」 灼「まかせたよ」 穏乃「はい!!よーし!行くぞー!!」 憧「ちゃんと制服着ていきなさいって!!」 宥「ふふっ。あったか~い」 ダヴァン「……日本は強かったデス」 智葉「おい、こいつのラーメン持ってけ」 明華「はーい」 ハオ「何日分かなー」 ダヴァン「酷い!私に死ねト!?」 智葉「なんで麻雀よりも必死なんだお前……冗談だからな」 ダヴァン「サトハの冗談は笑えまセン……」 ネリー「じゃーネリーがばばーんと逆転してくるねー」 智葉「おう……しかし、全国大会の決勝、それも大将戦が全員1年生とはね」 明華「何か問題でも?」 智葉「いや……何が起こってもおかしくないよな」 ハオ「?」 ネリー「よく分かんないけど、行ってくるねー」 久「お疲れ様、よくやってくれたわ」 和「もう少し頑張れればよかったんですが……」 まこ「あんまり言うなって。1年生がよーやったわ」 優希「そうだじぇ!それに、おっぱいならのどちゃんが圧勝だったじぇ!」 久「そりゃー永水でも呼ばなきゃ勝てないわー」 和「もう優希!部長まで!」 まこ「うーん、わしら全員分でも足りなんか」 和「染谷先輩まで……あれ?咲さんと、こんな時真っ先に反応する須賀くんは?」 久「ああ、須賀くんは咲を対局室まで送らせたわ」 まこ「今までの会場でも迷っとったんじゃ。まず今回も迷うじゃろ」 優希「京太郎なら大丈夫だからな!」 咲「……ねぇ京ちゃん」 京太郎「うん?」 咲「えっと……私が方向音痴だってのはもう認めるからさ……」 京太郎「……まだ認めてなかったのか」 咲「それはいいよ!……手、繋いだまま対局室まで行くの?」手繋ぎ 京太郎「……咲だしなぁ」手繋ぎ 咲「私、そこまでじゃ…」 京太郎「中学の修学旅行で隣にいた咲が消えたのはさすがに驚いたなぁ……」 咲「あ、アレはお店からいい匂いがしたから……」 京太郎「このまま行くぞ」 咲「……はい」 咲(やっとお姉ちゃんのとことだけどお姉ちゃんじゃない……) 咲(でも、部長に和ちゃん、それにみんなが勝ちたいって言ってた) 咲(私は……どうしたいんだろ) 咲「……ねぇ京ちゃん」 京太郎「うん?」 咲「京ちゃんは……清澄が優勝したら嬉しい?」 京太郎「はぁ?当然だろ?」 咲「そうだよね……」 京太郎「それに、咲が勝つってのが嬉しいな」 咲「え?」 京太郎「まさかちんちくりんの幼馴染が全国決勝で大将をまかせられるなんて……感慨深いなぁ」 咲「……ちんちくりんじゃないもん」 京太郎「……それに、よくは分からないけど照さんと本気でやるって言ってたろ?」 京太郎「そりゃ照さんと直接対決って訳じゃないし……なんか上手く言えねーけど、お前が勝つ方が俺は嬉しい」 京太郎「ああもうなんだろ……とにかく俺はお前を応援するし、お前の味方だ!どうだ!?」 咲「……ぷっ、どうだって……あはははは!京ちゃん何言ってるか分かんないよ」 京太郎「う、うるせー!とにかく、お前は全力でやって、楽しめばいいんだよ!」 京太郎「県大会の決勝でも言ってたろ?楽しいって。もうそれでいいよ。ごちゃごちゃ言うのは性に合わない」 咲(なんかいろいろぐるぐる考えて、悩んでたのがどうでもいいやってなったな……) 咲「ふふふ。そうだね……全力で楽しんでくるよ!」 咲が+-0を止めました 恒子『さあ、選手が全員揃ったー!』 健夜『アレ?今宮永選手、男子に手を引かれて対局室まで来てなかった?』 恒子『アラフォーの嫉妬?』 健夜『アラサー!!』 恒子『あ、試合開始』 健夜『軽いよ!?』 淡(今回は最初っから全力!) 咲(これって……) ネリー(話は聞いてたけど面倒だよー) 穏乃(うーん……配牌をどうこうするとかできないし……) 淡「カン!」 穏乃(え!?最初から!?) 淡「ロン!」 淡(100回……100回分倒す!!) 咲(う……なんか衣ちゃんとやってた時みたい……) ネリー(金髪が強いよ……) 穏乃(うおおおお……なんかやばい!) 淡「ツモ!」 淡(あはっ!なんか絶好調じゃん!!) 恒子『前半戦終了!王者白糸台の1年生、大星淡選手が大活躍!!』 健夜『すごいですね……準決勝ではなんと言うか、油断していたように見えましたけど、今回はそれが無い』 健夜『去年の天江選手や、宮永照選手ほどじゃないですが、彼女もかなり点を稼ぎますね』 恒子『うん……さすがアラサー』 健夜『アラサー…合ってるよ!今なんで脈絡無く言ったの!?』 淡「たっだいまー!!どう!?」 誠子「あ、あぁ……お前、すごいな……」 淡「でしょー!?」 菫「ああ。今回は油断していないみたいだな」 淡「決勝だし、出し惜しみ無しです!」 尭深「でも……準決勝では後半戦から……」 淡「大丈夫」 照「……淡?」 淡「後半戦だろうとなんだろうと……負けないから」ゴッ 照(淡がここまで本気になるなんて……) 菫「普段からここまでやる気ならいいんだがな……頼むぞ」 淡「はーい」 穏乃「うわーやばいやばい!大星さん最初から全開だよ!」 宥「お、落ち着いて……」 穏乃「というか何気に宮永さんもすごいね!あとあの……名前長い子も!」 灼「……大丈夫?」 穏乃「うおおおおおお!!また燃えてきたあああああ!!」 玄「し、穏乃ちゃん?」 穏乃「いやーもうなんかすごい!!」 憧「おいおい……うち圧倒的に負けてるのよ?」 晴絵「……シズ?」 穏乃「はい?」 晴絵「楽しい?」 穏乃「すっごい楽しいです!ああもう後半楽しみすぎる!」 憧「あたしの制服で暴れるなっ!」 晴絵「そっか……最後まで楽しんできな!」 穏乃「はいっ!!」 ネリー「サトハー、アレ貸して」 智葉「いきなりなんだ」 ハオ「……眼鏡?」 ネリー「違う」 明華「サラシ?」 ネリー「……巻くほど無いよ」 ダヴァン「ドス?」 智葉「メグ、ちょっと来い」 ダヴァン「冗談ですカラ!!」 ネリー「それそれ」 ハオ「それなの!?」 智葉「そもそも持ってねーよ」 ネリー「うーん……金髪とか短髪が強いからサトハの力を借りたかったのに……」 智葉「貸し出せるものじゃないだろ……後半、いけるか?」 ネリー「最後までやってみるよー」 ネリー「……負ける気はないしね」 和「……オカルト合戦ですか」 優希「じぇー……私の時並みにやばくね?」 まこ「どうするんじゃ久?」 久「大丈夫よ」 まこ「あん?」 久「ちょっとした秘策を送ったから」 咲(お姉ちゃんとこの大将さん、思ってた以上だったな……) 咲(ちょっと差広がっちゃったし……どうしよ) 咲(そういえば……部長が休憩の時に秘策を送るから対局室から出るなって言ってたけど……なんだろ?) 京太郎「おーい、咲ー」 咲「京ちゃん?」 京太郎「えっと……」 京太郎(確か部長がこう言えばいいって言ってたな……) 京太郎「どんな事になっても、最後まで見てるから」 咲「……うん」 京太郎「全力で楽しんで来いよ」 咲「……勝てないかもしれないよ?」 京太郎「どんな事になってもって言ったろ?いいんだよ。お前の味方だって言ったし」 咲「京ちゃん……」 咲(本当に……来て欲しい時に、来てくれるんだなぁ……) 京太郎「ああ、じゃあ優勝したくなることも言ってやるよ」 咲「へ?」 京太郎「優勝したら、お前の言うこと何でも聞いてやるよ」 咲「…………え?」 京太郎「あ、こっちだけだったかな……まぁいいや。どうだ?」 咲「……約束だからね?」 京太郎「?お、おう!」 咲「破ったら……ええと、泣くよ?」 京太郎「泣くよって……あはは!それはないだろ?」 咲「い、いいの!とにかく約束だから!」 京太郎「はいはい。了解しましたよお姫様」 咲(なんでも……なんでもかぁ。何しよっかな) 咲(手を繋いでデート?あ、恋人繋ぎとかいいかな!それから膝枕とかも……よし!とにかく頑張ろう!!) 咲(これ……カンできない……) ネリー(むむむ……やっぱり借りた方がよかったかな) 穏乃(よし、配牌はまともだ!) 淡(……準決勝みたいにいくと思ってんの?) 淡「ロン!」 穏乃「……え?」 淡(100回、倒す!!) 穏乃(最後だけど、まだ諦めない!限りなく0に近い可能性だけど、それを目指すのが楽しい!!) ネリー(素直に負ける気は無いし……全力だよ!) 淡(うっわ凄い!こんなに差があるのに諦めてないとか!本当に冗談みたいな勝ち方しかないのに全員諦めないとか…) 淡(みんな、この3人みんなイケてんじゃん!!) 咲「……カン!」 淡・穏乃・ネリー「!」 淡(テルーの妹……アンタが一番イケてるよ!) 淡(でも、最後まで私が和了る!) 咲(……楽しいよ、京ちゃん) 咲(そういえば……県大会の決勝もこんなだったね) 咲(うん……最後まで、楽しむよ!) 咲「もいっこカン!」 咲(嶺上……) 咲(……ならず……か) 淡「ツモ!」 大将戦結果 1位白糸台2264+713=2977 2位清澄1892+648=2540 3位臨海1305+55=1360 4位阿知賀900+35=935 恒子『し、試合終了ー!!優勝は、白糸台高校ー!!!』 前話 次話 名前 コメント
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http //ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1379321075/ 7・ 空。 それは無限に広がる自由のキャンパス。 この空間を支配することは人類の夢。 また、ポエムってしまった。 ……とにかく、上空1000メートル。 京太郎と和は空中散歩を楽しんでいた。 和「自家用ヘリって……須賀君、どれだけお金持ちなんですか……」 京太郎「金持ってるのも稼いだのも親だって。俺はすねをかじってるだけー」 褒められたことじゃないのかもしれないが、「親のお金には頼らない!」と言ったことがない。 親の支援なしに生きていくことなんてまだ出来ないし。誰だって親に守られて生きていくんだし。 精神だけ独立しても、それはただの反抗期だ。 本当に親に反抗したいなら経済的にも自立しなければだめだ。 反抗したいと思ったことはないけど。 将来、どうやって生きていくかも決めていないのに。 京太郎(そういえば染谷先輩は、もう将来のことを考えてるんだっけ) 京太郎(すごいよな……染谷先輩) 京太郎(俺も、考えてかなきゃ……ならないよな) 父親の神社を継ぐにしても。祖母の会社を継ぐにしても。 百合愛を活かせる仕事ができればいいのかもしれないけど、お金が得られるようになった趣味は楽しくないとも言うし。 麻雀のプロは……一度潰えた夢だし。 飛行機にはもう何度も乗ったことがあるが、ヘリコプターに乗ったのは初めてだ。 しかもそのヘリコプターは部活の友人のもの。 そしてその友人、須賀君は遠くを見る目で、考え事をしているようだった。 和「あの、大丈夫ですか?」 京太郎「………………」 呼びかけても返事がない。私の声が耳に届いていないようだった。 和「須賀君!」 京太郎「ぅおっと、すまん、考えごとしてた」 和「穏乃のことですか」 京太郎「いや、将来のこと」 和「唐突ですね」 京太郎「そうか? 俺の頭の中じゃ、論理的なプロセスがあったんだけどな……なぁ、和」 和「何ですか?」 京太郎「和は、将来の夢、あるか」 真剣な顔だった。 彼は、ときどきこういう顔をする。 出会ってからまだ少ししか経っていないけれど、もう数回ほどこんな顔を見た。 その真剣な顔を見ると、わたしはギクリとする。 怖いのだ。 何かを抱えてそうな瞳。モヤモヤとしたものがお腹の底で渦巻いているような嫌悪感。 和「……小学校の先生とか、お嫁さんとか、色々なってはみたいものはあります」 京太郎「いいな、それ」 和「だけど、だからといって、なれるわけじゃないですけどね」 京太郎「と、いうと?」 和「いえ、別に……そう思っただけです」 京太郎「親、か?」 和「……その何でも見透かしてるような態度、好きじゃないです」 京太郎「堪えるなぁ。いろんな人にときどき同じこと言われるけど」 和「……すみません」 京太郎「俺は親からの支配とか、そういうの感じたことないから、和の気持ち……わからないよ」 京太郎「だから俺がいくら良いことを言ったところで、それは上辺だけの台詞だ。誰かの借り物の台詞だ」 京太郎「何か悩みがあったとしても、それを解決できるのは俺じゃない。……きっとそのうち、それを解決してくれる誰かに出会えるよ」 和「……はい」 京太郎「でもさ、話したら少し楽になることもあるし、聞かせてくれないか。解決はできないだろうけど、聞くことは出来る」 和「そういう須賀君にもあるんじゃないですか?」 京太郎「なにが」 和「悩み事、です」 京太郎「……う~ん、特に……思い当たることはないな。いくつか疑問とかはあるけど、悩み事ってほどのものじゃないし」 京太郎「基本俺、お気楽に生きてるからなー」 和「本当に、そうですか?」 須賀君の目を見ていると湧いてくるこの感情。 須賀君の過去に、何かあったのではないかという疑惑。 それはまだ消えていない。 和の目は真剣だった。 言い逃れできなさそうな空気。 しかし、京太郎にとっての悩み事は、他人に話せることではない。 京太郎(『どうして百合アンソロジー「つぼみ」が休刊になったのか悩んでる』なんて、とてもじゃないけど言えねえ……) この真実を知ったときは悲しくて悲しくて、どうしてこの世界はこんなにも残酷なんだろうと嘆いたものだ。 京太郎「……やっぱり、悩んでることなんて、思いつかないな」 和「そうですか……そうなんですね」 納得いかないようではあったものの、それ以上の追求はなかった。 和「私も将来のことをいろいろ考えたりしますけど」 京太郎「おう」 和「でも今は目の前に大きな課題があるんです。まずはそれをどうにかしないといけないと思ってます」 京太郎「課題? それって……」 和は言うべきか言わざるべきか少し悩んでいるようだったけど、観念したかのように息をついた。 和「今年のインハイ、優勝できなかったら麻雀をやめさせられるんです」 京太郎「……そっか」 和「………………」 京太郎「残りの部員、見つけなきゃな」 和「……見つかるんでしょうか」 京太郎「そりゃ、きっとどこかに」 和「でも、三年生も二年生も一人ずつしかいなかったんですよ? もう私たちの学年は二人いるのに、あと一人見つけるなんて……」 京太郎「大丈夫だって、必ず見つかる」 そのとき京太郎の脳裏に横切ったのは咲の姿だった。 あいつなら、麻雀をやってくれるかもしれない。 誘ってみよう、そしたらきっと何かが起こるはずだから。 時山「あと五分で到着です」 京太郎「ありがとう、時山さん。例のもの、用意は出来てますか?」 時山「こちらです」 和「須賀君、そのかばん、なんですか?」 京太郎「見たいか? ほら」 カバンの中に入っていたのは、女性用の服、一式。 和「わぁ、かわいい……ブランドは……D.A.SUTUARTですか。私、ここの服、好きなんです」 和「NAGANO STYLEとコラボしたシリーズは大流行でしたよね」 京太郎「NAGANO STYLEの服もあるぜ」 和「これ、今春の新商品ですね! NAGANO STYLE、好きなんですか?」 京太郎「おう、メンズ商品も充実してるからな。少ない布面積に盛り込むふんだんな装飾は海外でも高評価されてるらしいぜ」 京太郎「デザイナーの長野雫さんが、海外の賞を取りまくってたみたいだし」 和「でも、どうしてこんな服を?」 京太郎「和、言ってただろ? 穏乃は今、阿知賀女子に進学してるかもしれないって」 和「実際のところはわからないですけど……」 京太郎「穏乃の家に電話して確かめたんだ。どうやら本当に阿知女みたいだぜ」 時山「そのようにお聞きしました」 和「そうなんですか」 京太郎「で、穏乃は今どこにいるか聞いたんだ。どうやら穏乃は、麻雀部の活動で学校にいるそうだ」 和「麻雀、ですか!?」 京太郎「驚くようなことなのか?」 和「いえ……。穏乃、小学校卒業と同時に麻雀をやめていたので……」 京太郎「……そうだったのか」 和「そうですか……よかった」 京太郎「また穏乃と打ちたかったのか」 和「え……いや…ふふ、そうですね。打ちたかったんだと思います」 京太郎「……よかったな、和」 和「……はい」 きっと和にとって、奈良で過ごした数年は大切なモノだったのだろう。 彼女はそういうことをはっきりというタイプではないのでわかりにくいけれど。 和「で、結局その洋服はなんのために……?」 京太郎「と、言い忘れてた。女装のためだよ」 和「えっと……よくわかりません」 京太郎「阿知賀女子学院は女子校だぜ? 女子校は百合の聖地!」 京太郎「男っぽいものは取り除かねばならない!男の俺も本来なら立ち入るべきではないが……今回は事情が事情だ」 京太郎「極力百合の園を汚さないように女の子になる配慮ぐらいはするべきかと思ってな!」 和「何を言ってるのやらさっぱり……」 京太郎「阿知賀は共学化しやすい学校だが……この世界線は共学化しなかったんだ」 京太郎「いや、共学化なんてしたら百合の花が枯れるから勘弁願いたいんだが……」 和「えっと……結論は」 京太郎「女装したいから、女装する」 和「なるほど、須賀君の声って、女装しそうなタイプの声ですもんね」 ……そこまで思い切ったことは言ってない。 京太郎「和は少しぶっちゃけすぎるところがあるよなー」 和「そんなつもりはないんですけど……せっかくだし、もう少しぶっちゃけてみましょうか」 京太郎「和に『ぶっちゃけ』という言葉は似合わないというぶっちゃけをしたいところだけど、どうぞ」 和「どうして須賀君、急に奈良に来ようと思ったんですか?」 京太郎「えっと……それは」 優希への思いが何なのか確かめるため。 ……そんなこと言えない。 京太郎「穏乃に久々に会いたかったから」 和「それ、本当ですか」 京太郎「和……お前まさか本当の理由を知って……!」 和「本当は最近の阿知賀スレブームに便乗しようとしてるんじゃないですか」 京太郎「ぶっちゃけた!」 ちげーよ! 和「もしくはシリアス展開ばかりが続くのが辛くてギャグ展開で済みそうな場所に緊急避難してるという可能性も」 京太郎「到着だぜ……! 阿知賀……!」 素早く服を着替え、京太郎はヘリから飛び出した。 新子憧は、刺激的なことが好きだった。 しずは、刺激的な少女だ。 私がしずのそばにいたいと思ったのは、そんな刺激的なところに惹かれているのだろう。 しずのそばにいたら、刺激的で、楽しい日々が続くのだ。 部活の休憩時間、憧は屋上へ風に当たりに来ていた。 屋上は四方が高いフェンスに囲まれていて多少開放感は損なわれているものの、校舎の周りの森林を一望できて気持ちがいい。 頭をつかう麻雀を得意とする憧にとって、頭の休憩のために屋上は最高の休憩場所だった。 ……ところで。 刺激的なことが好きとは言ったが。 ヘリコプターが私をめがけて飛んでくる。 エンジンの音なのかプロペラの音なのかはわからないが爆音が耳をつんざく。 そのヘリから一人の少女が飛び出してくる。 息を呑むほど美しい少女だった。 パラシュートが開く。 美しい少女は優雅に体を動かし、巧みに軌道を修正しながら。 ゆったりと、憧のいる屋上へ着地した。 空から降ってきた美しい少女。 屋上を吹き抜ける風で長い髪がうねる。 その少女は輝いているかのようだった。 少女は空を見上げ、自慢気な声で言った。 京子「なるほどSUNDAYじゃねーの」 SATURDAYだ。 ほどなく、ヘリも着陸し、中から出てきたのは、憧もよく知る少女だった。 和「須賀君なんでわざわざパラシュートなんて使ったんですか」 京子「特に意味は無いよ。そして今は京子と呼んで!」 和「跡部人気に便乗するためですか」 京子「和、ぶっちゃけキャラになる気か」 憧「の…………」 和・京太郎「ん?」 憧「和ぁ!?」 和「お久しぶりです、憧」 ……ここまで刺激的なことは求めていない。 京太郎が初めて女装をしたのは中学1年生。 百合を汚さないために始めた女装。 でも今は百合とは別の独立した趣味になっている。 どうしてこの趣味は理解者が少ないのだろうか? こんなに可愛い服を着られるのに。 そもそも男の服にはキュートさが足りない。もっと男の服にもフリフリなやつがほしいです。 最近スカートがメンズファッションとして取り入れられたときは「俺の生まれる時代は間違ってなんかいなかった!」 と思ったものだが、実際のところ、まだ一般化してないし、そもそもスカートと言ったってミニは許されていない。 丈が長くてゆるふわ系フリフリスカートも大好きではあるのだが、短いやつも履きたいのだ。てなわけで今、俺はミニスカート姿だ。 いや、「俺」という無粋な一人称はやめよう。 私、須賀京子は阿知賀女子学院に降り立っていた。 女子校である。 女子校である! 百合の聖地である! 少子化の影響で共学化なんてしてないのである! 阿知賀に来た途端、そこらかしこから百合の香りが漂ってきた! 憧「………………」 阿知賀に来て一番最初に目についた少女もまた、ほのかな百合の香りに包まれていた。 京子「はじめまして!」 憧「あ……はい、はじめまして」 握手をする。 憧「えっと、和、この子は……?」 和「須賀京太郎、男です」 憧「え」 京子「はい?」 憧「え」 和「須賀君、こちらが先ほど写真でお見せした新子憧さんです」 京子「へえ……『女の子は一年もあれば見違えるぐらい変わるものだ』と本藤先輩が言ってたけど、本当なんだね! 私、感心!」 和「案外あっさりなリアクションですね」 京子「女の子はいつでもかわいくなれるんだよ? 私、知ってる」 和「カプ総合スレや阿知賀スレで『憧の急成長に驚く』シチュエーションの話がたくさんあるから」 和「競合を避けるためにあっさりなリアクションしたのかと。ぶっちゃけそう思いました」 京子「ぶっちゃけキャラはやめよう、和」 しかしこんなに姿が変わってしまうと、本来の目的である「優希への思いが何であるか確かめる」が達成できなくなる。 わざわざ奈良まで来て得られるものがなにもないのでは、悲しくなってしまう。 そこで、新たな目的を思いついた。 百合の種探しである。 百合の種探しとは。 もうすぐ百合ップルになりそうな女の子を探して事前に仲良くなり、女の子たちがゆりゆりしているさまを観察させてもらうことだ。 憧「えっと、あの」 京子「あなた、恋、してる?」 憧「はい?」 京子「好きな女の子、いる?」 憧「え、ちょっ、まっ」 京子「いるんだね! 私、応援してるから!」 憧「え? う、うん」 京子「LINEのID交換しよう! それで逐一、好きな女の子とやったイベントを報告してね!」 憧(え? あれ? どうなってんのこれ!?) 京子「ID!」 憧「あ、はい……」 百合の可能性をひとつゲット。幸先のいいスタートだ。 京子「じゃ、他の百合の香りを追ってくるから、このへんで……」 憧「ちょっと待って!」 京子「どうしたの?」 憧「和。この人とどんな関係!?」 いきなり旧友が謎の女装男とともにヘリで現れたら、そりゃ二人がどんな関係なのか気になるだろう。 和「須賀さんとの関係ですか」 京子「和ちゃんとの関係、かぁ……」 部活仲間? 友だち? 何だろう……、私と和の関係って。 ……そういえば。 ヘリの中で話し合った。 将来のこと。将来、なにになりたいか。 私たちは、将来のことを話しあった関係なのだ。 和・京子「将来のことを話しあった関係」 京子「だよ」 和「です」 憧「え」 憧「えええええええええええええええええ!?」 阿知賀麻雀部室にて。 京子は京太郎に戻っていた。 京太郎「ひどい……ひどい……この世界は俺の敵だ……」 玄「ど、どうしたの京太郎くん」 京太郎「玄さん……ここって女子校ですよね」 玄「うん」 京太郎「百合の園ですよね」 宥「ユリの花が咲くのは5月からだけど……」 京太郎「なのに男性教師がいるんですよ!?」 玄「え!? 普通だと思うけど」 京太郎「俺の知ってる女子校は男なんて一人もいないんです!」 玄「どういうこと!?」 京太郎「くそっ……これだから現実は……! もっと百合漫画を見習えよ……!」 京太郎「こんな思いをするぐらいだったらカプ総合スレでいろんな女の子とインスタントにイチャイチャしてるほうがマシだ!」 穏乃「ねーねーきょーたろー。さっきの女の子の姿、もう一回見せてよー」 京太郎「よし、じゃ、着替えてくるぜ!」 灼「ハルちゃんはもうすぐ来るとおも……」 和「そうですか……それじゃ赤土さんが来るまでここで待っていていいですか?」 穏乃「赤土先生は今、職員会議中だから、30分もしないうちに来ると思うよ」 京子「手うがは大切だよ 手うがしようね!」 和「としのーきょーこー?」 京子「 !? 」 和「なんでもありません」 穏乃「わーすっごい! かわいい!」 憧「なじみすぎ!!」 なじんでいた。 憧「っていうかしず! こいつと知り合いなの!?」 穏乃「きょーたろはうちのお得意さんだったんだよ」 憧「玄と宥姉は!?」 玄・宥「初対面」 憧「なじみすぎ!」 京子「すみません……憧さん……。私、邪魔でしたよね……」 京子「みんなと話すのが楽しくて、つい騒いじゃいました……。本当にごめんなさい……」 憧「え……いや……別に怒ってるわけじゃ」 京子「心配して損した!」 憧「譲歩して損したんだけど!?」 元の姿に着替える。 あまりに長い時間京子でいると、自らのパーソナリティを喪失しかねないからだ。 玄「和ちゃんと京太郎くんは将来のことを話しあった関係なんだよね?」 和「はい、そうですね」 玄「いいなあ~……憧れるなあ……」 京太郎「そんなに憧れることですか?」 玄「そりゃ当然! 女の子なら当然なのです!」 京太郎「じゃあ玄さんも俺達と将来のことを考えませんか?」 玄「えぇっ!? だ、だめだよ、そんな! 和ちゃんが怒るよ」 和「構いませんよ」 玄「寛容!? 長野ってそんなに爛れた場所なの!?」 京太郎「何故長野の悪口を……。温泉とかいっぱいあっていいところですよ?」 玄「うちにもいい温泉があるのです」 京太郎「へえ、いいですね! 温泉旅館か何かですか?」 玄「うん。あ、良かったら温泉、どうですか?」 京太郎「あ、それじゃあ、入ります。和も入るよな?」 和「いいですね、温泉。お願いします」 玄「ま、まさか一緒に?」 京太郎「なんでそうなるんですか」 玄「あはは、さすがにまだ早いよね! よかった!」 和「早い遅いの問題なのでしょうか……」 玄「とすると、お二人はどこまで……?」 京太郎「どこまで、とは?」 玄「二人で今までにやったことは?」 二人でやったこと? う~ん、特に思いつかない。 和「そうですね……さっき須賀君の部屋でベッドに押し倒されました」 玄「すごく進んでる!?」 京太郎「あーあれかー。そういえばそんなこともあったな」 玄「そんなどうでもよさそうに……」 京太郎「まあ(バランスを崩して押し倒すなんて)よくあることですし」 玄「長野怖いのです」 京太郎「なぜさっきから長野へバッシングが……? いいところなんですよ長野。交通マナーが少しばかり悪いですけど」 玄「それって良い所だと言えるの……?」 京太郎「奈良も鹿さんの交通マナー悪いんですよね? それと一緒です」 玄「結構違う気が」 玄「でも羨ましいな……。和ちゃんのおもちを自由に扱えるなんて」 京太郎「え、扱えませんよ?」 玄「そこはまだ許してないんだ」 和「『まだ』ってなんですか『まだ』って。一生許しませんよ」 玄「そこはプラトニックなんだ……長野って訳がわからないのです。おもちを触れないとか……長野には行きたくないのです」 京太郎「長野に何か恨みでも……?」 玄「おもち帝国岐阜の隣に位置しながら、長野のおもちは平均以下の大きさしかないんだよ!?」 京太郎「ならば恨むのも致し方無いですね」 玄「そうなのです……ってあれ? 京太郎くん、おもちという言葉をなぜ……?」 京太郎「そういえば玄さん、なぜ俺が作った隠語を……?」 玄「…………」 京太郎「…………」 この世に、奇跡は存在した。 300km以上離れた奈良と長野で、同じ言語文化がまったく別の人間によって誕生していたのだ。 京太郎「奇跡ってあるもんですね……」 玄「うん……私、感動しちゃったよ」 そこで京太郎はあることを思い出した。 京太郎「おもちスレって知ってますか」 玄「うん。私、あのスレの住人だもん」 京太郎「こんな形でオフ会をすることになるとは思ってませんでした」 玄「うん、仲間に会えて、私……嬉しい」 京太郎「俺もです。でもせっかくだったら他の住人さん……」 京太郎「もち吉さんとか、†妖魔†さんとか、黒の騎士さんとか、チャチャさんにも会いたかったですね」 玄「京太郎くん……。ここで重大発表があるんだ」 京太郎「……なんですか?」 玄「その人達、全部、私の自演なんだ……」 京太郎「…………え」 玄「そう、それはあの日のこと――」 おもちのことを語りたかった。 おもちのことで夜を明かしたかった。 でもそんな話を出来る人はいなかった。 日に日に募るおもちへの思い。 それは発散されることはなく。 ――私は、私と語ることにしたのだ。 掲示板を作り。 自分のパソコンと、おねーちゃんのパソコンと、自分のケータイと、おねーちゃんのケータイと 旅館のパソコンを使い分け5つの人格を作り出し。 たった一人でおもち談義をしていた。 楽しい時間だったけれど、虚しさは募り続けた。 だからその日現れたその人は、私にとってかけがえのない人だ。 あなたが初めておもちスレを見たとき、私は人生であれほど嬉しかったことはなかった。 時には心苦しいながらもあなたのおもち観を叩いたりもした。 それでも私は、あなたに感謝している。 玄「ごめんね……自演なんかして……」 京太郎「玄さん……」 痛いほど、彼女の気持ちが理解できた。 京太郎にも似たような経験があったのだ。 百合が好きになって。 誰かと語り合いたいほど好きになって。 でもそれを語れる人はいなかった。 今でもあの頃のことを思い出すと心が寒くなる。 大切な何かが欠けていたあの日々。 それはちょうど紅生姜のない牛丼のようで。 決して戻りたくない過去だ。 京太郎「いいんですよ玄さん……! いいんです……! そんなことはもう……!」 玄「でも、ずっと騙してたんだよ? 大切な京太郎くんを……ずっとずっと騙してたんだよ?」 京太郎「気にしてないです……! 玄さんの気持ち、とても良くわかりますから……!」 玄「京太郎くん……!」 和「そうですよ、玄さん。須賀君は玄さんの気持ちを良く理解してますよ」 玄「和ちゃん……!」 和「須賀君もよくSSスレで自演しまくって自分のスレを人気があるように見せかけてますし」 京太郎「これでぶっちゃけるのは最後にしよう、なっ?」 しばらくすると、阿知賀麻雀部の顧問であるという赤土さんがやってきて、和と話していた。 赤土さんが来た瞬間、灼さんの百合指数が十倍に底上げされ、歓喜したのは言うまでもない。 京太郎はそっと部室を出ると、廊下にある自動販売機でビックルを買い、ベンチに座って瞑想した。 阿知賀女子麻雀部は百合の土壌であるとともに、片思いしかない、悲恋の世界だ。 灼さんの思いは一方通行だし、憧の思いも一方通行だ。 百合の物語は悲しい最後を迎えることも多い。 だからこそ現実ではハッピーエンドを迎えてもいいと思うのだ。 憧と灼さんに、何とかしてハッピーエンドを与えられないだろうか。そう思った。 京太郎「……ん?」 憧「あ……」 そこに、憧がやって来た。 京太郎「何か飲みに?」 憧「……やっぱ戻る」 京太郎「俺のことなんか気にすんなよ」 憧「……別に」 京太郎は立ち上がり、自動販売機の目で財布を出した。 京太郎「何飲む?」 憧「ちょっ……自分で払うから」 京太郎「そうか、つぶつぶドリアンジュースか」 憧「カルピスソーダ!」 京太郎「はい、購入っと」 憧「あ……しま……」 京太郎「隙を見せたな」 憧「くっ……。それ、いらないから」 京太郎「俺、炭酸苦手なんだけど」 憧「……子どもみたい」 京太郎「よく言われる」 憧「……あーもう、貰うわよ! ありがとねっ!」 京太郎「助かるよ」 近づこうと一歩踏み出した瞬間、憧は一歩、後ずさった。 京太郎「…………」スタ 憧「…………」スタ 京太郎一歩前進。 憧一歩後退。 京太郎「…………」スタスタ 憧「…………」スタスタ 京太郎ニ歩前進。 憧ニ歩後退。 これはもしかして、俺、避けられてね? 何故だろう。 嫌われるようなことをしたか? したけども。 京太郎「俺のことは嫌いでも、LINEで百合話をする約束はやめないでください!」 憧「……別にあんたのことが嫌いなわけじゃないわよ」 京太郎「好きというわけでもないのか」 憧「好きになる要素ないでしょ」 京太郎「たしかにな」 否定はできない。 京太郎「じゃあなんで近づこうとすると離れるんだ」 憧「あ……えと……それは」 京太郎「それは?」 憧「……苦手だから」 京太郎「なにが」 憧「お、男の子が……」 京太郎「はは、なるほどな」 憧「……ダメだよね、やっぱり、異性が怖いなんて」 京太郎「……そんなことねーよ」 憧「そんなわけない! 治すべきなんでしょ!?」 京太郎「いいじゃねーか、異性が苦手なくらい。無理して慣れようとする必要はないよ」 憧「でも……」 京太郎「治したいならゆっくり治していけばいい。慌てなくたっていいだろ」 というか。 治してほしくない! 男嫌いとか最高じゃんか! それってもう百合に生きろっていう神様からのメッセージだぜ、きっと。 憧がここまで育てた百合の芽を枯れないように守るのは、「男が苦手」というステータスなのだ。 変な男に捕まったらせっかくの百合の芽が花を咲かせる前に枯れてしまう。 そんなのは許せない。 京太郎「憧、俺は気にしないから」 憧「そっか……ゆっくりでいいんだ」 京太郎「ああ」 憧「……ありがとね、京太郎」 京太郎「?」 憧「うらやましいな……和」 京太郎「へ……? 憧、お前、なに言って……」 穏乃「大変だよ、きょーたろー!!」 そんな憧との会話中、穏乃が慌てた様子で駆け込んできた。 京太郎「どうした!?」 穏乃「和が、和が、熱を出して倒れて……!」 京太郎「え……あっ!」 そうだ。確かに今日の和の様子は変だった。 普段はあんなにぶっちゃける性格じゃないのに、今日はやたらとぶっちゃけていた。 あれは体調が悪くて調子がおかしかったんだ! 松美館。 看病しやすいよう、板場に一番近い部屋を貸してもらった。 板場に氷があるからだ。 晴絵「疲れが溜まってたみたいね。この時期は生活の変化も多いし、体調を崩しやすいからね」 和「……そうですね」 穏乃「おかゆ持ってきたよ! 食べられる?」 和「ありがとう穏乃。いただきます」 京太郎「ごめんな、和……。俺が無理に連れ回したせいで」 和「いえ……私も気づかなかったですから……」 ……そうじゃないんだよ、和。 奈良に来たのは俺の勝手な用事で。 それに巻き込んだのがいけなかったんだ。 京太郎は立ち上がり和のそばを離れ、部屋の入口にいる時山さんのそばへゆっくりと後ずさった。 時山「原村様のご両親への連絡、完了しました」 京太郎「ありがとう、時山さん」 場所が奈良だったのは不幸中の幸いか。 もともと和が住んでいた場所なので、親同士の繋がりもあったため、奈良にいることで大きなトラブルにはならなかった。 時山「この部屋と隣の部屋を使わせていただくよう、手続きも致しました」 京太郎「……いつもすみません」 時山「いえ、お役に立てるのならば」 京太郎「……天江家でのことを思い出してるんですか」 時山「…………違いますよ。それに今の衣様は龍門渕家にいらっしゃるのでしょう?」 時山「龍門渕家にはあの荻原さんがついています。何の心配もいりません」 京太郎「……わかりました」 夜。 京太郎「それじゃ和、何かあったら遠慮なく呼んでくれ。おやすみ」 和「はい、おやすみなさい」 和のいる部屋を出た京太郎は自分の部屋に戻ろうとしたが、思い直してロビーに行った。 ロビーの端にある自動販売機の前に立つ。 京太郎「……昼に一本ジュース飲んじゃったからな。一日二本は飲み過ぎ……」 水を買う。 出てきたペットボトルを目に近づけて、水の向こう側を見通す。 水を通すとゆらゆらと世界が揺れる。 それは牌の世界に似ていた。 京太郎「今日は牌に会えなかったな……」 なぜだろうか。最近、牌のことを考える時間が増えた。 今ごろ牌は何をしてるだろうとか、どんなことを考えてるのだろうとか、過去にどんなことがあったのだろうとか。 考えるだけ無駄なのに、気づけばそんなことばかり考えていた。 ゆらゆら揺れる空間に、揺れる人影が映った。 京太郎「……こんな時間に外出して親に怒られないのか」 穏乃「……和のことが心配で」 憧「ちゃんと許可は取ったわよ」 灼「部長としての責任もある……」 京太郎「大丈夫だ、今は安定してる。ゆっくり休めば元気になるはずだ」 穏乃「そっか……よかった」 安堵したように三人はソファーに腰を下ろした。 京太郎「早く戻ったほうがいいぜ。許可を取ったとはいえ親も心配だろ」 穏乃「許可っていうのは松美館にお泊りする許可だよ」 京太郎「あ、そういうこと……よく親の許可取れたな」 憧「あんたの親はどうなのよ。いきなり外泊なんてして」 京太郎「ふ……俺の親か……?」 視線をそらし、天井を見上げる。電灯が眩しかった。 穏乃「まさか……親」 京太郎「ああ……」 視線を戻す。 京太郎「超怒ると思うぜ!」 穏乃「予想と違った!」 京太郎「はぁ……明日がこえーよ……。何時間説教されるのやら……下手したら説教だけで2ページは消費する可能性も……」 穏乃「のび太のパパか」 憧「和のこと……心配?」 京太郎「そりゃそうだろ」 憧「そうよね、将来のことを話しあった関係だもんね」 京太郎「? 確かに、そうだけど」 穏乃「どうやって二人は知り合ったの?」 京太郎「部活が一緒だった」 穏乃「ほほー……定番だね。で、告白はどっちから」 憧「ちょっと、しず!」 穏乃「ヘヘ……いいじゃんか」 京太郎「告白って何のことだ?」 憧「してないの!?」 京太郎「ただの友だちに告白なんてするわけないだろ」 穏乃「え? ……将来のことを話しあった関係なんじゃ」 京太郎「おう。将来、何になりたいかについて語り合った関係だぜ」 憧・穏乃「………………」 灼「知ってた」 京太郎「え? え? なにこの空気」 灼「アラタ」 その後、旅館の雀卓で三人にボロボロにされた京太郎だった。 麻雀終了後。 京太郎は穏乃を外へ呼び出した。 明かりの近くには虫が沢山いたため、少し暗がりになっていた池のそばへ。 松美館の池は宴会所の窓から一望できる場所にあった。 月明かりが池の表面で反射してきれいだ。 穏乃「どうしたの、きょーたろー」 京太郎「なんだかんだでゆっくり話せなかったからさ。思い出でも語ろうかと」 穏乃「思い出かー。実はそんなにないよね」 京太郎「まーな。期間的には短かったし」 小学校が同じだったわけでも、一緒の麻雀教室に通っていたわけでもない。そんな都合の良い過去はないのだ。 京太郎「あのさ、穏乃は覚えてるか」 穏乃「なにを」 京太郎「俺がここに引っ越してきたときのこと」 穏乃「うーん……半分くらい」 京太郎「俺、何か言ってなかったか」 穏乃「……………………………………」 穏乃は目を閉じて、顔を傾けた。 忘れかけたことを思い出そうとしているのだろう。 穏乃「そういえば、ときどき言ってた気がする」 京太郎「なんて?」 穏乃「『あのとき、俺は足が動かなかった』って」 穏乃「『そんな情けない俺の隣を、あいつは駆け出した』」 穏乃「『あのとき俺がその役目を負っていたら、サキも、テル姉も、あいつも――あんなことには』」 京太郎「……その先は!? まだ他に何か言ってなかったか!?」 穏乃「ん……えっと……何か言ってたっけ」 穏乃の肩を掴む。 京太郎「何でもいいんだ! どんな些細な事でもいいから、頼む!」 穏乃「い……痛いよ、きょーたろー」 京太郎「あ……わるい」 肩から手を離す。 手が痺れていた。どうやら知らないうちに強く握っていたようだ。 穏乃「なにか、あったの」 京太郎「…………」 穏乃「すごく、必死だった」 見抜かれている。 和は俺のことを「何でも見透かしてるよう」と表現したが、穏乃ほどではないと思う。 京太郎「今日、和とアルバムを見たんだ。俺が奈良にいたときの――つまり穏乃との写真。そのアルバムを見て気づいたことがある」 京太郎「そのアルバムに、空白期間があるんだ。二年間分の写真がすっぽり抜けていたんだよ」 それは、記憶に蓋をした時間。 京太郎「俺がそのころの写真を捨てたのか、親が隠したのか分かんねーけど……思い出さなきゃならない」 穏乃「……わかった。あのときのこと、もっと思い出してみる」 穏乃は黙って空を見上げた。 穏乃「ひとつだけ、思い出した」 京太郎「…………」 穏乃「『好きだったのに』」 京太郎「え?」 穏乃「『好きだったのに』って言ってた」 次の日。 阿知賀女子学院屋上。 ヘリに乗り込んだ京太郎たちは阿知賀女子麻雀部の六人に見送られていた。 プロペラの音が轟いている。 穏乃「和! そこからなら、みんなを見れる!?」 和「見えますよ!」 大きな声で和は返事をした。 穏乃「これが、私たちのチーム!」 穏乃が両腕を大きく広げる。 和「はい!」 穏乃「全国で和と遊ぶために、作ったんだよ!」 和「……!」 穏乃「全国、絶対来いよ、和!」 和「そんな約束は……いえ」 和は京太郎の顔を横目で見て、覚悟を決めたように言った。 和「必ず、行きます!」 奈良が離れていく。 京太郎と和にとっての思い出の場所が。 京太郎「そんな約束はできない、っていうのかと思った」 和「そう言うつもりでした」 京太郎「じゃ、なんで」 和「ふふ、どうしてでしょうね」 京太郎「答えは?」 和「答えは教えませんよ」 こうして、二人の奈良の旅は終わった。 旅に意味を求めてはいけないとは言うけれど。 大切なものを手に入れた気がした。 7・終
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特別編 side阿知賀 細かいところはイメージしましょう ○月×日 最近、みんなとかなり打ち解けてきた気がする 初めは女子だけの部に男子1人だったから警戒されたりと色々あったが、今やみんなが俺を仲間の1人とみてくれるのは嬉しいことだ 嬉しいんだが……無防備すぎる 元女子校っていうんだからそりゃそういう期待はしてたよ? でも!最近やっと信用してくれた仲間相手にそういうのは駄目だろ!! 穏乃なんかは無防備で無自覚すぎる ジャージ上だけってのはもうなんなん。穿けよ!めくりあげたくなるだろ!! 制服の時もはしゃいで、何度白が見えたか!一回思いっきり性的なイタズラして自覚させてやろうか 憧なんかは普通に綺麗だから困る それまでは一番警戒心があったくせに、今は普通にボディタッチとか多いからな ふとした瞬間可愛かったり、色気があったりで押し倒したくなったのは1回や2回じゃない 押し倒して全力で気持ちいいことしてやろうか!! 灼さんとか普段クールなのに不意打ち気味で笑顔とか見せるからさぁ!! ああもう可愛いんだよ!!年上!?それがいいんだろうが!! 小さいけど年上っぽく振る舞ってるそのアンバランスさで持ち帰りたくなるわ!! 玄さんはさぁ……いい加減自分のおもちを見ようか おもちおもち言うけどその本人がすばらなおもちを持ってるだろうが!!揉んでやろうか!! 玄さんのおもちが一番って耳元で囁きながらエンドレスで揉んでやろうか!!多分年上だけど可愛い反応してくれんだろうなぁ!! 宥さんを……脱がしたい 厚着してるけどその下がすばらしいというのは分かってるんだから!!1枚1枚焦らすように脱がしたい!! 最終的にマフラーだけ残してその上で性的な意味で温めてやりたい!!あったか~い、って事後に言わせたい!! ああくそなんでみんな可愛いんだ 全員押し倒したい 穏乃「え、えっと……」カオマッカ 憧「ふきゅ……」カオマッカ 灼「か、可愛いって……」カオマッカ 玄「お、おもち……」カオマッカ 宥「きょ、京太郎くん……」カオマッカ 穏乃「こ、こんなこと考えてたなんて……あぅぅ」 憧「ま、待ちなさい!!ホラ!勝手に日記見た私達が悪いんだから!!」 灼「そ……そう?」 憧「そうよ!だから、これは見なかったことにする!!」 憧「その……こんな内容で……こんな……こんな……ふきゅぅ……」カオマッカ 玄「あ、憧ちゃんが倒れたのです!?」 宥「み、みんな落ち着いてー!?」 翌日 京太郎「おーっす穏乃」 穏乃「お、おはよう京太郎……」 京太郎「お、おー。どした?なんかいつもより元気ないけど」 穏乃「だ、大丈夫大丈夫。なんでもないから」 京太郎「そうか?そういや今日はなんでジャージの長ズボン穿いてるんだ?」 穏乃「えっ!?」 京太郎「前はなんか履き心地が気に入らないとか言ってたのに…」 穏乃「な、ななななんでもない!!それじゃ先行くね!!」 京太郎「あ、おい!!……なんでダッシュで行ったんだ?」 京太郎「おーい、憧ー」 憧「ふきゅっ!?な、何!?」 京太郎「いや、この前の課題なんだけど……どした?顔赤いぞ?」 憧「え!?た、大したことじゃないわよ!!」 京太郎「そうか?あ、ちょっと動くなよ」 憧「え!?な、何!?ちょっと!?」 京太郎「よし、髪のゴミ取れた。でもお前の髪ってすげぇ綺麗だな。触ってても気持ちよかったぞ」 憧「き、気持ちいい……っ京太郎の馬鹿ー!!」 京太郎「お、おい!?なんだよ!!馬鹿って言われるようなことしてねーぞ!?」 京太郎「灼さーん」 灼「きょ、京太郎……何?」 京太郎「いや、今日の部活なんですけど。ちょっと放課後先生に頼まれごとされて遅れそうです」 灼「そう……分かった。みんなにも言っとく」 京太郎「はい……そういえば、どうやったら灼さんみたいにクールに振る舞えます?」 灼「え、えぇ!?」 京太郎「もうちょっと落ち着いて行動しろって先生に言われてて、どうすれば灼さんみたくクールになれるかと思って」 灼「し、知らな……」 京太郎「あ、灼さ……なんで走ってどっか行ったんだ?」 京太郎「玄さーん!!」 玄「きょ、京太郎くん……どうしたのですか?」 京太郎「いやぁ、さっきついに見つけましたよ!玄さんが言ってた3年生ですばらなおもちの先輩を!!」 玄「お、おもちの人?」 京太郎「えぇ!もう大きさも形も服の上から分かるくらいトップクラスで……あぁ、1回揉んでみたいなぁ」 玄「も、揉むの!?」 京太郎「?玄さんだって是非揉みたいって言ってましたよね?」 玄「も、揉むのは……無しでお願いー!!」 京太郎「く、玄さーん!?あの玄さんがおもちの話に食いつきが悪い……体調悪いのか?」 京太郎「宥さん、珍しいですね、こんなとこで会うなんて」 宥「京太郎くん……」 京太郎「まぁ宥さんなら居てもおかしくないですね。ここ、日当たりも良くてあったかいですし」 宥「う、うん。あったか~いとこ、好きだから」 京太郎「俺もあったかいですけど、しばらくここに居たんで今はむしろ少し暑いですね」 宥「そう?私はもう少しあったかくてもいいけど」 京太郎「まぁ、宥さんみたくはできませんし……ちょっと脱ぎますね」 宥「ぬ、脱ぐの!?」 京太郎「まぁ、1枚だけですよ。いや、これはもう1枚脱いでもいいかも……」 宥「あわわわわ……ご、ごめんなさい!脱がさないでー!!」 京太郎「宥さん!?脱がすんじゃなくて俺が脱ぐだけですよ!?……どしたんだ?」 京太郎「なんかみんな様子がおかしいけど、どうしたんだろうな」 そして彼は遅れて部室に着く そこで彼が忘れていった日記を発見し、また一悶着あったり…… カンッ!!
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次鋒戦開始 親 桃子 91000 由子 24200 郁乃 193400 宥 91400 由子「ロン、3900なのよー」 桃子「はいっす」 桃子(相変わらず地味な和了りっすね) 桃子(でもさっきはどうして私のことが見えてたんすかね?) 桃子(胸がどうとか……?) 東2局 桃子 87100 親 由子 28100 郁乃 193400 宥 91400 郁乃「ロン、12000やで~」 桃子「はいっす」 由子(代行、やっぱり手強いのよー) 東3局 桃子 75100 由子 28100 親 郁乃 205400 宥 91400 由子(後輩のミスは私が) 由子(取り返すのよー) 由子「ロン!24000なのよー!」 由子(これでオーラスの仕返しはしたのよー) 由子(さて次は……) 郁乃(親流されてもうたか~真瀬ちゃん強いわ~) 宥(うぅ、全然和了れないよぉ……) 桃子(3連続放銃、でも他の人たちは私を見てはいないっす…………)スッ 桃子(ここからはステルスモモの独壇場っすよ) 桃子が[ステルスモード]に移行しました! 東4局 桃子 51100 由子 52100 郁乃 205400 親 宥 91400 宥(玄ちゃんが守った点棒、守る!) 桃子「リーチっす」 宥(またあったかくない牌……) 由子(清澄の、これは国士?危ないのよー) 郁乃(まだまだ稼ぐで~) 宥(これも、あったかくない……)トン 桃子「ロン、32000っす」 宥「ふぇっ!?は、はい」 宥(リーチなんてかかってたっけ?) 郁乃(いつの間に……) 南1局 親 桃子 83100 由子 52100 郁乃 205400 宥 59400 郁乃「ツモ、1600・3200や~」 郁乃(今日は辛いなぁ、でも、あとちょっとや~) 由子(代行の妹さん……対策試してみるのよー) 【対抗策】発動! 【身代わりの幻影】をコピーしました 南2局 桃子 79900 親 由子 50500 郁乃 211800 宥 57800 桃子「ツモ、3000・6000っす」 桃子(ずっと視線を感じるっす) 桃子(どうしてこの人が見えるんっすか) 桃子(くるくるさん……) 南3局 桃子 91900 由子 44500 親 郁乃 208800 宥 54800 由子「リーチなのよー」 桃子(この人、本当に私を……) 桃子(試させてもらうっす!)トン 由子(一発ならず……のよー) 由子(清澄の東横さん……) ――――――――――― 由子『清澄?』 善野『せや、多分二回戦で当たることになるとこ』 善野『そんで、これが真瀬さんの相手や』 由子『東横桃子……?』 善野『なんでもその子、消えるらしいんや』 由子『消える?卓上から、ですか?』 善野『信じがたいんやけどな、そんで真瀬さんには東横さんの対策をしてもらうわ』 由子『対策……でも、どうやって』 善野『おもちや、おもち』 ――――――――――― 由子(私が鍛えたおもちレーダー、上手くいってるのよー) 桃子(やっぱり気のせいっすかね?)トン 由子「ロン、16000なのよー」 オーラス 桃子 75900 由子 61500 郁乃 208800 親 宥 54800 由子(そういえば、阿知賀のひとのおもち力も高いのよー) 由子(……うらやましいのよー) 由子「ロン、四暗刻単騎で32000なのよー」 桃子「はえっ!?」 由子「これで終わりなのよー」 宥(一回も和了れなかったよぉ……) 郁乃(真瀬ちゃん……) 次鋒戦終了 三箇牧 208800 (+15400) 姫松 93500 (+69300) 阿知賀 54800 (-36600) 清澄 43900 (-47100) 由子「おつかれさま、なのよー」 桃子「おつかれっす……」 宥「おつかれさまでしたぁ……」 郁乃「おつかれさん~」 憧「私が一番乗りね」 憧(ついに来たインハイ決勝!負けられないよね、もう) 咏「うーっす、今日もよろしく頼むねぃ」 憧「今日も私が勝つから」 咏「ほぉ、言うねぃ、ま頑張ってくれよ~」 洋榎「なんやまたチビかいな、女子高生の身長どうなっとんねん」 久「あらいいじゃない可愛らしくって」 久「あなたも同じなんだし」 洋榎「今どこ見て言うた、ん?」 久「さあ、始めましょうか」 洋榎「なんや無視かいな……」 中堅戦開始 親 久 54800 洋榎 93500 憧 43900 咏 208800 久(テンパイ、さて、取り返させてもらいましょうかね!) 【悪待ち】発動! 久(これで、よし) 久「リーチ!」 咏(清澄のやつなかなか速いねぃ) 咏(ま、私は速いよりか高い方が好きなんだよねぃ) 咏(取りあえずスジを)トン 久「ロン、裏乗って12000!」 咏「はあっ!?」 咏(三面捨てて単騎?打点も下げてるし、何がしたいんだよこいつ……) 東1局一本場 親 久 66800 洋榎 93500 憧 43900 咏 196800 久(いい調子よ、もう一回くらいできるかしら?) 【悪待ち】発動! 久(今度は……これで) 久「リーチ」 憧「ポン!」 憧(一発消し!)トン 久「ロン……24300」 東1局二本場 親 久 91100 洋榎 93500 憧 19600 咏 196800 憧(あと2万点……) 憧(でも姫松はこれを取り返した、私もあきらめない!) 憧「ツモ!2200・4200!」 東2局 久 86900 親 洋榎 91300 憧 28000 咏 194600 憧「ロン、2000!」 咏(おいおい、ずっと削られっぱなしじゃねえかよ) 咏(これじゃあ前みたいに……) 洋榎(ずっと黙ってんのは好きやないなぁ) 洋榎(もうちょい待っとくか) 東3局 久 86900 洋榎 91300 親 憧 30000 咏 192600 咏「ツモ、3000・6000」 咏「取られてばっかじゃないんだよねぃ」 咏「次行くぜぃ~」 憧(止められた……でもまだまだ!) 洋榎(ここまで焼き鳥か、まあハンデとしちゃちょうどええわ) 洋榎(狩るでー三箇牧狩るでー) 【灼熱の矛】発動! 東4局 久 83900 洋榎 88300 憧 24000 親 咏 204600 洋榎「先駆けリーチ!」 憧(清澄の悪待ち、三箇牧の超火力) 憧(でもこの姫松は何がなんだかわかんないのよね)トン 洋榎「それロン!さーて裏はどないかなー」 洋榎「って、乗っとらんやないか!」 洋榎「3900や!」 憧(騒がしい……) 南1局 親 久 83900 洋榎 92200 憧 20100 咏 204600 洋榎「カン!」 洋榎「嶺上開花!1000・2000や!」 洋榎「まだまだ止まらんでー」 南2局 久 81900 親 洋榎 96200 憧 19100 咏 203600 久(愛宕さんの親、流しておこうかしら、ね!) 【悪待ち】発動! 同コンマのため、流局 久「リーチ!」 憧(清澄またリーチ?もう勘弁してよ) 咏(これ以上の失点はちょっとねぃ) 南3局一本場(供託棒:1) 久 81900 洋榎 93200 親 憧 20100 咏 204600 洋榎「ロン、4200や!」 憧「はい」 洋榎「悪いなぁ、けどウチらも負けてられへんのや」 洋榎「ほな行くでオーラス!」 南3局 久 81900 洋榎 98400 憧 16200 親 咏 204600 同コンマのため、流局 憧(まだ負けられない!) 憧(なんとしてでも和了る!) 洋榎(楽しかったな、これで終わりか) 憧(最後まであきらめない、あきらめたくない!) 中堅戦終了 三箇牧 203100 (-5700) 姫松 99900 (+6400) 清澄 80400 (+36500) 阿知賀 17700 (-37100) 洋榎「おつかれさんさんさんころり~」 久「おつかれさま」 憧「お疲れ様でした……」 咏「おっつかれぃ~」 憧(ダメだな、私……ホント)グスッ 京太郎「阿知賀、大丈夫かな」 京太郎「淡とか由子さんみたいに巻き返してくれるといいんだけど……」 洋榎「お、須賀やん」 京太郎「どうも」 洋榎「今の試合見とったか?凄かったやろ?」 京太郎「ずっと3900は凄かったですね」 洋榎「そ、それは言わんといてや……」 京太郎「収支で言えば清澄の竹井さんの方が凄かったですし、なんとも」 洋榎「よし、決めたわ!個人戦でリベンジしたる!見とってや!」 京太郎「楽しみにしておきますよ」 洋榎「あ、せやアドレス交換せえへん?須賀のは持っとらんかったから」 京太郎「確かにそうですね、じゃあこれ」 洋榎「…………っと」 洋榎「登録完了や、あとでそっちに空メール送っとくわ」 洋榎「ほなまた」 京太郎「頑張ってくださいねー!」 ――――――――――――――― 絹恵「よろしくお願いします~」 和「お願いします」 憩「よろしくですーぅ」 灼「よろしく」 灼(取り返さないと、私が) 灼(私たちは5人で阿知賀) 灼(負けたくない) 副将戦開始 親 灼 17700 絹恵 99900 和 80400 憩 203100 和「ツモ、3000・6000」 灼(やっぱり強い……) 灼(でも、負けない) 東2局 灼 11700 親 絹恵 96900 和 92400 憩 200100 灼(テンパイ、出遅れたけど) 灼(反撃開始) 【ボウリング打法】発動! 灼「ロン、8000」 灼(三箇牧から削りたいんだけど) 灼(今はそんなこと言ってられない) 東3局 灼 19700 絹恵 96900 親 和 84400 憩 200100 憩(大将は照ちゃんの妹……) 憩(なるべく空けんとな)キィィン 【孔穿つ閃光】発動! 憩「リーチ!」 絹恵(荒川さんも鷺森さんも、同じ学年なのに凄いなぁ) 絹恵(私も頑張らんと!)トン 憩「ロン……6400や」 絹恵「はい……」 東4局 灼 19700 絹恵 90500 和 84400 親 憩 206500 灼(荒川さんの親……) 灼(仕掛ける) 【ボウリング打法】発動! 同コンマのため、流局 絹恵(うーん、ツモ悪いなぁ……) 灼(ダメだ、このままじゃ) 和(流局ですか) 和(三箇牧の人からなるべく取りたいですね) 南1局 親 灼 21200 絹恵 92000 和 82900 憩 205000 和「ツモ、1300・2600」 和(穏乃や憧、玄さんがいるところでも容赦はしません) 和(私も、負けられないのです) 灼(原村さん……) 南1局 灼 18600 親 絹恵 90700 和 88100 ※[大天使モード]に移行しました 憩 203700 憩(まだまだ、もう一回や!)ピキィィン 【孔穿つ閃光】発動! 憩「リーチ」 灼(こんなに終盤でリーチ?) 絹恵(荒川さんのリーチ……オリとかな)トン 和(…………)トン 憩(一発やないんやな……)トン 灼(流局)トン 絹恵(ノーテン流局かぁ) 絹恵(お姉ちゃんみたいになれたらなぁ……)トン 憩「それロン、6400や」 絹恵「あ、はい」 南3局 灼 18600 絹恵 84300 親 和 88100 憩 210100 灼(ここまで全然稼げてない) 灼(絶対に、勝つ) 【ボウリング打法】発動! 和「ツモ、500オールです」 灼(和了られた……) 灼(穏乃に回す) 灼(みんなで遊ぶって、みんなで言った) 灼(まだ試合は終わってない) 南3局一本場 灼 18100 絹恵 83800 親 和 89600 憩 299600 灼(できるだけ多く) 灼(できるだけ、全力で) 【ボウリング打法】発動! 灼(よし……) 絹恵(全然テンパイできへん) 絹恵(みんな、お姉ちゃん、ごめん)トン 灼「ロン、32300」 絹恵「はい……」グスッ 灼(うまく行った)グッ 灼(あと一回) 南4局 灼 50400 絹恵 51500 和 89600 親 憩 199600 灼(5万点、15万点差) 灼(ツモれるとありがたい) 【ボウリング打法】発動! 絹恵(だ、ダメや……)トン 灼(姫松の愛宕さん……) 灼(せっかくの倍満、裏が乗れば三倍満、和了りたいけど) 灼(姫松が飛ばされるかも) 灼(一回見逃そう) 灼(和了れるかな……) 灼(高目一発を和了れなかったのは残念だけど) 灼(まだ時間はある) 絹恵(残り5万点……末原先輩に頑張ってもらうしか) 絹恵(オーラスにノーテン) 絹恵(お姉ちゃんやったら……) 和(あまり取れませんでした) 和(すみません、咲さん) 灼(来た、今日は運が良かった) 灼「ツモ、3000・6000」 副将戦終了 三箇牧 203600 (+500) 清澄 86600 (+6200) 阿知賀 62400 (+44700) 姫松 48500 (-51400) 絹恵「はぁ……」ズーン 漫「はぁ……」ズーン 由子「二人とも元気出すのよー」 洋榎「せやで絹!愛宕家の血が泣くで!」 絹恵「せやかて、ねぇ……」 漫「せやなぁ……」 恭子「行ってきます」 善野「頑張ってな、末原さんならできるで」 恭子「ホンマにこの恰好で行かなきゃですか?」 善野「準決勝でわかったやろ?何事もまずは形から、や」 恭子「はぁ……」 ―――――――――― 穏乃「行ってきます!」 灼「今日は制服なんだ」 憧「決勝戦だから私が言っておいたのよ」 玄「穏乃ちゃん頑張って!」 宥「みんなの分、頑張ってね」 穏乃「はい!」 ―――――――――― 咲「あ、和ちゃん!」 和「咲さん……あまり稼げませんでした」 和「ごめんなさい」 咲「ううん、いいよ」 咲「私が勝つから」 咲「和ちゃんは大丈夫だよ」 和「咲、さん」 咲「それじゃあまた後で」 和「はい……」 ―――――――――― エイスリン「イッテキマス!」 エイスリン「I ll be back!」 照「頑張って」 咏「逃げ切ればいいだけだしねぃ」 郁乃「エイちゃんなら大丈夫やで~」 憩「頑張ってな」 エイスリン「ウン!」 大将戦開始 親 咲 86600 恭子 48500 穏乃 62400 エイスリン 203600 恭子(準決勝のときみたいに……)トン 咲「ポン!」 恭子(大明槓やなかったか……)トン エイスリン(チャンカン)トン 咲「カン!」 エイスリン(ヤッタ!) エイスリン「ロン!6400!」 咲「うっ……」 咲(また……) 東2局 咲 80200 親 恭子 48500 穏乃 62400 エイスリン 210000 恭子(まさか三箇牧が親を流すとは)トン 穏乃「ロン、24000です」 恭子(思わ……) 恭子「はっ!?」 東3局 咲 80200 恭子 24500 親 穏乃 86400 エイスリン 210000 恭子「ロン、12000」 咲「はい」 恭子(どうしたんや?全く和了っとらんやないか) 恭子(何をする気……?) 東4局 咲 68200 恭子 36500 穏乃 86400 親 エイスリン 210000 エイスリン(コノママ……keep)トン 咲「カン」 咲「嶺上ツモ、5200」 咲(こんな感じでいいかな) 咲(さて、と) 【魔王の嶺】発動! 穏乃(三倍満……この調子) 南1局 親 咲 73400 恭子 36500 穏乃 86400 エイスリン 204800 恭子(清澄……ようわからん) 恭子(また二回戦ときみたいにプラマイゼロ?この局面でせえへんやろ) 恭子(何を考えとるんや……) 咲(…………) エイスリン(マダダイジョウブ……)トン 咲「カン」 エイスリン「エッ」 咲「カン」 咲「もいっこカン」 咲「カン」 エイスリン「ア……ア……」 咲「嶺上ツモ、四槓子四暗刻、48000」 南1局一本場 親 咲 121400 恭子 36500 穏乃 86400 エイスリン 156800 咲(点差縮まったし、もう自由に打っていいよね……) 【帳尻合わせ】を発動しなくなりました 穏乃(一気に48000!?) 穏乃(何がなんだかわからない)トン 咲「カン」 咲「18000の一本場は18300です」 【魔王の嶺】の効果が切れました 南1局二本場 親 咲 139700 恭子 36500 穏乃 68100 エイスリン 156800 恭子(清澄……相変わらずやったか) 恭子(私は点差縮めに行く!)トン エイスリン「ロン、12600!」 エイスリン「ヨシッ!」 恭子(三箇牧、ようやるわ……) 恭子(これで25000) 恭子(メゲるわ……) 【恐怖伝染】が発動しました 南2局 咲 139700 親 恭子 23900 穏乃 68100 エイスリン 169400 同コンマのため、流局 咲(またこれ……) 咲(まだ頑張らなくちゃなのに……っ!) 南2局一本場 咲 139700 親 恭子 23900 穏乃 68100 エイスリン 169400 エイスリン「ロン、32300!」 咲「えっ……」 咲(これ、勝てるの?) 咲(嫌だ、勝ちたい) 咲(和ちゃんとまだ楽しむんだ) 咲(負けない) 【魔王の嶺】と【帳尻合わせ】が発動しました 南3局 咲 107400 恭子 23900 親 穏乃 68100 エイスリン 201700 咲「カン」 咲「嶺上ツモ、3000・6000」 咲(オーラスで何とかしないと!) 穏乃(もうオーラス……出来て2位) 穏乃(最後まで楽しもう!) 【インフレーションギア】がレベルアップしました 南4局 咲 119400 恭子 20900 穏乃 62100 親 エイスリン 198700 穏乃(満貫……) 穏乃(ここまで来れたんだから、もういいか) 穏乃「ロン、8000!」 大将戦終了 清澄 119400 (+32800) 姫松 20900 (-27600) 阿知賀 70100 (+7700) 三箇牧 190700 (-12900) 理沙(あーあ、今日もやっちゃった) 理沙(口下手なのになんで仕事に呼ばれるんだろう) 理沙(解説もルックスもダメダメなのに) 理沙(東京でファンの人に会ったときも……) ―――――――――――――― 豊音『あ、野依プロだよー!』 豊音『サインください!』キラキラ 理沙(書いてあげたいけど時間がない……) 豊音『ダメですか?』 理沙(そうだ、あとで書いて送ってあげればいいんだ!) 理沙『書けない!』プンスカ 豊音『えっ』 理沙(あ、ああ……) 豊音『そうですよね、迷惑ですよね』 豊音『ごめんなさい!』ダッ 理沙『あ…………』 ―――――――――――――― 理沙(昔ならまだそんなに口下手じゃなかったんだけど) 理沙(戻りたいな……) 「おーいそこのお姉さん!」 「あんた、若返りたくないか?」 理沙「……え?」 ―――――――――――――― 理沙(ワカガエール、これを飲めば私も……) 理沙(覚悟を決めろ野依理沙!) 理沙「えいっ!」ゴクッ 理沙「…………」 理沙(……何もない、そらそうだよね) 理沙(はぁ……これからどうしよう)ズキッ 理沙「うっ!」ズキズキッ 理沙(胸が……っ!)ズキズキズキッ 理沙「ああっ!」 エイスリン「Bye.」ピッ 京太郎「誰と話してたんですか?」ヒョコ エイスリン「ワッ!」ビクッ エイスリン「キョウタロークン……」ジトッ 京太郎「すみません、まさかそこまで驚くとは」 京太郎「立てますか?」 エイスリン「ウン、All right.」パッパッ エイスリン「momトハナシテタ」 京太郎「お母さんですか、優勝報告とか?」 エイスリン「ヨロコンデタ!」 京太郎「そうですか」 エイスリン「コレ」 京太郎「?なんですかこの紐」 エイスリン「オマモリ」 京太郎「お守り……ってあの俺があげたやつですか」 エイスリン「……」コクッ 京太郎「白い紐に黄色のお守りだったのに、どうしてこんな……黒焦げているんだ」 お守り「」ボロッ エイスリン「サキ、コワカッタ」ウルッ エイスリン「カテテ……」ウルウル エイスリン「ウワアアアアン」ポロポロ 京太郎「お疲れ様でした、でも泣くのはまだ早いですよ」 京太郎「歓喜はみんなで、悲哀は一人で」 京太郎「さ、帰りましょう」 エイスリン「ウン……」グシュッ 京太郎(お母さん……か) エイスリン「……ヒクッ」 京太郎(エイスリンさんもいつか帰っちゃうのか) 団体戦に優勝した! 京太郎「明日から個人戦か、頑張ろう!」 霞「あ、そうだ京太郎くん」 京太郎「何ですか?」 霞「あなた、これからホテル別のところよ」 京太郎「え?」 霞「今泊まってるところって男子個人戦の会場まで遠いのよね」 霞「バスとかがあればよいのだけれど、それも無いし」 霞「だから移ってもらうわ、荷物はもう運んであるからそのまま直行でよろしくね」 京太郎「ちょっと待ってくださいよ!」 霞「場所はこれに書いてあるから、じゃあね」 霞「それじゃあ叙○苑行きましょうか!」 キャッホーイ 京太郎「」 京太郎「まあ新しい出会いがあると思えば……うん」グスッ 京太郎「姫松高校御一行……」 京太郎「姫松……!」 京太郎「天は俺を見放さなかったようだな!」グッ 京太郎「部屋は……ここか」 京太郎「いよいよ新天地だ!」 京太郎「お邪魔しまーす、って誰もいないか」 京太郎「おお、和室じゃない……」 洋榎「絹ーマッサージし……」 京太郎「えっ」 洋榎「えっ」 京太郎「どうして洋榎さんがここに?」 洋榎「それはこっちの台詞や!ウチか!ウチの体目当てに忍び込んできたんか!」パァァ 京太郎「どうしてそんなに嬉しそうなんですか」 京太郎「とりあえず俺は霞さんに確認してくるんで、洋榎さんも監督さんに確認してきてください」 洋榎「わかったわ」ドヒューン 洋榎「そっちの先生に頼まれたんやと」 京太郎「こっちもそう言ってます、宿泊料の節約だとか」 洋京「「はぁ……」」 洋榎「まあまずはスペース決めへん?」 洋榎「ウチはこっから……ここまでや!」 京太郎「それこの部屋の80%ですよね!俺にどうしろと」 洋榎「寝床やったら押入れの中で十分やないか」 京太郎「どこの猫型ロボットですか、それに暑すぎますよ」 洋榎「せやったら……一緒に寝るか?」 京太郎「いやいやいや、それはどうなんですか」 洋榎「ま、そんときはそんときやな」 京太郎「ですね」 京太郎(これからどうするかな……) 京太郎「親睦も兼ねて何かしましょうか」 洋榎「せやな、ウチも暇やし」 洋榎「そんで何するんや?」 京太郎「そうですね……じゃあ 543でも」 京太郎「スピードでもしましょうか」 洋榎「お、ええな!」 京太郎「ジョーカー抜いてっと」 洋榎「なんでジョーカー抜くん?」 京太郎「え、抜かないんですか?」シュッシュッ 洋榎「赤と黒に分けないんか?」 京太郎「普通に切りません?」 洋榎「いや、それはおかしいで」 京太郎「はい、配り終わりましたよ」 洋榎「ウチが33枚で、京太郎が4枚やな……って、15枚足らんやないかー!」 京太郎「わかってますよ、3、3、4、3、2、っと」 京太郎「じゃあ始めましょうか」 洋榎「マックススピードの洋榎とはウチのことやで!」 洋榎「うがー負けたー!」 洋榎「なんで手元に山札持っとんねん!反則やろ!」 京太郎「逆にどうして洋榎さんは持たないんですか?」 洋榎「こうなったらババ抜きで勝負や!」 洋榎「……あ、ババや」 京太郎「……うわっ、まさか引くとは」 洋榎「…………」 京太郎「…………」 京太郎「2人でやってもつまらないですね」 洋榎「うん」 京太郎「もう寝ましょうか」 洋榎「うん」 洋榎「って、なんでや阪神関係無いやろ!」 京太郎「今さら!?」 【9日目】終了 【10日目】開始 京太郎「朝起きたら洋榎さんに抱き着かれていた……」 京太郎「これが竜華さんだったらな……ちょっとトイレ行って来よう」 京太郎「会場に行くか、道に迷ったりしたら困るからな」 京太郎「洋榎さん、朝ご飯頼んでおきましたから」 洋榎「ん……おおきに」 京太郎「じゃあもう俺出ますね」 洋榎「行ってらー」 一回戦開始(1位で通過) 親 男C 25000 男B 25000 男A 25000 京太郎 25000 男C(俺はみんなに応援されてここへ来た!) 男C(初戦から押していくぜ!) 男C「ツモ、500オール!」 東1局一本場 親 男C 26500 男B 24500 男A 24500 京太郎 24500 男C(東風で起家は苦手だったんだが) 男C(どうやら俺はついてるようだ) 男C「ツモ!12100オール!」 男B「なっ」 男A「にっ」 京太郎「ぬっ!?」 東1局二本場 親 男C 62800 男B 12400 男A 12400 京太郎 12400 京太郎(え~何これ、三倍満ツモとか) 京太郎(とりあえず挽回しないと) 京太郎(よし、来た) 京太郎(三倍満には三倍満だ!) 京太郎「ツモ!6200・12200!」 東2局 男C 50600 親 男B 6200 男A 6200 京太郎 36800 京太郎(まくるには跳満ツモか) 京太郎(この手牌だったら……いけるな) 京太郎「ツモ!」 京太郎(あれ、裏が乗っちゃったぞ) 京太郎「4000・8000です」 一回戦終了 男C 46600 男B -1800 男A 2200 京太郎 52800 京太郎「一時はどうなるかと思ったけど、大丈夫だったな」 京太郎「この調子で勝ち進むぞ!」 【side-憩】 憩(久しぶりやな、この雰囲気) 憩(団体戦は共闘したけど) 憩(今年は勝たせてもらうで、照ちゃん) 一回戦開始 親 女C 25000 憩 25000 女B 25000 女A 25000 憩(……これは) 憩(最初からツいとるやん) 憩「ロン、24000」 女A「ひゃ、ひゃい!」 東2局 女C 25000 親 憩 49000 女B 25000 女A 1000 憩「カン!」 憩「カン!」 憩(んーやっぱ妹ちゃんみたいにはできへんか) 憩(ま、ええわ、これで満貫確定) 女A「うぅ……」トン 憩(これで終わりや) 憩「ロン、12000!」 一回戦通過 女C 25000 憩 61000 女B 25000 女A -11000 【side-京太郎】 京太郎「どうやら憩さんと照さん」 京太郎「竜華さんと船久保さんは全員一回戦を通過したらしい」 京太郎「明日は二回戦か、どうなることやら」 夜 洋榎「ただいまえだのクラッカーやでー」 京太郎「違いますよねそれ」 洋榎「そういえば須賀も個人戦出とるんやったな、どやった?」 京太郎「なんとかまくって飛ばして通過です」 洋榎「そうかーなんとかかー」 洋榎「まあウチは清老頭ブチ当てたったわ」ドヤッ 京太郎「そうだ、じゃあ二人で祝勝会でもしましょうよ」 洋榎「お、ええな、何するんや?」 京太郎「今日はスマブラで!」 洋榎「は?スマブラ?」 京太郎「たしかここのフロントでゲームキューブ借りられるんですよ」 洋榎「カセットは?」 京太郎「ちょうど持ってきてたんで」 洋榎「なんでもっとんねん」 京太郎「というわけで、俺がフロント行ってる間に洋榎さんは他の人を二人くらい呼んできてください」 洋榎「二人だけやったらつまらんからな、合点承知やで!行ってくるわ!」ドヒューン 京太郎「よし、準備完了だ」 洋榎「ただいまやでー」 京太郎「あれ、呼んでこなかったんですか?」 洋榎「監督誘いに行ったら友達呼んでくる言っとったわ」 京太郎(監督って善野さんって人だよな……) 京太郎(じゃあその友達って……) 善野「お邪魔するで」 郁乃「お邪魔するで~」 洋榎「あ、アンタは三箇牧の次鋒やないか!」 郁乃「京太郎くん久しぶりやな~」 京太郎「やっぱりですか……」 洋榎「ほな始めるでー」 郁乃「その前に~ルールどうするんや~?」 京太郎「げっ」 郁乃「私としては勝った人が何か命令一つする~とかがええんやけど~」 洋榎「それええやん、採用や」 善野(元監督やのに友達同士みたいやな……) 洋榎「ウチのクッパがあああああああ!」 善野「ミュウツー安定やな」 郁乃「あ~京太郎くんに負けてもうたか~」 郁乃「ガノンちゃん強かったんやけどな~」 京太郎「俺のマルスをなめないほうがいいですよ」 京太郎「それじゃあ命令タイムですね」ニヤッ 郁乃「あ、対象は最下位の洋榎ちゃんだけやで~」 洋榎「そんなん聞いとらんで!」 郁乃「言ってないも~ん」 洋榎「」イラッ 善野「まあまあ二人とも落ち着いて」 京太郎「洋榎さん」 洋榎「!な、なんや、何すればええんや」 京太郎「肩もみをしてください」 洋榎「脱げば、ええんやな……え?そんなんでええの?」 京太郎「何を考えてたんですか」 洋榎「そら……その……」モジモジ 洋榎「…………命令やから///」ボシュッ 郁乃「顔真っ赤っかやな~可愛えわ~」 洋榎「う、うっさいわボケ!」 洋榎「……ほな、始めるで」 京太郎「はい」 洋榎「んっ、んっ、ど、うや?」 京太郎「はい、そこ、気持ちいいです、んっ!」 洋榎「ここか?ここがええのんか~?」 京太郎「立場逆です」 郁乃「暇やから私も私も~!」ガチャガチャ 京太郎「ちょ、どうしてズボン脱がそうとしてるんですか!」 郁乃「ん~下のマッサージ?」 京太郎「なんで疑問符!?善野さん止めてくださいよ!」 善野「私はなーんも見とらんでー」 京太郎「思いっきりこっち見てますよね!?」 【10日目】終了 【11日目】開始 京太郎「まさかほぼ徹夜でスマブラをすることになるとは」 京太郎「善野さん監督なんだからなんとかしてくれよ……」 京太郎「そういえば善野さんと初めて話したな」 午前 京太郎「もう会場に行っておくか」 京太郎「今日はどんな人と戦うんだろうな」 二回戦開始(1位で通過) 京太郎「リーチ!」 男F(こいつが噂の須賀京太郎か) 男D(三箇牧、よくわからぬところだな) 男E(とりあえず当たらないように) 男D(全力かつ優雅に打ちまわそう)トン 京太郎「ロン、24000」 東2局 男F 25000 親 男D 1000 男E 25000 京太郎 49000 男F(開局早々の三倍満) 男D(女子二位の荒川憩が昨日やったと聞く) 男E(それでこそ上等!) 男E(私が打ち下してやる!)トン 京太郎「ロン、12000」 東3局 男F 25000 男D 1000 親 男E 13000 京太郎 61000 男E(なんだよ、なんなんだよこいつ!) 男D(どうしてこうも高い打点を出せるんだ!) 男F(ここまでか……) 京太郎「なあ、あんた達」 京太郎「麻雀って、楽しいよな」 京太郎「あんた達も一緒に楽しもうぜ!」 男F(こいつ、何を?) 男E(頭いかれてんのか?) 男D(面倒くさいなぁ)トン 京太郎「ロン、32000」 男D「えっ」 二回戦通過 男F 25000 男D -31000 男E 13000 京太郎 93000 二回戦開始 親 女D 25000 女E 25000 憩 25000 浩子 25000 浩子「ツモ、2000・4000」 浩子(予想はしとったけど、まさか二回戦でこの人と当たるとはな) 憩(船Qちゃん、楽しみやな) 浩子(まあ逃げれば問題はないやろ) 東2局 女D 21000 親 女E 23000 憩 23000 浩子 33000 女D「ロン、2000」 女D(たとえ個人戦二位だろうと、搾り取る!) 女D(私だって岐阜の一位なのだから!) 浩子(岐阜個人戦一位……) 浩子(データ通り) 浩子(搾り取ったるわ) 【分析】発動! 東3局 女D 23000 女E 23000 親 憩 21000 浩子 33000 女E「ロン、んー裏乗らなかったかー」 女E「12000で」 浩子「う……あ、はい」 浩子(福井三位、データは……) 浩子(そうやったな、まだ負けへんで) 【分析】発動! オーラス 女D 23000 女E 35000 憩 21000 親 浩子 21000 浩子「ツモ、500オール」 女D(なんか、この人といると) 女E(調子が崩れる) 浩子「一本場」 浩子(荒川憩、どうして和了らんのや) オーラス一本場 女D 22500 女E 34500 憩 20500 親 浩子 22500 同コンマのため、流局 憩(ここまでノーテン) 憩(トップとは18000点差) 憩(どうしたものか……) オーラス二本場 女D 23500 女E 35500 憩 17500 親 浩子 23500 憩(ダマで跳満ツモってもうた) 憩(これで和了しても30100、一位の人は……) 憩(32300) 憩(まだ、ダメや) 憩(練りなおさな) 憩(リーチかければ、倍満……) 憩(せやけど、フリテンか……) 憩(大丈夫や、大丈夫) 憩(ウチならできる!) 憩「リーチ!」 【孔穿つ閃光】発動! 憩(さあ、来てや!) 憩「一発ツモ!」 憩「裏は乗っとらんけど、4200・8200!」 女E「ま、まくられたぁ~」 女D「ありがとうございました」 浩子「おつかれでした」 浩子(去年よりは差が縮まったみたいやな) 浩子(それがわかっただけで儲けもんや) 二回戦通過 女D 19300 女E 31300 憩 34100 浩子 15300 夜 京太郎「二回戦は憩さんが船久保さんを倒して通過、照と竜華さんもそれぞれ通過」 京太郎「知り合いと戦わなきゃ、か、辛いだろうな」 京太郎「少し疲れたし風呂に入るか」 京太郎「洋榎さんはいないみたいだし」 京太郎「ふぅ、いい湯だった」 京太郎「前は竜華さんと鉢合わせしちゃったからな」 京太郎「洋榎さんも勝ち進んだのだろうか?」 【11日目】終了
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前話 次話 豊音「うわああああああん!ありがとうございましたああああ!!」 霞「お疲れ様でした」 恭子「あ、ありがとうございした」カタカタ 咲「ありがとうございました」ぺっこりん 照「……なるほど」 菫「……おい、なんだアレ。お前の家はどうなってるんだ」 淡「……すっごい!!大将だよね!ね!私がやれるの!?たっのしみー!!」 菫「ある意味頼もしいな……」 照「ん……お菓子買ってくる」 照(やっぱり、胸が大きくないの残したんだね……) 恭子「戻りました」 洋榎「お疲れさん」 恭子「1位やったのに2位で申し訳ないです」 洋榎「いや……あんなん相手によーやったわ」 漫「そうですよ!」 由子「アレはこっちで見ててもすごかったのよー」 恭子「ははは。あん時の宮永は……」カタカタカタカタ 絹恵「大丈夫ですか末原先輩!」 郁乃「……末原ちゃん、強くなりたい?」 恭子「……はい?」 巴「……お祓い、終わりました」 霞「ありがとう。大丈夫だった?」 春「いつもより準備してたから大丈夫」 初美「とんでもない相手でしたねー」 霞「ええ。正直、小蒔ちゃんや宮永照くらいじゃないとアレは相手できないわ」 小蒔「何か、すごいものを感じました。こう、執念というか、嫉妬というか」 巴(小蒔ちゃんもアレに近かったよね?)ヒソヒソ 春(というか同種っぽかった)ヒソヒソ 初美(いやいや、降ろしてる時の霞の方が…) 霞「初美ちゃんお蕎麦抜きね」 初美「また私!?」 霞「さ、食べましょう」 小蒔「時間、空いちゃいましたね」 霞「……それじゃみんなで海でもいきましょうか。少しくらいゆっくりしても大丈夫ですし」 春「海……いい」 初美「泳ぎならおまかせあれですー」 巴「中等部の明星ちゃん達も呼びましょうか」 小蒔「……楽しみですね」 霞「あ、そうそう。小蒔ちゃんのサインをお願いされてたの。書いてくれない?」 小蒔「あ、はい。分かりました」 豊音「ただいまー」 塞「トヨネ……」 豊音「サイン、いっぱいもらっちゃったよー」 胡桃「…………」 豊音「最後ちょー怖かったけど、ちょー楽しかったよー」 エイスリン「…………」 豊音「勝って、もっとみんなでお祭りに続けたかったよー」 白望「……お疲れ様、トヨネ」 豊音「うん、楽しかったよー……うあああああああん!!」 塞「私も、もっと、わあああああん!!」 胡桃「……ぐすっ」 エイスリン「トヨネエエエエエ!!」 白望「……うん、お疲れ様」涙目 トシ(参ったね……あんなのが出てくるなんて。さすがにどうしようもないよ) 霞「あのー、すいません。大丈夫ですか?」 小蒔「サイン、書いてきました」 豊音「神代さん!わざわざ来てくれるなんて……」 胡桃「あの……それは?」 小蒔「浮き輪です!」 胡桃「それは把握してます!」 小蒔「ちなみに下に水着も着てます!」 胡桃「なんで!?」 霞「個人戦まで間があるので、海にでも行こうという話になりまして。良かったら、ご一緒しませんか?」 エイスリン「ウミ…イイ!」 白望「……迷惑でないなら、ぜひ」 塞「ダルくないの!?」 トシ「あ、それなら個人戦出場選手同士は対局しないようにね」 塞・胡桃「確定!?」 郁乃「末原ちゃんが、なんであの試合で残れたか分かる?」 郁乃「それはな、胸が小さかったからや!やから、サラシ巻いてもっと胸を目立たなくするんや!!」 恭子「…………」ぺターン 恭子「ってアホかああああ!!」 恭子「なんなんですかこの訳分からん戦術は!?これ以上胸小さくしたら無くなりますわ!」 郁乃「でも~、宮永照ちゃんもさっきの宮永咲ちゃんも小さいで~」 洋榎「そーいや個人2位の荒川憩と3位の辻垣内智葉もあんま胸無かったような……」 由子「小鍛冶プロや三尋木プロもそうなのよー」 恭子「神代はでかいし、さっき相手した石戸霞とかおっぱいオバケでしたよ!そんなんありえませんわ!」 恭子「全く、せめてパッド入れるとかやったらまだしも……」サラシ取る 漫「……パッド、入れたいんですか?」 恭子「漫ちゃ~ん?額に乳って書くか?あ?この巨乳が!!」 郁乃「まあ、ここまでは半分冗談として」 絹恵「半分は本気やったんですか……」 郁乃「準決勝の為に呼んだわ~入ってきてや~」 良子「グッドモーニング」 恭子「戒能プロ!?」 洋榎「トッププロ……そしてKちゃんの時は世話になったわ……」 良子「ハハハ。毎晩抱いてますよ?」 漫「確かイタコで、名もなきファラオの力で天和したって」 絹恵「当然正位置ぃ!って叫んで国士無双したとか」 由子「傭兵でバイクと合体した機械相手に戦ったって聞いたのよー」 良子「ないない。ノーウェイノーウェイ。知り合いの話。元気かなーサティスファクション」 郁乃「宮永咲ちゃん見た」 良子「イエス。ありゃすっげーモンスターですね。ゴッドかサタンですよ」 郁乃「他にも凄い人呼んであるから、明日まで練習試合な~?」 郁乃「それとな、明後日は善野さんも見に来るらしいで~?」 恭子「善野監督が……」 恭子(そんなん負けられへんやん……後、サラシとか巻いてられんわ!!) 清澄、宿舎 久「良くやってくれたわね、咲」 咲「なんか、つい、やっちゃいました」 京太郎「つい、でアレか……やっぱすげーな咲」 咲「京ちゃん……えへへ」 久「それにしても姫松が残ったかー」 咲「あ、それなんですけど」 久「うん?」 咲「すいません、頑張ったんですけど、やっぱり強いとこが残っちゃいました」 まこ「強いって、どこも強かったぞ」 優希「おっぱいの巫女さんとかやばかったじぇ」 京太郎「ああ、あのおっぱいはやばかったな」 咲「む……」 和「確かに変な打ち方もありましたけど……」 咲「ええと。次は、ちょっと危ないかもしれません」 久「……靴下脱がなかったから楽勝だと思ってたわ」 咲「あっ……」 久(姫松か……ちょっとやっかいかもしれないわね) 京太郎「姫松か……先鋒と副将だな」 優希「ん?どういうことだ?」 和「私達に何か関係が…」 京太郎「先鋒と副将が、胸が大きかった!」 まこ「……優希。やってええぞ」 優希「おりゃあっ!!」飛び蹴り 京太郎「いってぇ!!」 和「全く須賀くんは……」 咲「やっぱり胸……」ゴッ 京太郎「咲-?咲さーん?なんか怖いの出すのはやめようぜー?」 咲「京ちゃんが胸ばっかり見なくなったらね?」 京太郎「無理だな」キリッ 咲「……京ちゃんの、馬鹿ー!」ビンタ 京太郎「ベふっ!!」 久「……大丈夫か。はいはい、準決勝は明後日だからゆっくり休みなさいよー」 久「あ、そうそう。テレビで2回戦のダイジェストやってるみたいだから、一応見ときなさいね」 えり「インターハイ、2回戦ダイジェストの時間です」 えり「この時間は2回戦をダイジェストで私、針生えりと」 咏「三尋木咏でお送りするぜぃ」 えり「では、2回戦第1試合から」 照「ツモ」ギュルルルル 煌「すばらっ!」 モブ1A(巨乳)「あはは……なにこれ」 モブ2A(巨乳)「もう、やだぁ……」 モブ1B「……」タン 菫「ロン」シャープシュート モブ1B「ぐはっ」 モブ2B「あわわわわ」カタカタ 美子「うう……」 尭深「……」タン モブ1C「……リーチ!」 モブ2C「……通れ!」 仁美「ロン!!」 モブ2C「ああ……」 誠子「ポン」 モブ1D「くっ」 哩「ツモ!」 モブ2D「辛い……」 淡「んー、ツモ」 モブ1E「あああ……」 モブ2E「次で……飛ぶ?」 姫子「……部長」 えり「なんというか、白糸台は圧倒的ですね」 咏「うーん、宮永照と大星淡がやっべーな」 咏「しかも、なんか隠してるっぽいわ」 えり「隠している?何をですか?」 咏「わっかんねーわー」フリフリ えり「この人は……」イラッ えり「続いて、2回戦第2試合です」 怜「……リーチ」 美幸「……もー」 玄「……うぅ」涙目 ソフィア「……くっ」 怜「……ツモ」 玄「あ、ありがとうございました……」涙目 美幸「お疲れっしたー……もー」 ソフィア「……しんどいわー」 澄子「…………」タン 花子「……手が伸びねー」タン 泉「…………」タン 宥「ロン」 泉「なっ!?」 憧「ポン!」 梢「…………」タン 憧「ロン!」 史織「はや~い」 梢「……はい」 セーラ「……ほー……やるなー」 友香「ツモ、でー!」 浩子「親倍……」 玉子「ちぇー……」 灼「また3位転落……」 莉子「…………」タン 穏乃「ロン!!」 竜華「!」 景子「!」 莉子「!?……あ、あぁ」カタカタ えり「千里山女子が圧倒的でしたが、阿知賀女子のオーラスでの逆転も凄かったですね」 咏「最後まで諦めないっつーのは大事だってこったねぃ」 えり「ですが、千里山にここまでの差をつけられた阿知賀女子が、明日の準決勝どこまでやれるでしょうか」 咏「いや知らんし」 えり「…………」イラッ 咏「ただまぁ、簡単には終わらんでしょ。ここまで来るような学校は」 えり「では、2回戦第3試合です」 小蒔「ロン」 優希「じぇ!?」 白望「……ダル」 漫「ぐ……」 まこ「ツモ」 洋榎「リーチや!」 春「…………」タン 洋榎「ロン!!」 春「!!」 久「……うわ」 洋榎「神代が稼いだからて、安心しとるんか?そんなんすぐ持ってくでー?」 春「……次」 胡桃「はい。ふるよー」 洋榎「う……うちがひっくり返すからな!」 胡桃「うるさい!関係ないことなら静かに!!」 洋榎「あ……ハイ」 和「ロン」 絹恵「は、はい!」 塞「そこかー」 初美「やるですねー」 霞「…………」タン 豊音 「…………」タン 恭子「…………」カタカタカタカタ 咲「……カン」ゴッ 咲「もいっこカン」ゴゴッ 咲「さらにカン!」ギュルルルル 咲「カン!!」ギュルルルルルルル えり「シードの永水女子、まさかの敗退でしたね」 咏「わっかんねーもんだねぃ。先鋒戦だけ見りゃ敗退するようなとこはなかったのにね」 えり「各校諦めず追い上げましたからね。特に清澄は凄かったです」 咏「インターミドルチャンピオンの原村も上手かったけど、大将とかものすっげーなー」 えり「宮永咲選手、ですね。宮永照選手と何か関係があると言われてますが、どうでしょうね」 咏「それこそわっかんねーわー。遺伝的に麻雀が強くなるとか知らんし。まあ、本人に聞けばいいんじゃね?答えるか知らんけど」 えり「では最後に2回戦第4試合の……」 京太郎「……照さんすげーな」 優希「わ、私があんなのとやるのか?……チェンジ!」 和「ゆーき、交代はできませんよ?そもそも交代できる人がいませんし」 咲「あはは。でも、昔より凄いなぁ……」 京太郎「昔はどうだったんだ?」 咲「んー……大抵お父さんが最下位で私が3位。で、お姉ちゃんとお母さんがトップ争い、って感じだったよ」 京太郎(昔の咲ってことは、プラマイ0だよな?つまり親父さんほとんどマイナスだったのか……) 京太郎(そういえば……) 咲父「そうか、咲が本格的に麻雀を……」 咲父「いや、娘の成長は喜ぶべきだよ、ははは……」 咲父「須賀くん、今度君も交えて3人で打たないか?」 咲父「ははは……最下位争いやろうぜー……」 京太郎(……苦労してたんだなぁ) 和「阿知賀?……玄さん!?」ガタッ まこ「いきなりどうしたんじゃ?」 和「私が昔、奈良に居た頃の友人です!」 久「阿知賀が?ひょっとしたら他の人も知り合い?……メンバー載ってるけど見る?」 和「はい!……みんなが、います」 優希「花田先輩もいるし、明日見に行くか?」 和「……ええ、行きましょう」 京太郎「俺も行くわ。結構知り合いがいたし」 久「あら?またひっかけたの?」 京太郎「たまたま知り合っただけですよ。えっと、千里山に新道寺、阿知賀の人達がそれぞれ何人かと。あ、照さんいるから白糸台もか」 久「明日の出場校全部じゃない」 まこ「お前って奴は……」 優希「この発情犬め……」 和「私の友人にまで……」 京太郎「誤解だって!」 咲「…………」ギュッ 京太郎「いてっ!咲、手つねるなよ」 咲「……ふんだ。京ちゃんのばーか」 コンビニ 京太郎「あの流れでコンビニまでお菓子のパシリになってしまった……」 京太郎「ただ知り合いなだけなのにな」 京太郎「それにしても、照さんすごかったな。なんというか、さすがチャンプというか、次元が違うっていうか…」 照「…………」ゴゴゴゴゴ 京太郎「…………」 京太郎(コンビニ入って5秒でお菓子を2つ持って真剣な顔ですごい威圧感を出してるチャンプ見付けた) 京太郎(しかもう○い棒とポテ○スナックって……) 菫「おい照。早くしろって」 照「待って」 菫「もう充分待ってるぞ」 照「……ここはめずらしい味のう○い棒にするか……生産中止が決まったポテ○スナックにするか……大事なところ」 菫「両方買えばいいだろ」 照「予算がもうギリギリ」 菫「……籠に入ってるお菓子ひとつ諦めればいいだろ」 照「これはどれも外せない」 菫「はぁ……周りが騒がしくなる前に決めろよ」 照「……悩む」 京太郎「なら、俺が片方買うんで照さんと分けるっていうのはどうですか?」 照「へ?」 菫「は?」 京太郎「あ、俺ポテ○スナックで。後は頼まれた…」 照「え、いや、ちょっと待って……なんで京ちゃんがここに?」 京太郎「いや、うちが泊まってるとこが近くなんで」 菫「……で、君がたまたま買い物に来たと」 京太郎「そうです。ええと、白糸台の部長の弘世菫さん、ですよね?」 菫「知っているのか?」 京太郎「今日やってた2回戦のダイジェスト見ましたから。すごいですね、あの狙い撃ちは」 菫「い、いや。私なんて照と比べたら大したことないさ」 京太郎「弘世さんには弘世さんの良さがありますよ。俺にとっては弘世さんだって大したことある人です」 菫「そ、そうか。真正面から褒められると照れるな……」 照「……菫ばっかり」ボソッ 京太郎「照さん?で、う○い棒はいいんですか?」 照「そうだった……じゃあ、これとこれとこれ。京ちゃんは?」 京太郎「俺は後は頼まれた分だけですからすぐです」 照「じゃ、そこの公園で分けよう」 京太郎「はい」 公園 京太郎「お待たせしました」 照「それじゃあう○い棒から」サクッ 照「…………」プルプルプルプル 菫「……どうした?」 照「あんまりおいしくなかった……」涙目 菫「むやみに新しいもの買うからだ」 京太郎「どれどれ、一口いいですか?」 照「うん。はい、あーん」 京太郎「あーん……これははずれですね」 照「やっぱりコーンポタージュがいい」 京太郎「いやいや、たこやきでしょう」 菫(こいつら自然とあーんから間接キスまでやってのけたぞ……しかもあの照が自然な笑顔とは……すごいな彼は) 京太郎「じゃ、ポテ○スナック開けますね」 照「うん」 京太郎「そういえば、2回戦のダイジェスト、照さんもすごかったですね?」 照「そう?いつものことだから」 京太郎「相手2人を飛ばす勢いだったじゃないですか。さすがチャンピオンですね」 照「むー……京ちゃんにその呼び方して欲しくない」 京太郎「言っただけですって。俺はチャンピオンになったとしても照さんって呼びますよ」 照「うん、そっちがいい」 京太郎「あ、でも3位と4位の子、胸は1位と2位だったな……」 照「…………」ギュッ 京太郎「あいてっ!……そこつねらないで下さいよ。さっき咲につねられたばっかなんですから」 照「いきなりそんなこと言う京ちゃんが悪い」 京太郎「そんなことも吹っ飛ぶくらい照さんがすごかったってことですって」 照「ふん」プイッ 京太郎「俺が悪かったですから。はい、ポテ○スナック」 照「……もらう」サクサク 京太郎「弘世さんもひとつどうですか?」 菫「そうだな、もらおうか。後、菫でいいぞ。照が世話になってたみたいだし」 京太郎「いやいや、昔からやってたことですから」 菫「私は今もだぞ?迷子探しとかこの高校生活で慣れてしまった」 京太郎「俺は現在進行形ですよ?探すのは咲ですけど」 菫「ああ、妹さんか……2回戦、照の妹だと実感したよ」 京太郎「俺も照さんがチャンピオンだって実感しましたよ。よく迷子になってのに」 照「……2人とも、私と咲を何だと思ってるの」 菫「……チャンピオンだがよく迷子になる」 京太郎「……よく迷子になるのに麻雀が上手い」 照「……酷い」 京太郎「でも、麻雀で凄いのは誰もが認めるレベルですし」 菫「ああ。明日も頼んだぞ、チャンピオン」 照「……少し手抜こうかな。リード5,6万点くらいで」 京太郎「充分すごいですよ。あ、明日は俺も会場まで見に行きますよ」 照「!?」 菫「!?」 京太郎「どの学校にも知り合いはいますけど、照さんと菫さんも応援してます」 京太郎「あ、時間なんで俺はこれで。明日、頑張ってくださいね」 菫「……照」 照「……何?」 菫「やる気になるのはいいが、今は抑えろ」 照「…………」ギュルルルルルル 菫「しかし、彼は性格まで良かったのか」 照「……あげないよ?」 前話 次話 つづき はよ -- 名無しさん (2013-06-23 19 40 19) つづきくれーーーーー -- 名無しさん (2013-07-21 15 37 16) はよはよはよ -- 名無しさん (2013-07-29 15 11 38) 続き安価おおくね? -- 名無しさん (2013-07-29 15 11 53) Kちゃんシリーズ 短編でてたのか -- 名無しさん (2013-07-29 15 15 28) 更新してたのにリンクが貼られてないのか -- 名無しさん (2014-04-11 13 52 41) 名前 コメント
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8月24日 今日は宥さんの誕生日 なので部室でパーティーをやった 宥さんの好きそうな物ということで真夏に鍋を用意した 真夏の我慢大会みたいな状況になったが宥さんがすごく喜んでくれたので良しとしよう その後はみんなでプレゼントを渡した 穏乃はニット帽、憧は耳当て、灼さんは手袋、玄さんは手編みのセーター、赤土先生は着る毛布を渡していた 宥さんは喜んでその場で全て見に付けていた。すごく……モコモコだった…… 俺は新しい眼鏡ケースをプレゼントした 宥さんのプレゼント=あったかいものらしいので、みんな驚いていた 宥さんも少しびっくりしていたが、その場で笑顔で受け取ってくれた 夜に宥さんからメールがあり、早速眼鏡ケースを使っていると眼鏡をしまった写メを送ってくれた 同時に玄さんから宥さんが着る毛布から離れないとメールがあったのは、まぁ予想の範囲内だった そして着る毛布の中で眼鏡掛けている宥さんの写メありがとうございました 晴絵「やったなぁ、我慢大会……じゃなくて宥の誕生会」 憧「真夏に鍋って時点で我慢大会みたいなもんでしょ」 穏乃「でも美味しかったからいいじゃん」 灼「『せめて美味しい鍋を』って京太郎頑張ってたし」 玄「でも良かったねお姉ちゃん。あったかいもの以外のプレゼントがもらえて」 宥「うん……人からもらうものはあったかいものばっかりだから……嬉しかったなぁ」 玄「でも部屋でずっと着る毛布にくるまってるのはそろそろ減らさない?」 晴絵「宥へのプレゼントはアレしかないと思ったけど、ベストチョイスすぎたか」 8月●☆日 今日……というか昨日の話だ ちょっとした賭けに負けて穏乃に1日付き合うことになった 穏乃は迷わず『一緒に山に行こう!』というので一緒に山を駆けずり回った 俺も体を動かすのは嫌いじゃないし、穏乃も楽しそうだったのでそのまま夢中だった が、気付いたらかなり遠くまで来ていた 辛うじて電波が届いた携帯で確認すると和歌山の南の方の熊野とかいうところまで来ていたようだった 慌てて戻ったが流石に無理がある 山を下り、家に連絡を入れ、適当なところで1泊することになった 穏乃も流石に落ち込んでいたが、俺も同罪だし、何より楽しかったというと少し明るくなった 翌朝、ショートカットということで山を突っ切って行こうとすると、途中で穏乃が足をくじいてしまった 仕方ないので俺が穏乃を背負い、穏乃の案内で山を突っ切ることになった 初めは穏乃は背中で暴れていたが、『女の子なんだから無理するな』と言うと諦めたのか大人しくなった 結局朝帰りになってしまい、穏乃の家の人にはやたら笑顔で迎えられた 疲れたし、今日は早めに寝よう 晴絵「朝帰りとはやるねぇー」 憧「どっちかってーと山帰りって言う方が合うと思うわよ」 穏乃「うぅ……だって京太郎と一緒だと思ってついはしゃいじゃって……それに帰りも……」 玄「おや?顔が真っ赤で……シズちゃんまさか」 灼「女の子扱いとおんぶで堕ちた……と」 穏乃「そ、そんなじゃなくて!……その、京太郎の背中、おっきいなぁって……」 宥「自覚しちゃったんだね」 8月◇◎日 夏休み最終日……だと思っていたんだ だが気付いたら1週間ほど前に戻っている 俺は疑問を感じながらもその1週間を全力で遊んだ そして最終日……だと思ったらまた戻っている また遊び、また戻る。遊び戻る遊び戻るの繰り返し……終わらない夏休み…… そう、俺達の夏休みは終わらないんだ!! そして明日から始まる何度目かの1週間で、この鞄のそこに眠っていた問題集も終わらせるんだ…… 憧「あぁ……何事かと思ったらそういうこと……」 灼「一部の宿題の存在自体を忘れていたって……」 晴絵「『宿題の存在を忘れてました』とかふざけたこと言ってたのはこういうことか」 玄「京太郎くん……」 穏乃「気持ちはすっごく分かるけど……」 宥「分かっちゃだめだよ?これは」 9月×日 今日から2学期 なんとか宿題を片付けて登校すると、色々な人に話しかけられた やはりみんながインハイで頑張った影響は大きかったんだろう 穏乃に憧、玄さんや灼さんも色んな人に囲まれていた そして宥さんは揉みくちゃにされていた。混ざりたかった それからは体育館での始業式やら表彰やら、テンプレと言っていいような行事だった 何故か俺はすれ違う男子から『爆発しろ!』『もげろ!』と言われて叩かれたり蹴られたりした 解せぬ。そう言われるほどいい目に合ってないはずだ そして放課後、部室で今後のことを話した と言っても大きな変化は宥さんくらいだ 宥さんは引退という形にはなるが、受験勉強の息抜き程度で顔を出してくれるらしい 何より宥さん自身も来たがっていたし 赤土先生はプロになるために本格的に動いているらしく、来年にはどこかのチームに所属できるらしい とりあえず今年いっぱいは教師として勤めるとか あまり変わりそうには無い。でも、確実に変わっていくんだろうな そう思ったら少ししんみりしてしまったので、みんなで楽しく打って、ラーメンを食べに行った まぁ、変わっていってもこうやって楽しくやれそうだし、なんとかなるだろう 宥「……ちょっと寂しいな」 玄「お姉ちゃん……」 憧「そっか、宥姉は京太郎と会ったのも今年からみたいなもんだから……」 宥「うん……でも、京太郎くんの言う通り、これからも楽しくやれそうだから、大丈夫」 穏乃「ですね、それは変わりません」 灼「ん、変えるつもりもない」 晴絵「その気持ちがあるなら大丈夫よ、みんな」 穏乃「はい!赤土先生もプロで頑張ってください!」 晴絵「まかしとけ!あ、小鍛治プロと対戦する時以外ね」 憧「ハルエ……それはないわー」 9月○日 今日はずっと眠かった 昨日日記書いてから、ついつい和とのネト麻に熱中してしまった のどっちやべぇ、ありゃ運営の用意したCPUとか言われるわ ネト麻もだが、チャットでも結構長時間話してしまった 麻雀のこと、長野のこと、阿知賀のこと、話題は尽きない 和は色々あったらしいが、これからも長野の清澄にいるから、今度また会おうと約束した しかし話してても麻雀してても楽しいから時間を忘れてしまう おかげで赤土先生には授業中に叱られるわ、部活でもみんなに叱られた 今日は早く寝よう 晴絵「あぁ、いきなり堂々と寝てた日があったわね」 憧「全く、部活中も居眠りしようとするんだから」 穏乃「和と遊んでるから、っていうからなんか複雑」 玄「ネット越しのおもち……流石に……いやでも……」 灼「玄、ちょっと無理があるから」 宥「和ちゃんが独占してるみたいだしね」 晴絵(結局は和への嫉妬なのよねー) 9月△日 今日はちょっとしたドッキリを仕掛けられた ちょっと用事で部活に行くと、かなり険悪な雰囲気だった 赤土先生に聞くと、冗談で今日のトップに景品を出すと言ったかららしい その景品が俺とか言うと、こんなことになってたとか なんというか、えらいことだった 憧は舌打ちするわ穏乃はいつぞや山で熊に遭遇した時みたいな表情だわ 玄さんは目からハイライト消えてるわ灼さんは完全に見下すような視線だわ 何が起きてるんだと困惑してると、まさかの全員+-0という結果で終わった 最初は席順でとか言い出していたが、もう1局打って決める、と決まりかけた時、宥さんが来た 宥さんならこの状況をなんとかしてくれる!そう思っていたが 「じゃ、私がもらうね?」と普段のぽわぽわした雰囲気がどこかへ言ったようにさらっと言い切って俺の腕に抱き着いてきた 普段ならおもちの感触を全力で楽しむところだがその一言で憧が切れたからそんな余裕が無かった 「はぁ!?何言ってんの!?」という憧の言葉を皮切りに仲良いみんなでの修羅場 一体なんなんだ、どうなってるんだと困惑していたが、このままではヤバいと思い、思い切って大声で『やめろ!!』と叫んだ 一瞬、静かになったと思うと、『ドッキリ大成功!!』のプラカードを持った赤土先生がそこに居た 曰く、修羅場でこそ本性が出るとか、そういう番組を見てやってみたらしい 言いだしっぺは憧と憧の姉だとか 修羅場とか笑えんからマジで勘弁 なんか男らしかったとか褒められたけど、こんな状況じゃ嬉しくない とりあえず昼飯奢りで手を打った しかし俺を取り合っての修羅場とか、ありえない状況だったのになんで気付けなかった俺 晴絵「ありえなことじゃないからでしょうね」 憧「本人が無自覚だからよ」 灼「でも、この時に京太郎の好きな人が分かるかも、って期待もしてたけど」 玄「結局は京太郎くんがかっこよかっただけだったね」 宥「あの状況でああ言えるのはすごいよね」 穏乃「少し悪い気もしましたけど、京太郎はああいう奴ですし」 9月□日 休日、適当にふらついていたら憧に会った ちょうど姉と買い物に来ていたらしい 少し話していると憧の姉、望さんも来た 望さんが来ると、憧がすぐに戻るからと離れた 望さんとあんまりゆっくり話したことなかったとか思っていると、望さんが悪戯を思いついたような表情で笑いながら 「ちょっと、憧にドッキリやらない?」そう言ってきた ちょうどこの前のドッキリの話を聞いたらしく、仕返しをしようと言うことらしい 内容はただ憧を置いてどこかへ行くというシンプルなもの、ある程度したらネタバラシをするということで、俺はその話に乗った 俺と望さんは携帯の電源を切って、そのまま適当に移動した 移動しながらも、適当な店に入ったり、少し休憩したりとそのまま楽しんだ それなりに時間が経ち、もうそろそろ憧に連絡を、と言うと、望さんは最後に行きたい場所があると言った それで最後なら、と望さんに付いていったが、気のせいかだんだん人通りが減っていくような気がした と言っても全く人が居なかった訳じゃない なんというか、やけにカップルが多いような気がした どこへ向かってるのかと思っていると、後ろから憧の声が聞こえた 望さんが「あーあ、惜しかったな」と言いながらも憧の方に歩いていき、ドッキリは終了した 結局どこへ行こうとしたのか望さんは教えてくれなかった 後で憧に聞いても、ドッキリに腹を立てたのか顔を赤くして知らないと言うだけだった ドッキリは良かったが、どこへ行くつもりだったんだろう? 晴絵「望が残念そうにしてたのはこれかぁ」 玄「2人でデートできなかったからかな?」 灼「その気になればできると思うけど……」 宥「どこへ行こうとしてたんだろうね?」 穏乃「ねー憧ー。どこだったのー?」 憧「……さぁ、あたしも分かんないわ」 憧(ラブホに行こうとしてたとか、言えるわけないでしょ!!なんてとこへ連れ込もうとしてんのよ!!) 晴絵(ガチで狙おうとしたって言ってたしなぁ……) 9月●日 今日、晩成の岡崎初瀬さんと小走さんが部室に来た なんでも小走さんが玄さんにリベンジのため練習を重ねて、そのために来たとか 曰く、「私は、再び王者になるべく変わったのさ」ドヤ顔でそういう小走さん、いや変わったのだからネオ小走さんとでも呼ぼう そんな小走さんを前に、穏乃が悪意無く言った「え?あんまり変わってないように見えますよ?」 そりゃお前数ヶ月で見た目まで変わる訳ない、と言う前に玄さんが言った 「確かに……胸が2センチ成長してますね?」その言葉に驚く小走さん、てか数センチ単位まで見切れるの? 俺だってまだできないぞ?しかし玄さんは更に続ける 「それに以前はおもちがもっと自然な形だったのにその増量……寄せてあげるブラと見た!!」 「だが、しかし、まるで全然!この私を満足させるおもちには程遠いんですのだ!」 胸を張りドヤ顔で言い切る玄さん、そのまま色々暴露されたショックか落ち込む小走さん。ちょっと不憫だった 結局そのまま落ち込む小走さんを抱えて岡崎初瀬さんは帰って行った おい、麻雀しろよ 玄「ふっ」ドヤァ 憧「なんでドヤ顔してんのよ」 穏乃「そんな変わってなかったと思っただけなのに」 晴絵「悪意無しでも人は傷つくから、気を付けなさいね」 宥「でも、本当に練習してたみたいなのにね」 灼「うん……にしても高3でも成長するのか……まだ希望はある……」 9月◇日 部室に行くと、机の上に古い麻雀雑誌が置いてあった 赤土先生以外来ていたが、誰のものかよく分からなかったので中身を見てみた グラビア等も載っていたが、色々書き込みがあったり、古くなってて見れなくなったページもあった 途中、赤土先生そっくりのグラビアがあってみんな驚いていた 名前等のところが塗り潰されていて、本当に赤土先生か分からなかったが、赤土先生本人がすぐに来て、本人だと分かった グラビアを見せた瞬間、赤土先生は黒歴史を正面から見てしまったような、そんなリアクションだった どうも、昔撮ったもので、恥ずかしくて名前も塗りつぶしていたらしい どうやら憧のお姉さん、望さんから送られてきていたらしい 「望あいつめええええええええ!!!」と叫んで赤土先生はどこかに行ってしまったので、俺達はじっくりと雑誌を読ませてもらった 10年前の雑誌だが、今も活躍している人の若い頃など、それなりに面白い情報も多かった 結局そのまま赤土先生が戻ってこなかったので、机の上に赤土先生のグラビアのページを開いたまま帰った 晴絵「ああああああああ……できれば抹消したい……」 灼「ハルちゃん、かっこよかったよ?」 穏乃「そうですよ!良かったと思いますよ?」 憧「出来はともかく、そんな後悔するなら撮らなきゃよかったじゃない」 晴絵「若さ故の過ちってやつよ……」 玄「本気で凹んでるねー」 宥「そういえば、あの雑誌って処分したっけ?」 晴絵「…………え?」 9月▽日 今日、今度の連休に合宿に行くことになった なんでもインハイ以来、練習試合や合宿の申し込みが多かったらしい それで、赤土先生でいくつか候補を絞って、俺達で決めることになった 穏乃は清澄と合宿したいと言っていたが、向こうも似たような状況で日が合わないとか 適当に候補の高校を見ていると、永水の名前が目に入った そういえば、霞さん達は引退してるのか、と考えていると、玄さんが勢いよく手を挙げて 「永水!永水との合宿を希望するのです!!あのおもち強豪校との合宿は必ずや今後のためになると思うので是永水をお願いします!!」 ほぼ息継ぎ無しで言い切った玄さん。うん、みんなが玄さんの下心に気付いていた まぁ、実際強豪だし、面識がない訳でもないので、永水に決定した 今回は俺は留守番ではなく、ちゃんと参加できるらしい 帰って永水との合宿が決まったと春に電話すると、みんなに伝えておく、と言っていた みんな?永水のみんなだろうか? どちらにしろ、楽しみだ 玄「くっ……連絡先をゲットできなかったのをこれほど後悔したのは初めてでした」 憧「テンション上げすぎ」 穏乃「鹿児島は2回目だったけど、永水の人達もすごかったですねー」 灼「うん……ホント……私の方が年上なのに……」 宥「気、気にしない方がいいよ?」 晴絵「アレはまぁ、色々と規格外よ」 9月■日 今日から永水との2泊3日の合宿だ 奈良から鹿児島まで移動し、更に移動して永水高校へ 女子校に入っていいものか多少躊躇ったりしたが、共学の話も出ているらしいので問題なかった 永水の顧問と、新部長らしい2年生の人に案内され、部室へ 部室には、レベル高めの女子達がいた。阿知賀もレベル高いと思ってたが、永水もレベルたけー そう思っていると、いきなり誰かがぶつかってきた 慌てて踏ん張って転倒は避けたが、思いっきり誰かを抱き止めるような状態になった 誰だと思って腕の中を見ると、春だった 「京太郎、久しぶり」そう言う春。だけどいきなり抱き着いてくるのは何故だ、と思っていると 「私が教えました。海外の挨拶はこうだと」そう聞こえたと思ったら後ろからまた抱き着かれた 前後に柔らかい感触がすばら!!……まぁ、あまりみんなの前で長時間抱き着かれたままではいられないので、とりあえず2人に離れてもらった 抱き着いていたのは、春だけじゃなかった 「ふふっ、久しぶりですね、京太郎」そう言うのはプロであり有名人であり、様々な逸話を持つ、俺の親戚、戒能良子さんだった 「いい機会なので来ちゃった、をやってみました。ロマンでしょう」春も良子さんも無表情、ながらほんのりドヤ顔だった ロマンだけどやめて、みんなビックリしてるから。でもありがとうございました 結構な時間を取ってしまったが、それから互いの自己紹介をして、特別コーチとして良子さんが来ている、ということを聞き、練習が始まった 何故か阿知賀のみんなからの当たりがきつかった気がしたが……何かしたかな? 玄「ううう羨ましいのです……永水の1年生だけでなく戒能プロのおもちまで堪能して……!!」 灼「そういう問題じゃない……それに、羨ましいのは京太郎?それとも、あの2人?」 玄「な!?」 穏乃「滝見さん、親戚だからってずっとくっついてそうな感じだったよね」 憧「戒能プロもよ。親戚だって、絶対わざとよね」 宥「良い人達だったけど、みんな京太郎くんのこと気にしてたよね」 晴絵「ま、あの中でただ1人の男子だったしね。仕方ないわよ」 良子「春?その荷物はなんですか?」 春「黒糖と着替えと黒糖と京太郎との昔のアルバムと黒糖」 良子「バイクに乗せませんし乗りませんよ?後、アルバムは見せてくださいね?」 春「断固拒否、一緒に阿知賀まで行くなら話は別」 良子「HAHAHA、ナンノコトヤラ。ちょっと年末にツーリングで奈良方面に行くかもしれないだけですよ?」 春「…………」 良子「…………」 春「譲らない……」 良子「ノーウェイノーウェイ……」 小蒔「2人とも、何をしているんでしょう?」 霞「さあねぇ……」 初美「諦めて年末大掃除した方がいいですよー」 巴「2人ともー、京太郎くんから送ってもらったお菓子でお茶にしませんかー?」 9月◎日 合宿2日目、今日は1日みっちり練習した 周りのレベルは高く、普段と違う相手ということでかなりいい練習になった 練習終了後、永水の現部長に近くにいい温泉があると聞き、阿知賀のみんなと永水の一部の人達、 と言っても春や小蒔さん達とだが、一緒に行くことになった そこは知る人ぞ知る、という感じの温泉で、俺達の他に客はいないようだった 貸し切りかと思い、体を手早く洗って温泉に浸かっていると、誰か入って来た 何気なく振り返ると、憧が居た 一瞬、お互いに完全停止した というか状況が理解できなかった。男湯だろ!?間違えてないよな!?とか、色々なことが頭をよぎった が、すぐに憧に続いて春や穏乃達まで入ってきた 完全に訳が分からなかった。が、そこで憧が我に返ったのか、「なんで京太郎がいるの!?」と言ってきた 穏乃達は俺がいるということに驚いていたが、春が平然とした様子で「ここ、混浴」と言っていた 先に言えよそういう大事なこと!!そう言いたかったが、俺は憧が声を出した時点で後ろを向いていたので何も言えなかった 後で聞いたが、普段はほとんど女性しか来ない温泉らしい 無論すぐに上がろうとしたが、「ヘイヘイヘイステイステイ。オーケーオーケー、ノープロブレム」と良子さんに後ろから両肩を押さえられた 今思えば、当たってたな……柔らかいものが、布の感触も無く 「ほら、百数えるまでと言いますよね?」と言う良子さん。それ小学生とかそういうのだから 「ね、みなさんもすぐ出るのはちょっと駄目だと思いますよね?」そう良子さんが聞く 当然憧や灼さん辺りがすぐに駄目だと言うと思ったが、こんな時に限って誰も何も言わなかった 味方もツッコミもいない!?そう思っていると、春が隣に座って、腕を絡めてきた 「昔は一緒に入った……」そう言うけどそれほんと何年前だよ!?そう言いかけたが、春と逆側に憧が座ってきて、驚きで何も言えなかった 「……文句あんの?」と言われたけど、むしろ文句言われる側じゃねぇの俺 そんな状況に色々な意味で耐えきれず、両腕を振り払って立ち上がり、すぐに出ようと出入口の方を向いた が、そこにはとんでもない光景が広がっていた 何故か俺の後ろだった場所で待機していたであろう阿知賀のみんな それと、面白そうにそれを見守る永水のみんな……全員タオル1枚とか……今思い出しても最高でした が、本格的にやばかったのですぐに走って出て、そのまま宿泊施設の自室まで1人で逃げた 今冷静になって考えても、なんだったあの状況は 俺死ぬんじゃね?ってくらい良い状況だったし しかしおかげで今も顔合わせられねぇ 特に憧は……最初しっかり目合ってたし、タオル1枚あったとはいえ…… 今夜、寝れるかな…… 晴絵「アンタらあたしが色々打ち合わせとかやってる間に……」 穏乃「だ、大丈夫ですよ!?ほら、こう、アウトなことはやってないです!」 灼「やってたら京太郎が合うとだから」 憧「あぁぁ……思い出した……私、あの時半裸の京太郎に見惚れてたんだ……」 宥「うん……ちょっとドキッとしちゃったよね」 玄「流石に私でもそう思ったよ……私も憧ちゃんみたいに近くに行きたかったな……おもちも狙ってて、結局どっちも駄目だったし……」 灼「……二兎を追うものは一兎も得ず」 9月☆日 合宿最終日 最後は練習試合をした 俺や良子さん、赤土先生まで参加し、かなり盛り上がった 最後に宿泊施設で荷物をまとめ、みんなで集まって後は赤土先生が戻ってくるのを待ち、挨拶して帰るだけという状況だった が、玄さんが「まだ帰れないですのだ」と言った 一体なんなのか聞くと「まだ!あのおもちに触れてない!!このまま帰るなんてできないのですのだ!!」そう言う玄さん、冷たい周りの視線 誰のおもちかは分かるし、気持ちは分からなくもないけど、流石に他校の人達だ。無理だ みんなでそう言って玄さんを止めたが、逆効果だった「嫌だ……私は……おもちに触れたいぃぃぃ!!」そう言っていきなり宥さんの胸を揉みだした その宥さんの反応とか、柔らかな胸が揉まれるとことか個人的にはじっくり眺めたかったけど、流石にそうはいかないので脳内にしっかり保存して、止めに入った が、玄さんは素早く離れ、「おもち……狩りですのだぁぁぁ!!」そう言って憧の胸を揉みだした 普段強気な憧がいきなり胸を揉まれてちょっと恥ずかしがってたり、弱弱しく抵抗してたりかなりグッときたが、またそうはいかない、以下略 しかし暴走したような玄さんは止まらなかった そのまま外に出ようとしたが、穏乃がそこをブロックした。そのまま玄さんの両手は穏乃の胸に伸びたが 「おもち狩り……おもち……おもち?」玄さんの気持ちは分かる。が、それは駄目だ 後ろから勢いよく灼さんに叩かれ、穏乃と憧に両手両足を掴まれ、玄さんは止まった 「玄……そんなにおもちが好きなら……あんたのおもち揉んであげるわよ!!」その憧の声で、灼さんが勢いよく玄さんの胸を揉みだした 玄さんも抵抗していたが、その抵抗も虚しく、玄さんはされるがままの状態に。宥さんも助け船を出す気はないようだった ある意味珍しい状況だと思ってゆっくりと見ていると、赤土先生が部屋に戻ってきた 「準備終わってる?お、面白いことしてんじゃん。よし、京太郎も行ってみよー!なんてね」そう言って俺の背中を叩く赤土先生 それは、完全な不意打ちだった 背中を叩かれて驚いた俺はバランスを崩し、玄さんの方へと倒れた それに気づいたのか穏乃と憧、灼さんはすぐにどいたが玄さんは間に合わなかった 俺は玄さん慌てて手を出したが、それはどういうことか、がっつり玄さんのおもちを掴むような形になってしまった おもち狩り返し……そんな言葉が頭に浮かんだが、まさにその通りだった 慌ててどいたが、玄さんは真っ赤になり、すっかり大人しくなってしまった そのまま永水の人達とあいさつをして阿知賀へ帰ったが、玄さんはその日おもちおもち言うことは無かった まぁ、ある意味自業自得か?俺も憧と灼さんから叩かれたけど でも、柔らかかったな…… 玄「うああああああ……こ、これはそのあのえっと……」 憧「自業自得よ……ってか何私が揉まれてるとこまで書いてんのよ!」 宥「わ、私のも……うぅ……」 灼「同情の余地無し」 穏乃「です。無い訳じゃ、ない!」 晴絵「若いねー、ってか合宿最後に何やってんだか」 9月★日 部室に行くと、玄さんが1人で居た どこかぼーっとしているようなので、どうしたのか聞くと、おもちについて考えていたらしい 曰く、永水の人達のおもちは素晴らしいし、触れることすら叶わなかったのをマジで後悔しているらしい それに比べて、自分のおもちが全然だめだと考えていたらしい それは違う!! それだけは声を大にして言った 玄さんの胸は全然だめじゃないどころか素晴らしいものだ 確かに大きさでは永水の人達に劣るかもしれないが、それに負けない形の良さ、柔らかそうな感じがある 決して卑下するようなものじゃない それからしばらく、玄さんのおもちに対する熱い想いを玄さんにぶつけた あなたの胸は素晴らしい それを伝えたい一心だった 気付くと玄さんは真っ赤になっていて、「えと、あ、ありがとう」そう言って走って行ってしまった それと入れ違いに、憧と宥さんが入ってきた 「アンタ、玄を口説いてたの?」入って来るや否や、いきなり憧にそう言われた 玄さんのおもちがいかに素晴らしいかを語っていただけだと言うと、呆れたように溜息をつかれた 玄さん、自分のおもちにの素晴らしさを分かってくれただろうか また、おもちについて話したいものだ 宥「なんか、『あなたは素晴らしい』とか聞こえたから待ってた日だよね」 憧「そーね。情熱的に口説いてる以外に聞こえなかったわ」 玄「そそそんな……や、でも嬉しかったし……」 穏乃「京太郎、わざとやってるのかな?」 灼「アレはまた別の天然だとおも……」 晴絵「タチ悪いわねー。アレで高校生だし、将来どうなるやら」 10月×日 今日は文化祭、うちのクラスはメイド喫茶だった が、何故か俺を含む何人かの男子は執事の恰好をさせられた 裏方で良かったんが、女子の妙な結束には逆らえなかった 試しにハギヨシさんの真似をして憧に執事っぽく振る舞ってみたら、すごく周りに驚かれた 憧は恥ずかしいのか真っ赤だった。ま、いきなりお嬢様呼びはないか 思ったより様になってたのか、そのまま接客することになった 俺なんかハギヨシさんの足元にも及ばないのになー 開始してしばらく、別のクラスの知り合いが冗談半分で俺を指名してきた が、何故かそこから俺への指名が途切れなかった 途中、灼さんや玄さんに宥さん、晩成の小走さんや初瀬さんまで来たのは驚いた 休憩時間、宣伝のために執事服のままで、という訳で執事服のままふらついたが、 何と勘違いされたのか、色々な人に一緒に写真を撮ってくれ、と頼まれた 執事服、結構良くできてたからかな、写真を撮った人は後でクラスの方にも来てくれた 色々な人に呼び止められたりが多くて、結局はあんまり回れなかった まぁ、それなりに楽しめたし、みんな喜んでくれたからいいか ただ、終わり間際にどこから聞いたのか、良子さんと瑞原プロが来たのはマジで驚いた 驚きつつも、ちゃんと接客したが、2人ともオフで回りにばれないようにしているのか、普段とちょっと違う感じだった 違和感はあったが、周りに騒がれるよりはいいか そんな感じで、1日執事服のまま、俺の文化祭は終わった そういえば終わってから着替えの時、男友達に面白いからと着崩した執事服の写真を撮ったりしたな 適当に眼鏡借りたり、どっかの黒い執事っぽくしてみたりした写真も撮ったが、ちゃんと持ってくるかな? 晴絵「文化祭かー、京太郎の執事はすごかったよなー」 穏乃「いきなり憧をお嬢様って呼んだのはびっくりでしたけど、そこからもうまさに執事!って感じで」 憧「あーアレはやばかったわ。ちょっとああいうとこに通う人の気持ちが分かりかけたわ」 玄「最後は京太郎君だけ指名時間短かったよね」 灼「すっごく並んでたし、当然だと思う……」 宥「淹れてくれた紅茶、あったかかったなぁ……」 晴絵「でもさー、戒能プロや瑞原プロが来たのも驚きだけど、文化祭後に出回った写真もびっくりじゃない?」 玄「アレはこうやって撮ってたんですねー。誰がどうやって撮ったんだ、ってちょっとクラスで話題になってましたよ」 憧「てか晴絵も写真持ってんの?」 晴絵「いやいや流石に。生徒が授業中見てたからさ」 穏乃「すごいのありましたよね。なんか、着替え中のとか」 憧「え、眼鏡のとかは知ってるけどそれ知らないわよ?」 宥「私が見たのは口で手袋外してるとこだけど」 灼「私の壁ドンっぽいの」 玄「何種類あるんだろうねー」 穏乃憧玄灼宥(どれも欲しいけど!!) 10月○日 今日はみんな用があったらしく、部室に来たのは俺と宥さんだけだった なので、ネト麻で俺が宥さんに教わる形になった 受験勉強もあるのに、わざわざ来てくれるのは本当にありがたい ちょうど2人なので、勉強の邪魔にならないかと聞くと「ちゃんと勉強はしてるし、いい息抜きだよ」と宥さんは言ってくれた 帰り道、思ったより遅くなってしまったので、宥さんを送っていった が、途中、宥さんが足を滑らせ、捻ってしまった そのまま歩かせる訳にもいかないので、おぶって行くことに 背中におもちが!!厚着の下からでも主張を隠せないおもちが!! しかし状況が状況だったのでクールに。クールに背中の感触に集中した 宥さんは恥ずかしいからか、黙ってしまった そのままなんとなくお互い黙ったままでいると、宥さんがポツリと話し出した 本当は、もっとみんなと居たかった、 昔から一緒に麻雀をやりたかったが、1人年上だから参加できなくて、 阿知賀で麻雀部に参加したのは本当にうれしかった、らしい でも、引退して、今みたいに一緒に居られるのが減っていくのが、本当はすごく嫌、そう宥さんは言った 気持ちは、分からなくはない。別れは寂しいし、宥さんの場合自分1人だけ離れるような形だ でも、大丈夫。そう言って俺は片方の手で宥さんの手を握った 宥さんは卒業して、今まで以上に一緒にいる時間は減るかもしれないけど、一緒に居られなくなる訳じゃない むしろ、俺達の方が寂しくて宥さんの方に行くかもしれない 何より、俺達みんな宥さんのことが好きだから、一緒に居たい。そう思っているから、大丈夫 なんか自分で言っててイマイチな感じだったけど、宥さんにそう言った 宥さんは、小さく笑ってくれて、「ありがとう、京太郎くん……あったかいよ」そう言ってくれた そのまま宥さんを送り、俺も帰った 宥さん、結構寂しがり屋なんだな 今度から、ちょいちょいメールでもしよう 玄「お姉ちゃんが携帯弄るの増えたと思ったらこういうことだったんだ」 灼「言ってることは良いことだけど、なんか弱いというか……」 憧「ま、宥姉を安心させようと必死って感じで、京太郎らしいわ」 宥「うん……京太郎くんといると安心する……ずっと居たいって、思ったのもこの時からかな」 穏乃「それって宥さん……」 宥「ふふ、好きって言ってくれたのは、ドキッとしたけど、みんな、っていうのが少し残念……なんてね」クスッ 晴絵「宥が本気になったってことね。こりゃ一番の強敵じゃない?」 10月4日 今日は和の誕生日、とメールでこの前聞いていたので、みんなでこの日に着くように合わせてプレゼントを送った 俺は和が持っていたエトペンってぬいぐるみをモチーフにした手編みのマフラーにした ちょうど家に帰り着いた時、和もその時にプレゼントが届いたのか、わざわざ電話でお礼を言ってくれた 嬉しそうで何よりだ 電話越しだったが、誕生日を祝えてよかった そーいえば、みんなは何を送ったんだろう? 憧や穏乃はいいもの、としか言わなかったけど まぁ、あの2人に限って変なものは送ってないだろう 穏乃「その通り!良いものを送っただけだよね!」 憧「そうね。和も大喜びだったわよ」 玄「何を送ったの?」 穏乃「文化祭の時の京太郎の執事服の写真!!」 憧「焼き増しした甲斐があったわ」 宥「い、いいのかなぁ?」 灼「まぁ、本人が喜んだならいいと思うけど」 晴絵「あの写真、とんでもないとこまで広まってたりしないわよね?」 10月△日 今日は灼さんのところでボウリング大会があった 常連さんから飛び入り参加まで、最近お客さんが増えているのもあって、参加者は結構いた 俺達阿知賀麻雀部も参加することになっていた 残念ながら灼さんは大会運営で参加できなかった 大会は特にトラブルもなく、スムーズに終わった せめて片付けくらい手伝おう、ということでみんなで手分けして手伝った 俺は主に灼さんの指示での力仕事がメインに。まぁ当然だろうけど 片付けながら、ふと思ったことを灼さんに言ってみた 灼さん、今日も大会をしっかり仕切ったり人をまとめたり、何気にすごい 灼さんは驚いて、すぐにそんな大したことじゃない、と言っていたが、充分大したことだ インハイの時だって、部長としてしっかりみんなをまとめていたし、灼さんは灼さんが思っている以上にすごい人だ そう言うと、「……それを京太郎が言うの?」と何故か少し怒ったように言われた 訳が分からない。そう思っているのが伝わったのか、灼さんは俺の服の首元を掴み、俺の顔を自分に寄せて言った 自己評価が低いのは俺の方で、みんな俺に助けてもらっている。自分だってそう思っているし、もっとその辺りを自覚しろ そんな感じのことを言われた 後、無自覚で色々やらかすのはやめろだの、不意打ちみたいなスキンシップがどうのと色々言われた 後半は見に覚えがないので聞き流したが、今のこの体勢はどうなんだろうか そう言うと慌てて灼さんは離れた 「とにかく!私も、みんなも京太郎が好きだってこと!!」そう言った後、灼さんはハッとしたような顔をして、どこかへ走っていってしまった まぁ、言い方はアレだが、嫌われてないのはありがたいな これからも仲良くしていきたいし しかし、後半言われたことがマジで分からん なんかやったっけ? 灼「あー……これ京太郎につい言っちゃった時の……」 晴絵「ま、分からなくもないわ。妙なとこで自己評価低いし」 憧「それで大したことない、だもんねー」 玄「にしても顔を寄せる、なんて無理矢理キスするみたいな体制?」 灼「……あぁぁぁぁぁ……やけに顔近くてドキドキしたと思ったらそういう……」 宥「無自覚だったんだ……」 穏乃「京太郎も無自覚だし?平等ってことじゃないですか?」 灼「言い終わってから自覚した……あんな言い方で自覚するとか……」 憧「あー、落ち込んじゃって。まぁ言ってることは正しいと思うわよ?」 10月□日 今日、遂に阿知賀生徒用非公式掲示板『おもち同盟』のメンバーが100人を突破した 長かったぜ……ここまでくるのは…… 玄さんとこっそり企画し、玄さんと共におもちのすばらしさを語り続けた…… 男子はおそらく全員参加してくれただろうが、阿知賀は元女子校、つまり残りのメンバーは全て女子 こんなたくさんの女子達もおもちの素晴らしさを知ってくれるなんて…… おもち好きに男女関係ないな!! そう、必要なのはおもちへの愛だ!! 今夜はこれから徹夜でおもちへの愛を語り明かすぜ!! 玄「私も思い出すよ……あの苦労の日々……あの時の達成感……まさに、おもちへの愛だね!!」 憧「何やってんのよアンタら」 晴絵「てか100人って何気にすごいわね」 穏乃「えっと、阿知賀にあと90人近く玄さんみたいな人がいるってことですか?」 灼「や、流石にそれは無いとおも……」 宥「ど、どうだろうねー……そういえば揉みくちゃにされたとき、胸触られた気が……」 憧「宥姉、もっと警戒して。割とマジで」 10月●日 今日は休日、部活も休みだが玄さんと灼さんは修学旅行へ、他のみんなも用事とのこと なので、奈良に引っ越したけど行ってなかった場所、奈良公園に行ってみた うん、マジで鹿が公園内を闊歩してるのな 時期が時期なせいもあり、見知らぬ制服を着た学生たちが多かった 鹿せんべいでも買おうかと考えていると、目の前に涙目で鹿に囲まれている女の子と、それを爆笑しながら見ている女の子がいた ちょっと放置しておくのもアレだったので、近くで鹿せんべいを買って、鹿の注意を引きつけて鹿から女の子を助けた 「あ、ありがとうございます……怖かったです……」という囲まれていた小さめの子と 「あっはっはっはっは!!いやマジ面白かったわ。動画撮りたいからもっかいやってくんね?」まだ笑ってるもう1人の子 2人の制服に見覚えがあった。インハイに出ていた有珠山高校だった。由暉子のおもちは忘れない 「へ?ユキの知り合い?マジ?」「そんなご縁が……素敵です」まさかと思って由暉子のことを話すと、 2人とも由暉子の知り合い……というか同じ麻雀部らしい。世間って狭いなオイ もう少し話がしたかったが、残念ながら時間が無いとのことで、明日また会うことになった そのために2人と連絡先を交換してから分かれた しかし初対面と思ったら共通の知り合いがいるとはびっくりだ 憧「また女の子と知り合ったわよ……」 玄「有珠山……確かに1人だけずば抜けたおもちの持ち主はいましたが、それ以外は……」 灼「ブレないね」 有「玄ちゃんだし……でも奈良公園か。行ってないなぁ」 穏乃「また行きたくなりますね。鹿と競争したり」 晴絵「いや、やっちゃダメよ?」 10月◇日 今日は昨日の約束通り、有珠山の2人に会いに行った 2人は自由行動だったらしいが、1日くらい適当でいいという揺杏さん。それに引っ張られたらしき成香さんが少し可哀想な気もした まぁ、とりあえず適当な店でゆっくり話すことになったが、由暉子の服について予想以上に盛り上がった あの服は揺杏さんが作っているらしく、服について褒めると大いに喜んでくれた そりゃあんなおもちが強調されたすばらな服、褒めるしかない 男目線の意見も欲しい、ということで最近の由暉子の写真を見せてもらいながら、いかにして魅力を引き出すか熱く語り合った あの胸は活かすべき、この1点にお互い同意できたことが何より嬉しかった 揺杏さんは俺の意見がすごく新しい服のアイディアになりそうだと喜んでくれていた 成香さんともちょいちょい話し、楽しそうにしていたようだった そうやってすぐに時間は過ぎてしまった 由暉子の写真を必ず送るという約束の下、俺達は別れた 改めて思う。いい出会いだった、おもちってすばらしい 玄「おもちって…ムガモゴ」 憧「はいそこまで」 灼「何度も言わなくていいから」 晴絵「見事な連携プレーね」 憧「全然嬉しくないわ」 穏乃「でも写真かぁ……どんな写真だろ」 宥「北海道だし、あったかい恰好とか?」 爽「いいよいいよー、かわいいよー」パシャパシャ 揺杏「もっとギリギリまで攻めようか!こう、きわどいポーズとって!!」 由暉子「きわどいの……こうですか?」 成香「わ、わぁ……」 誓子「それアウトだよね?ねぇ、爽その写真どうする気?あ、コラ逃げるな!!」 10月▽日 今日は男子個人戦だった 今回も他のみんなは個人戦に出なかった 今回は全力で俺のサポートに回る、と言ってくれ、試合前もわざわざ全員で応援に来てくれた 嬉しかったし、負けたくなかった…… 午前中は勝ち抜き、午後の初戦の卓に座ったところは覚えているが 「狂気の沙汰ほど面白い……」 「さて……打(ぶ)つか」 「……御無礼」 この3人の一言を聞いて、気が付けば俺は横になっていたいて、心配そうな顔をしたみんなが見ていた どうやら俺は負けたようだったが記憶が全くない みんなが言うには、かなりギリギリの接戦だったらしいが、最後の最後にギリギリで負け、その直後に倒れたらしい 相手がとんでもない実力の持ち主だったんだろうけど、負けたか…… 悔しいな……今回はみんなが居てくれたのに、前よりも勝てなかったなんて…… 次は、次こそは勝ってやる!! 穏乃「試合、残念だったね」 憧「対戦相手の3人、その後もめちゃくちゃ勝ってたじゃない」 灼「むしろ1番苦戦してたのが京太郎の時っぽい…… 宥「京太郎くんも頑張ってたのにね」 玄「勝って欲しかったね……こんな時こそおもちで抱きしめてあげれば元気が」 晴絵「玄はそこまでね。ま、アレは相手が悪かったって私でも思うわ。でも、あいつはそれで諦めるような奴じゃないでしょ?」 穏乃「はい。京太郎、次はみんなで全国に行こうね!!」 10月■日 今日はちょっと大変な目にあった 体育の授業後、憧と体育倉庫に道具を片付けていると閉じ込められた 結構奥に居たせいでか、気付かれなかったようだった 内側から開ける手段も無く、そのうち運動部や異変に気付いた誰かが開けに来るだろう、と憧と話し、慌てずそのまま待つことに しかし季節は秋。動いて汗をかいた後、冷える それは憧も同じだったようで、寒そうにしていた。なので着ていたジャージの上を脱ぎ、憧に掛けてやった 女の子が体冷やすもんじゃないしな 憧は俺が脱ぐ時何か慌てていたが、上着を掛けた時、なんか安心したようなそうじゃないような、複雑そうな表情だった それからしばらく経ったが、誰も来なかった 少し俺も冷えてきたと思っていた時、「ねぇ、寒いんでしょ?……こっち、来なさいよ」と憧が言った 体を寄せ合えば少しはマシになる、ということでの提案らしかった 憧相手とはいえ、流石にどうかと思ったが、結局は押し切られて憧の隣に寄りそうように座ることに 憧、いい匂いしたな…… しかしそれからもただ時間が過ぎるだけだった このままどうするか、そう考えていた時、憧がいきなり俺に抱き着いてきた 当然驚いたが、憧はそのまま「……もし、誰も来なかったらどうしよっか」と上目づかいで言ってきた ちょっとやばかった。腕に当たる胸とか、いい匂いとか、潤んだ目とか、とにかく色々やばかった 自然と俺の手が憧の肩に触れようとした、その瞬間だった 「憧ー!!京太郎ー!!いるー!?」外から穏乃の声が聞こえてきた 俺と憧は慌てて離れ、穏乃に返事をして、無事外に出られた 戻ってくるのが遅い俺達をみんなで探していたらしい それにしても憧、どういうつもりだったんだ? あのまま穏乃が来なかったら……あぁもう寝よう 穏乃「あの時こんなことしてたの!?」 憧「ち、違うわよ!?寒かっただけよ!?」 晴絵「あっためあうとか、まさにそのまま……」 灼「ハルちゃん、教師の発言じゃないとおも……」 宥「で、でも2人とも大丈夫だったの?寒いとこにずっと居たなんて…」 玄「大丈夫だよ。2人ともしっかりしてるし」 憧「そ、そーよ」 憧(ちょっと脱ぎだした時とか超びっくりしたし、あのまま誰も来ないで初めてが……とか考えたりはしたけど……) 10月27日 今日は咲の誕生日だった なので今年はプレゼントにブックカバーを誕生日当日に着くよう送り、夜に電話した 咲は少し驚きながらも出た 俺が電話する前まで、照さんと電話で話していたらしい このポンコツ姉妹はちゃんと仲直りして、仲良くやってるみたいで何よりだ 楽しそうに照さんとのことを話す咲。良かったな咲 それからは俺のことになった こっちでも元気でやっていること、最近あったこと、大会で負けたこと、色々なことを話した 不意に咲が「……やっぱり、まだ慣れないな。京ちゃんがいないの」と呟いた まぁ、長い付き合いだしな 俺もやっぱ少し寂しいし、今度長野に帰るかな そう言うと咲は嬉しそうに、あそこに行こうここに行こうと言っていた お前迷子にならずにたどりつけるのかよ ま、その時は長野にいるだろうし、探してやるかな 玄「むむむ、遠く離れてもちゃんとお祝いを送るとは」 晴絵「青春だねぇ。遠距離恋愛みたいだねー」 憧「え、遠距離とかそんなんじゃないでしょ!?」 穏乃「そうですよ!ただの幼馴染って言ってましたよ!?」 灼「……よくよく考えたら穏乃と憧と玄もそういうものじゃないの?」 宥「一緒にいた時間の長さじゃないかな?」 咲「うーん……ここ、いや……」 まこ「珍しいな。雑誌なんぞ持ち込んで……ん?デートスポット特集?」 咲「はい。今度、京ちゃんが長野に来た時のために……いやでも麻雀は……」 まこ「青春しとるな。ま、無粋なことは言わん。他の奴らが来るまでは見とっていいぞ」 咲「は、はい」 まこ「しっかし咲に和に他の奴らもか……どんな奴なんじゃろうな、その須賀京太郎ってのは」 11月×日 今日は穏乃と玄さんと宥さんに今の時期美味しい山菜とキノコを聞き、山へ 比較的低く、人もいそうな山で穏乃と山菜&キノコ狩りに 慣れているのか穏乃はすごい速さで集めていった 俺も負けてられないと思い頑張ったが、中々上手く集まらない ふと気付くと、穏乃と離れ、見知らぬ場所に来ていた やべぇはぐれた。そう思いながらも冷静になり、穏乃を探した しばらく歩いていると、不意に目の前の草むらがガサガサと不自然に揺れだした まさか熊?と思い後ろにゆっくり下がりながら様子を見ていた そして、草むらから出てきたのは……おばあさんだった 「おや?珍しいとこで人に会うねぇ」山菜片手にのんびりというおばあさん。こっちは必至だったのに おばあさんに事情を話し、人が居そうなところまで送ってもらった そこで穏乃とも会えたし、何かの縁だとおばあさんに山菜まで分けてもらえた ありがとうおばあさん 別れ際に名前を聞いたが、熊倉トシというらしい 熊に出会ったといえば出会ったのか? 憧「アンタらは何危ないことしてんのよ」 穏乃「いいおばあさんだったよ!」 灼「そういう問題じゃないとおも……」 晴絵「熊倉さん、何やってんだか……」 宥「知り合いですか?」 晴絵「ま、ちょっとね。色々と動く人だしなぁ」 玄「?」 11月○日 今日、外を掃き掃除していて落ち葉がかなり多かったので、たき火をやることに いざ火をつけようという時、赤土先生の焼き芋やりたくない?の一言で焼き芋に しかし落ち葉で焼き芋は結構時間がかかる なので、まずは普通にサツマイモを入れた後、それぞれで短時間で火が通って、おいしそうな食材を調達して一緒に焼いた 主にこの前のきのこだったが、ジャガイモやソーセージ、そして何故かチーズまであって、 チーズは別で溶かしてジャガイモやキノコと食べた 外でみんなで食うとなんであんなに美味いんだろうな 最後は先生たちも集まってきて、かなり大事になったが楽しかった もちろん食べる前に写メを撮り、愛宕(貧)にしっかりと夜に送っておいた たき火で焼いて、取り出すところから芋を割るところまでしっかりと順番に たき火で焼き芋、やっぱ風情があっていいね 晴絵「アレは良かったわー。校長もノリノリだったしね」 憧「なんで先生たちまでノリ良かったのよ。一応お嬢様高校だったのに」 玄「まぁたき火で焼き芋って楽しいし?」 穏乃「テンション上がるじゃん!」 宥「あったかかったな……」 灼「今度またやる?」 洋榎「……たき火したい」 絹恵「いや無理やろ」 洋榎「いややー!ウチはたき火で焼き芋とかバーベキューがしたいんやー!!」 洋榎「それもこれも!たき火始めるとこから火消して芋取り出して中身割るとこまで丁寧に写メ送る京太郎が悪い!!」 絹恵「無駄にしっかりした写メやしなぁ……ちゅーか写メ見返してそういうやめへん?」 洋榎「わざわざ送ってくれたんやで?ちゃんと取っといてたまに見返さんと悪いやん」 絹恵「そういうとこあるから写メ送られるんやない?」 11月△日 今日は穏乃の家で栗きんとん作りを手伝った 最近お客さんが多いから人手が欲しかったらしい しかし栗きんとんは作ったことが無かったので、作り方を教わりながら作った とりあえず作って、ひとつ試食してもらった が、食べた直後「……婿に来ない?ホラ、これも磨けば光ると思うし」との言葉を穏乃母からいただいた 穏乃が隣にいる前で。穏乃は慌てて栗を落とそうとしてた いきなりすぎるし、隣に娘いるのに磨けば光るとかいいのか とりあえず今日は手伝いということで冗談として流したが、目がマジだったよやべぇ 最初は少し手間取ったが、徐々に慣れていき、最後の方では迷惑かけることなく作れていた 終わった後、穏乃母からお礼として好きな方をどうぞ、とお金が入ったであろう封筒と穏乃を差し出された 娘の扱い雑だな。丁寧に封筒の方を頂いた 玄「あぁ、京太郎くんが作ってたからこの頃栗きんとんの味が違ったんだ」 宥「だね。少し違うけど、そっちも美味しかったよね」 憧「へー、違いとか出るんだ。で、何気に穏乃んとこは親までプッシュしてるのね」 晴絵「まぁ好条件だし、親としても安心なんでしょうねー」 灼「それでもいきなり婿入りって……」 穏乃「もう、余計なこと言わなくていいのに……」 11月□日 今日はとんでもないニュースがあった ネットニュースだが、なんとすこやん熱愛報道が流れていた しかも相手まで映った写真付きだったが……相手というのが、ハギヨシさんだった…… なにかの間違いだな 部室に行ってもその話で持ち切りで、相手のハギヨシさんが俺の知り合いだと言うと赤土先生が確認してくれた 結果、たまたまそういう写真を撮られただけで誤解らしい ただ、赤土先生曰く、すごく、この上なく、心底残念そうにそう小鍛治プロは言ったらしい 帰ってから俺もハギヨシさんに連絡を取ると、既に対策済みらしい まぁ、龍門渕が本気で動けば大体なんとかなるし、あのハギヨシさんだ。問題ないだろう 憧「アレは驚いたわよねー」 宥「うん、いろんなところがその話で持ち切りだったね」 晴絵「お前ら、あの後小鍛治プロを慰めよう、ってどんだけ大変だったか……」 灼「ハルちゃんお疲れ様」 穏乃「でも、あれから誤解だったってニュースで言ったっきり、すぐに無かったことになっちゃったよね」 玄「だねー。あんなに早く話が消えるなんて、不思議だよねー」 11月●日 今日は穏乃と憧が先生に呼ばれたので俺だけ先に部室に行った 部室に行くと玄さんしかいなかった 玄さんの方も色々あって先に来たらしい しばらくは俺と玄さんだけみたいだったので、改めて阿知賀のおもち事情について話した 今あるおもちのことは当然で、憧の小学生の頃と今の成長率、宥さんのおもちの完成度と今後、 穏乃と灼さんの将来のおもち、時速何キロでおもちの感触を掴めるか、話題は尽きなかった 話している最中、ふと気になり玄さんのおもちを改めて見た 普段おもちおもちと言っているが、本人も相当のおもち さらに顔だって可愛いし、性格も悪くない、旅館の娘で家事等も完璧にこなせる、 おもちに対して真剣、他人のおもちを見ても怒らないどころかむしろ聞いてくる アレ?ある意味理想のタイプ? でも理想のタイプが目の前なのにいつもの対応?理想が目の前にいたらもっと違う反応じゃね? 理想もっと違う?俺の誤解?いやいや、そういうもんなのか? そんなことを色々考えていると、どうやら無言で玄さんを見つめていたみたいだった そのせいで玄さんも急に黙ってしまった俺に対して驚いているようだった。心なしか顔も赤かった どうしたのかと聞いてくる玄さん、それにほとんど無意識に「いや、理想のタイプが目の前にいるのになって」そう返してしまっていた 途端に玄さんは真っ赤になって、どこかへ走って行ってしまった 驚かせすぎたか、その日玄さんは戻ってこなかった 後でメールで色々誤解かもしれないと言っておこう 宥「玄ちゃんが真っ赤で走って帰って来た日はこんなだったんだ」 憧「色々途中にツッコミたい部分はあるけど…」 穏乃「成長率……将来……」ペタペタ 灼「……まだ成長する」ペタペタ 憧「で?理想のタイプ?」 玄「いやいやいや、あとでなんか誤解と勘違いとかメールきたし……うん、別にがっかりとかもしてないですのだ……」 晴絵「それ、めちゃくちゃ気にしてるって言ってるようなもんだから」 11月◇日 昼休み、なんとなく穏乃と憧と駄弁っていた時だった ふと穏乃に、制服以外の私服でもスカートを穿かないのかと聞いてみた 穏乃は即、動きにくいと却下した 憧は呆れ顔でずっとこれだとぼやいていた もったいない、スカート似合わない訳じゃないのに 穏乃はそれを聞いて照れたのか少し顔を赤くし、立ってわざわざ俺の前まで来て、「……そんなに、私に似合う?」と聞いてきた その時だった 誰かが窓を開けたんだろう、教室内に突風が吹いた ほとんどの生徒は座っていたり、そんなに風に当たらない位置に居たからか、特に影響はなかった が、ちょうど風がダイレクトに当る位置に居て、立っていた穏乃はその突風の影響をもろに受けた つまり、俺の目の前で盛大に穏乃のスカートが捲れ上がった 清潔感のある白で、ワンポイントに可愛らしいリボンがあり、はっきりくっきりと俺の目に焼き付いた 風はすぐに止み、スカートも元通りになった そして俺は、右手の親指を立てながら「超似合うぜ」そう、爽やかな笑顔で穏乃に言った 次の瞬間、腰が入って捻りの効いたビンタを貰ったが、後悔はない 晴絵「いやー、見事な手形と思ったら穏乃だったか」 宥「放課後に会った時もはっきり残ってましたよね」 灼「まぁ、不可抗力だろうけど、気持ちは分からなくもない」 玄「でも、実際のところ穏乃ちゃんにスカート似合うと思うけどなぁ」 憧「ねー、もったいないわよねー。ということで、今度買いに行かない?」 穏乃「絶対やだ!!」 11月▽日 部室に行くと、机に突っ伏して灼さんが眠っていた 部長としての仕事の途中で寝落ちしたみたいだった 少し寒そうだったので、俺の上着を掛けて、仕事の続きを俺がやった 結構面倒なものもあり、これを普段からやってると思うと少し申し訳なく思う なので、そのまま寝かせておいて、灼さん好みのお茶とお菓子を用意しておいた その後、目を覚ました灼さんは驚いていたが、そのままできる範囲でハギヨシさんから教わった奉仕をした みんな用事があったのか、誰も来なくて灼さん1人に奉仕した日になった 普段色々知らないところでやってもらってたんだろうし、たまにはこうしてもいいだろう 次は執事服でも用意するか? 灼「目を覚ましたら京太郎の服が掛けてあって、好きなお茶とお菓子が用意してて驚いた……」 晴絵「で、奉仕って何されたの?」 憧「そ、そそそんなご奉仕なんて……」 穏乃「どしたの憧。顔真っ赤にして」 灼「……別に、ふつーにお茶とお菓子のおかわりとか……後マッサージとか、執事っぽいこと……」 灼「……結構、良かった」 玄「な、なんか満足気だね灼ちゃん」 宥「いいな~」 11月■日 ふと、疑問ができて松実館に行った 目的は宥さん、具体的には宥さんの好みだが もはや顔パス状態で通され、宥さんの部屋に行くと予想通りこたつむりな宥さんがいた 布団から顔だけ出した宥さん、正直可愛い が、そのままではやりにくいので無理を言って上半身を炬燵から出してもらい、まともに話せる状態に で、俺は疑問を解消するため、途中で買ってきたブツを宥さんの前に出した それは……アイス そう、疑問とは実にシンプル、宥さんは炬燵にアイスはアリなのか、ということだ 夏場に冷たい飲み物は一応口にしていたが、アイスは見ていない ということで冬の贅沢、炬燵でアイスを宥さんがやってくれるかどうか きっと、実証に時間がかかるだろう、そう思っていた 俺がアイスを渡すと、宥さんは普通に食べていた 「あったかくないけど……あったかいよ?」アイス片手に笑顔で言う宥さん……疑問はあっさり解消できた この後2人でめちゃくちゃのんびり炬燵でアイス食った 今後、炬燵でアイスする時は宥さんとこ行くかな 憧「しょーもなっ」 灼「……どうでもい」 宥「ひ、酷くないかな?」 晴絵「まぁ普段のイメージもあるんだろうけど、男ってくだらないこと気にするもんよ」 穏乃「なんかアイス食べたくなってきた」 玄「アレ?でもお姉ちゃんがアイス食べるのなんて年に1回あるかないかで……」 宥「ん……京太郎くんがいたから……」 11月◎日 憧に土下座した 理由は試験前、偏差値70の力を借りるためだ 憧は中々首を縦にふらず、口説き落とすのもかなり手ごわかった 褒め倒しても土下座しても多少顔を赤くしたりするだけで効果がなかった なんでも……できる範囲でなんでもするから、とまで言ってやっと教えてくれることになった しかしその代償として、1日憧にくれてやることに 一体どんな高いものを奢らされるのか今から恐ろしくもあるが、背に腹は代えられぬ とりあえずありがとうアコチャー これで赤点は避けられる 愛してるぜ!! 憧「ふきゅっ!?」 晴絵「おぉー、大胆ねぇ」 玄「あ、あああ愛って!?」 灼「こんなの気にするほどじゃないとおも……」 宥「でも、ちょっと嫉妬しちゃうよね」 穏乃「土下座から愛してるって、すごいことやってるなぁ……だから憧、今回私に教えてくれなかったのか」 12月×日 今日は驚いた この前、いつものように愛宕(貧)に美味しそうなものの画像を送ると 『もう許さへん。ちょいそっち行ったるからな!!』とメールが来た お待ちしています、と柿の葉寿司の画像を送ってその日は終わったが 「京太郎!!来てやったでー!!」マジで来やがった(貧)。わざわざ奈良駅バックの写メ付きのメールで しかし絹恵さんも来ていたらしいので仕方なく迎えに行った 今までの飯テロの仕返しの殴り込み、という建前で遊びに来ただけだと絹恵さんが教えてくれた まぁせっかくだから、と公園に移動し、奈良の有名なせんべいを(貧)にだけご馳走した (貧)は勢いよく食べたが、味がイマイチだと言っていた そりゃそうだろう。鹿せんべいだし、そう言うと漫画みたいに噴出した 流石大阪人、いいリアクションだった その後も怒られたりしつつもいじり倒して、ちゃんと美味しいもののところ連れて行ったり、 お土産で穏乃のとこの和菓子を教えたりした しかし鹿せんべいをマジで食べたのは面白かった 別れた後で、面白かった、と鹿肉料理の写メ付きで送っておいた その後またメールが何通か来ていたようだがあえて無視した 憧「他校の人に鹿せんべい食わせるなっての」 穏乃「だねー。アレ、あんまり味ないんだよねー」 灼「なんで知って……あ、言わなくてい」 晴絵「落ちに鹿肉料理ってのがまたなぁ……」 宥「京太郎くん、愛宕さんのこと嫌いなのかな?」 玄「んー、そういうのじゃないと思うよ?」 洋榎「おのれ京太郎ー!!」 絹恵「今度はなんなん?」 洋榎「やっと鹿肉フルコースが終わったと思ったらジンギスカンの写メ送ってきよったんや!!」 絹恵「あ、おいしそーやなー」 洋榎「せやなー……やなくて!!いい加減こういうのやめろっちゅうんや!!また殴り込みいかなアカンか!?」 絹恵(お姉ちゃんフツーに京太郎くんの奈良案内楽しんどっただけやしなー。ほっとこ) 12月○日 学校からの帰り道、今日は玄さん宥さんの2人と帰っていた ちょうど本屋に行こうということになり、3人で行くことに しかし道中、寒い。流石に12月、もう少し厚着してくればよかったと後悔した 寒いな、と呟いた時、いきなり右腕に宥さんが抱き着いてきいた 「ん……あったかい?」そう上目づかいで聞いてくる宥さん、なにこの可愛い生き物 すると左腕には玄さんが抱き着いてきた 「こうすればもっとあったかいのですだ!」ニコッっと笑って言ってくる玄さん。可愛い 両手に美人姉妹、さらに腕におもちが!おもちが!! まさに両手に華状態で本屋に行き、その後も少し寄り道して帰ることに 思い返すとなんて幸せな状態だったんだろう 俺死ぬの?一生分の幸運使い切って死ぬんじゃねーの? まぁ死にたくないが、そう思えるほど素晴らしい状態だった 穏乃「ずるい!!」 灼「抜け駆け……」 晴絵「また大胆な……しかも2人一緒にって……」 玄「ふふふ、大胆に攻めることも必要なのですだ!」 宥「あったかかったなぁ……」 憧「わ、私もあれくらいやるべき?……いやでも……」 12月△日 今日、というか昨日のことになる 穏乃と山に行った。まぁ最近よく行くので慣れたもんだと思っていた が、山の天気は変わりやすいというからか、土砂降りの雨が降って来た 冬の雨は流石にシャレにならん、ということで近くの山小屋で止むまで待つことになった しかし雨が止む気配も無かったので、そこで一夜を明かすことになった 山小屋もよく出てくるボロ小屋じゃなく、少し古いがちゃんとしたものだったのでなんとかなった まずはお互いに雨に濡れた服を脱いで乾かすことにした ここで風邪でも引いたら本当に動けなくなる 流石の穏乃も恥ずかしそうにしていた。俺だって同級生の前で脱ぐのは少し抵抗ある 濡れた服を脱ぎ、山小屋にあった大き目のタオルをお互いに巻いて、小屋にあった囲炉裏に火をつけた しかし寒かった。火をつけたとはいえ、ほとんど脱いだ状態、冷えるだろう どうするかと思っていると、穏乃が隣に来た 「さ、寒いし……風邪引いたら大変じゃん!!」そういって寄り添うように隣に座る穏乃 相手が穏乃とはいえ、普段以上の薄着でくっついているんだ。そりゃドキドキする お互いなんとなく無言になった。ちょっと気まずくもなる 「……私が無理に誘ったからかな」ポツリといつになくしおらしく穏乃が呟いた 少し、気にしてるのかと思った だから俺は、穏乃の頭を思いっきり撫でて、そんなことはない、と言った それで穏乃は楽になったのか、そのまま体を俺の方に預けるように寄りかかった、眠ってしまった まぁ、俺は寝れなかった。いや、穏乃相手だけど、アレで寝るのは無理 翌朝、綺麗に晴れたので俺達は無事下山した 憧「また山で!?もうあんたはいい加減少しは控えなさいよ!!」 穏乃「山いいじゃん!!まぁ……この時は京太郎がいて良かったけど……」 晴絵「お、穏乃。乙女って感じの顔してるぞ」 灼「顔、赤いよ」 穏乃「あ、あぅ……」 玄「私もこんな感じなのかなぁ」 宥「みんなじゃないかな」 12月□日 今日はこの前のテストのお礼ということで、憧に付き合って買い物に行った しかし、どうしてこう女子の買い物ってのは長いんだ? アレコレ見て、どっちが似合う?とかどっちも似合うって言うと怒るのは理不尽だと思う 憧なら元がいいんだから両方似合うんだよ ただ、途中憧が寒そうにしてたから俺のマフラーを貸してやった 貸した後は妙に静かで、俺のマフラーを見てたけどそんな気に入ったのか? 結局そのまま返してもらえず別れたし、クリスマスにでも編んできてやるかな 晴絵「何気に私物テイクアウトとはやるわね」 憧「そ、そんなじゃないわよ!寒かっただけ!!」 穏乃「でも、この静かになったっていうのは?」 玄「京太郎くんのマフラーだから?」 宥「あったかかったから?」 憧「あー……京太郎の温もりとか、臭いが……」 灼「アウトだね、気持ちは分からなくもないけど」 12月●日 今日、宥さんのマフラーがいつもより長かった そんなグルグル巻くほど寒いのかと聞くと、違うと言われ、長めのマフラーを俺に巻いてきた よくある、2人でひとつのマフラーを、って状況だ 驚いていると、手慣れているのかあっという間にマフラーが巻かれた そして、いつもより近い宥さんが「ふふふっ……あったかいね」そう笑顔で言った なにあの天使。可愛すぎる 要は2人用マフラーだったらしい いつものが洗濯中で、本来は玄さんとやるとか まぁ色々と当たったり、役得だったぜ 玄「おねえちゃーん?」 宥「な、なにかな玄ちゃん?」 灼「なかなか強引な……」 憧「宥姉もやるわねー」 穏乃「今度私もやろっかな」 玄「じゃあ私がお姉ちゃんのマフラー借りるね!」 灼「次は私で」 憧「あ、私もやるわよ!」 宥「だ、駄目!こればっかりは貸さないよ!」 晴絵「青春してるわねー」 12月◇日 今日は珍しく雪が降った なのでか朝から穏乃が元気に「山に行こう!!」と誘ってきた だけどもうちょい着ようか 山は珍しく雪が少しだけ積もっていた 高校生にもなるが、やっぱり雪見るとテンション上がる そのまま2人で山を駆けずり回った 昼過ぎくらい、雪も溶けてきて、そろそろ戻るかという時、穏乃が足を滑らせた そのまま転びそうになったが、ギリギリで抱き留めた 思いっきり抱きしめるような形になってしまったが、まぁ仕方ないだろう それに驚いたのか、穏乃は真っ赤になって大人しくなってしまった まぁ怪我は無いみたいだったからいいか そのまま2人で転んだりしないように山を下りた たまには雪降った山も面白いかもしれないな 晴絵「穏乃は結構抱き締められてるわよね?」 穏乃「えぇっ!?そ、そんなことは……」 宥「抱き締めやすい、とか?」 玄「身長的に、かな?」 灼「それは関係ないとおも…」 憧「京太郎から見りゃ、私達全員低いわよ」 12月24日 今日はクリスマスなので、阿知賀のみんなと子供麻雀クラブの子供達も一緒にクリスマスパーティーをした 意外と俺のことを覚えてくれている子も多かった 子供たちには作ってきたお菓子をプレゼントとして渡すとえらく喜ばれた それからは子供達も交えての麻雀大会だった ちなみに俺は初戦で子供達から狙われまくって終わった。子供って容赦ない だが優勝は大人げなく赤土先生だった なので、優勝賞品として今話題の料理、ゲソのピーナッツバター和えを振る舞った 食べた瞬間の赤土先生の顔は忘れられない 大会が終わってからは、普通にプレゼント交換をしたり、ケーキを食べたりと楽しく過ごした でも俺に回ってきたプレゼント、透明な牌ってなんだ? おもちゃのプラスチックっぽいけど、誰だこんなの回したの? ま、楽しかったしいいか 晴絵「アレは不味かった……ゲソの風味が良くない方向に変貌を遂げて……」 憧「小学生相手でも大人げなかったのが悪いわよ」 灼「優勝賞品は最初からああいうのって決まってたし……」 穏乃「ちょっとだけ、食べてみたかったな……」 玄「だ、駄目だよ?にしてもプレゼント交換は楽しかったよね」 宥「うん。回って来たの、カイロだったけどあったかかったよ」 灼「そーいえば、京太郎の手編みのマフラーは誰が持ってったんだっけ?」 憧「……誰でしょうねー。ちょっと私も欲しかったなー」 穏乃「?そういえば憧は何もらったの?結局見せてくれなかったけど」 憧「え?べ、別に大したものじゃないわよ!?」 宥(分かりやすいなぁ……) 12月▽日 今日は少し早いが家の大掃除をした 最近は親父もお袋も俺にまかせっぱなしになってる気がするが……ま、いいか 今更だが、4月に引っ越してもう12月とは月日の流れが速く感じる 長いんだか短いんだか分からんが、色々あったな…… 少し早いけど、来年も楽しくやっていきたいもんだ 明日の部室の大掃除、気合い入れていくか! 穏乃「これは、昨日の日付……ってことは」 玄「全部読んじゃったね」 宥「京太郎くんの色んな一面が分かったね」 灼「大体は予想できるけど……」 憧「そーね……そーいえば、その京太郎本人ももうすぐ帰ってくるんじゃない?」 晴絵「あぁ、でも連絡が……あっ」 灼「ハルちゃん?」 晴絵「連絡来てたわ……しかも携帯マナーモードで気づいてなかっただけで」 穏乃「ちょっ!?」 玄「そ、それじゃあ京太郎くんは!?」 晴絵「待って、メールが……もうすぐ着くって」 宥「も、もう!?」 憧「早く日記戻さなきゃ」 穏乃「あっ、足音聞こえてきた!!」 晴絵「やばっ、京太郎の鞄鞄……私が戻すからみんなで足止めして!!」 灼「あ、足止めって何を…」 ガチャ 京太郎「ただいま戻りまし…」 玄「ま、まだダメー!!」ダッ 宥「え、玄ちゃん押して…」ツルッ 穏乃「わ、わー!?」ツルッ 憧「ちょ、待ちなさ…」ツルッ 灼「へ!?」ツルッ バターン!! 京太郎「むぐぐ……むぐ!?」 京太郎(なんだこれ体中に柔らかい感触が……って息できねぇ!?) 玄「い、いたた……あっ……そ、そんなとこに手入れないで……」 宥「あうう……ひっ!?だ、誰?胸触ってるの?」 穏乃「ひゃっ!?そ、それは私のお尻……」 憧「ふきゅっ!?……ど、どどどこ触ってるの!?」 灼「わ、私のなんか触っても……」 晴絵(日記をこっそり直して証拠隠滅が終わったら、教え子がToLoveるな状況になっていた) 晴絵(ここは教師として言わなきゃいけないこともあるだろうけど) 晴絵「……ねぇ、ちょっと写メっていい?」 憧「ハルエー!!そんなことより助け……ふきゃっ!?」 玄「も、もう!そんな動かさないで…んっ」 穏乃「さ、さっきからずっと触ってて……」 灼「んっ……そんな……動かな…」 宥「そ、そんな強くは……んんっ……」 京太郎(息が!!息が!!……あっ、でもこんな死に方なら……ほん……も……う…) 晴絵「あ、ちょっ京太郎?京太郎ーー!!しっかりしなさい!!こんな美味しい状況で死んだらもったいないわよー!!」 憧「もうちょっとまともな言い方あるでしょうが!!」 12月Я日 今日は部室の大掃除だった あらかた終わらせてから途中買い出しに行ったが…… 戻ってきたら、なんか滑って転んだからか、みんなが俺の上に倒れてきた そしたら……全身に柔らかな感触が!! 息できなくて、あの世半歩手前までは行ったが、あの死に方なら本望だ!! まぁ、なんとか蘇生した後はやたら謝られて、みんなで飯食った 来年もまた、楽しく過ごしたい そして来年は!来年こそは!! おもちがある彼女を作ってやるぜ!! カンッ!!
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プロローグ side京太郎 京太郎『そうそう、だから引っ越すことになったんだよ』 京太郎『いや、そう言われても親父の仕事の都合だって。悪かったって』 京太郎『おいおい、もう会えないって訳でもないし、電話だってこうして今みたいにできるんだから、そんなこと言うなよ』 京太郎『だからお前も携帯持てって……そこは頑張れよお前』 京太郎『引っ越し先?あぁ、奈良だよ。昔、小6くらいの時に1週間くらい休んだ時あったろ?そん時行ったことあるんだよ』 京太郎『おぉ、よく覚えてたな。そうだよ、その時地元の子供に誘われて麻雀覚えたんだ』 京太郎『お前とたまに麻雀やるようになったのもその頃からだよな……あの頃は+-0ばっかで酷かったよなお前』 京太郎『ん?あぁ、俺もそこまで遊んだ奴らのことしっかり覚えてる訳じゃないけど……小学生なのに、とんでもないおもちの持ち主はいたな』 京太郎『……なんだよ、なんか文句あるのかよ』 京太郎『うるせー、麻雀と勉強以外なら相手してやる』 京太郎『引っ越し先?詳しく?俺もまだそこまで詳しくは聞いてないけど、確か……』 京太郎『阿知賀ってとこだ』 憧「あーもう、めんどくさいなー」 晴絵「ほらほら、もーちょいで大掃除も終わるし、頑張れ頑張れ」 憧「分かってるわよー」 穏乃「それにしても、結構やることあるもんだねー」 玄「毎週掃除はしてたけど、やっぱり徹底的な大掃除となったらやることは増えるのです」 憧「さすが旅館の娘。で、宥姉は今なにしてんの?」 宥「す、ストーブのお掃除……」 灼「もうピカピカだとおも……」 宥「ううん、もっと綺麗にしておくと、もっともっとあったかくなるの~」 玄「おかげでうちの暖房器具は年中綺麗なのです」 穏乃「へー、アレ?京太郎は?」 灼「さっきゴミ捨てに……ん?」ピリリ 灼「京太郎からメール……『色々と必要なものを思い出したので、そのまま買い物やってきます』って」 憧「必要なものって……誰よりも掃除道具そろえて、一番働いてたのに何がいるってんだか……」 穏乃「んじゃあこっちは後は宥さんと使ってないロッカーを…わっ!?」バサバサッ 晴絵「おいおい、そこは今日京太郎が荷物置いてるって、最初に言ってたろ?」 玄「京太郎くんの鞄が……荷物も散らばっちゃって」 灼「早く拾って、京太郎に謝っとこ?」 穏乃「はい……ゴメン京太郎」 憧「全く……ん?このノート……」ペラッ 4月×日 引っ越しの片づけも済んだし、今日から新しい日記を書いて行こう 長野から奈良の阿知賀まで引っ越し、ここには以前来たことがあるが、あんまり覚えてないな 地元の子と遊んだ覚えはあるんだがなー ま、のんびりやっていくか 今日は疲れたし、さっさと寝るに限る 咲には明日にでも連絡するか 憧「これは……京太郎の日記?」 穏乃「えぇ!?京太郎って日記書いてたんだ!」 玄「ほほぅ……つまり京太郎くんが隠しているおもちのことが!?」 灼「それは無いとおも……」 宥「か、勝手に読んだら駄目だよ~」 憧「えー?宥姉も気になるんじゃない?」 宥「そ、それは……」 晴絵「そうね、憧。教師として、それはちょっとどうかと思うわ」 穏乃「赤土先生……」 晴絵「あ?もしもし京太郎?買い物どう?ちょっと買ってきて欲しいものがあるんだけど……そうそう、ちょっと開いてる店遠いんだけど」 晴絵「いける?時間かかる?いいっていいって。ちゃんとみんなで待ってるから。うん、じゃ、戻ってくる前には連絡ね」ピッ 憧「……ハルエ、本音は?」 晴絵「え?面白そうじゃない?ここで止めるのも無粋ってもんだし?」 灼「ハルちゃん……」 晴絵「ま、本当にまずそうなことあったらすぐ終わり。もしもの時は責任とって、京太郎に宥の胸でも揉ませればいいでしょ」 宥「えぇっ?」 玄「お姉ちゃんのおもちなら大丈夫ですのだ!」 穏乃「うーん……確かに京太郎ならそれで喜びそう」 灼「それもどうかと思うけどね……」 憧「じゃ、続きいくわよー?」 4月○日 今日は少し辺りを散策してみた 俺が入学予定の阿知賀学院や和菓子屋や神社、ボーリング場や旅館など、色々見て回った そーいや昔こっちに来た時、同年代の女の子3人が子供用の麻雀教室に連れてってくれたっけ あれはどっかの学校だったと思うんだけど、女子校だったよな……ま、いっか 旅館は、昔来たとき泊まった旅館、松実館という旅館だ 外から様子を見ただけだが、少し懐かしく感じた 確かここの娘さんとも仲良くなったっけ。名前は……やべ、思い出せねぇ 女の子だが、おもちに対しての理解がある娘だったのは覚えてるんだがな そんなことを考えながら旅館の近くを歩いていると、宿泊客っぽい、なかなかいいおもちの女性が歩いていた 女性はそのまま旅館に入っていったが……おかしい、おもちの揺れが不自然だ アレは……パッドか? そう思っていると、つい「……パッド?」と声に出ていたようだった すると、「……確かにすばらしいおもちのように見えますが、アレはパッドですのだ」そう後ろから声が聞こえた 振り返ると、制服を着たなかなかにすばらなおもちの女の子が立っていた 女の子は悲しそうに目をつぶって首を横に振り、「と、急ぎなので失礼します」そう言って旅館の方に走っていった そのおもちの揺れはまさに本物だった しかし……どっかで会ったことあるような…… 憧「……玄……あんたって……」 宥「く、玄ちゃんだから……うん……」 灼「……はぁ」 穏乃「あ、あはは……」 玄「な、何?京太郎くんとのファーストコンタクトなのにこの冷たい反応は?」 晴絵「いやー、まぁしゃーないってか……というか京太郎もパッドの見分けとかつくのか。すごいな」 玄「この程度当然ですのだ!」 憧「はいはい。そーいや子供用の麻雀教室ってあるけど、これってアレよね?」 穏乃「だね。あ、次で書いてあるよ」 4月△日 今日は高校の入学式、だったんだが…… 去年まで女子校だったとか聞いてねーよ 男子10人いないし、めっちゃ浮いてるわ。誰だコイツ?って感じでめっちゃ見られたわ しかし元女子校、ってことと、実際に校内を見てみたことで思い出した 小6の時、ここの教室を使った麻雀教室に来たんだ俺 確か、ポニテにジャージの子と、ショートの活発そうな子、それと小6とは思えないおもちの子 この3人に誘われて来たっけ 懐かしいし、思い出したのはいいんだが、流石に小6の時、1週間だけ遊んだ相手なんて向こうも覚えてないだろうな ま、いいや。明日にでも記憶を頼りに、当時の教室でも探してみるか 憧「やっぱりね」 穏乃「小6の時、たまたま1人でいるとこ見つけて誘ったっけ」 憧「そうそう。私とシズはすぐに打ち解けたけど、和だけ少し警戒してたわよね」 玄「一緒に和ちゃんのおもちに触れる方法考えたりしたなぁ」 灼「……小学生と一緒に何やってるの」 宥「あはは……」 晴絵「当時、シズと憧と和が男連れてきた、って結構覚えてたのにね」 憧「まー、1週間もいなかったし仕方ないんじゃない?でも和のことは覚えてたっぽく書いてあるわね……」 玄「あのおもちを忘れるなんてとんでもない!」 宥「そ、そういうことで覚えてたの~?」 灼「まぁ、京太郎だし?」 穏乃「確か、この翌日だったっけ?京太郎が来たの」 晴絵「そーね。次の日の部活の時間だったかしら」 4月□日 今日、授業が終わってから麻雀教室の部屋を探しにいった 以外と覚えているもので、あっさりとたどり着いた まだ麻雀教室やってるのか?と思いながらドアを開けると、 そこではポニテの子、ツーサイドアップ、というのか?その髪型の子、ショートボブの子。やけに厚着をしている子、の4人が普通に麻雀をやっていた 俺も驚いたが、向こうはもっと驚いたのだろう いきなり「だ、誰!?」って言われた とりあえず生徒だと言ったが、当然だがまだ警戒されているようだった 黙っていても仕方ないので、子供用の麻雀教室とかやってないのか聞くと、今度はさらに驚いた顔をされた 「……なんでアンタここで麻雀クラブやってたの知ってんの?」と、ツーサイドアップの子に言われた 隠すようなことでもないので、昔1週間ほどここに来たことがあること、3人の女の子に誘われて麻雀を教わったことを言った するとその子は少し考えるような素振りを見せ、 「その3人って……1人はこんな感じでジャージじゃなかった?」そう言ってポニテの子を立たせた ……同じクラスだったか?立たせた子もそうだ。と思いながらよくポニテの方を見ると、会ったことがあるような気がしないでもなかった ポニテの子もじーっと俺の方を見たと思うと、「……あぁ!!京太郎!?」いきなり大声で俺の名前を呼んだ 呼ばれて思い出した。そうだ、昔誘ってくれた1人はこの子だ。いや、それよりも驚くべきことがあって、俺はついそれを言ってしまった 「なんでお前小6の時とあんま変わらないんだ!?」言った後、怒られた しばし怒られた後、改めて自己紹介と、そしてお互いに覚えていることを話した 4人は高鴨穏乃、新子憧、鷺森灼、松実宥というらしい。鷺森さんはひとつ上、松実さんはふたつ上だった 小6の時、俺を誘ってくれた3人の内、1人は高鴨さん、もう1人がなんと新子さんだった 新子さんの方は高鴨さんと違ってかなり変わっていて、また驚いた 俺と違い、2人はちゃんと名前まで覚えていてくれたらしい ありがたいけど、忘れてた自分が情けねぇ 「色々と話したいこと、聞きたいことがあるのは分かった。でも、明日また来てくれない?」と、鷺森さんに言われた なんでも、今日はもう1人いる部員は休みで、顧問の先生は今日は用事で来れるか分からないらしい 明日、今度はちゃんと全員揃うから、その時また来てほしい、とのことだった 勿論それでOKだ また明日、授業が終わったらここに、という訳で今日は帰った それにしても、まさか3人の内2人に会えるなんてな もう1人、名前は原村和というらしい、あのおもちが今どうなってるか、気になるところだ 晴絵「確かこの日玄は用事があって、私は新学期で色々忙しくて来れなくて、後で聞いて驚いたわー」 玄「京太郎くんが来てると知ってれば来たのに……」 灼「それは仕方な……」 穏乃「それにしても、小6から変わってないは失礼だよね!自分が背高いからって、私だってちゃんと背伸びたりしてるんだよ!?」 憧「……怒るのは仕方ないけど、京太郎の反応ももっともだと思うわ」 穏乃「憧まで言うの!?」 憧「未だに小学校の時と同じジャージ来てるくせに何を言うか」 穏乃「い、一応サイズは大きくしてるし!」 憧「そういう問題じゃないっ!」 宥「つ、次いこ~?」 4月●日 授業が終わり、高鴨さんと新子さんと一緒に元麻雀クラブ、現麻雀部室まで行った 高鴨さんの方は普通に話してくれるが、新子さんはまだ少し距離を取られているような感じだった 部室に着くと、昨日会った鷺森さんに松実さん、それと、なんと以前松実館前で会った子、それと、副担任の赤土先生がいた 以前松実館前で会った子、松実玄さんと言うらしく、松実宥さんの妹らしい 松実館の娘さん、そして、おもち好き。それで思い出した。麻雀クラブと旅館、両方で玄さん(本人からそう呼ぶように言われた)と会っていたこと おもちの柔らかさ、いかにして自然におもちに触れるかについて話し合ったことについて、やっと思い出した 玄さんの方は、この前俺と会って、少ししてから思い出していたらしい。また会えて嬉しいと言ってくれた 玄さんとの話が終わると、赤土先生が話してくれた 赤土先生は、昔ここでの麻雀クラブで教えていて、俺のこともちゃんと覚えていてくれたらしい 俺、高鴨さん、新子さん、原村和さんでここに来たこと、俺に麻雀を教えてくれたこと、1週間も無かったけど、俺も一緒に楽しくやっていたこと 言われて思い出してばっかりだけど、嬉しかった そして、俺と麻雀クラブに関する話が終わり、今の話をしてくれた 今、阿知賀の麻雀部として部員5人顧問1人でやっていること 何より、本気でインハイ出場を目指していること 赤土先生は、入部自体するなら歓迎するけど昔みたいに楽しいだけじゃない、と言ってくれた インハイ出場を目指している、ということに驚いたが、みんなの反応を見るに本気らしい 俺は今日は見学で、少し考えさせて欲しい、と言った それから見学させてもらったが……みんなマジなんだと改めて思い知ることになった 楽しそう、ではあった。でもそれだけじゃない、ってなるとなー…… しばらくして、俺だけ先に帰った 色々思い出せて良かったし、麻雀部に入部くらいは考えてたけど どうすっかなー 憧「……今だから言えるけど、これ結構きついこと言ってるよね」 晴絵「ちょっ、最初一番京太郎の入部に反対してた憧が言う!?」 灼「……確かに、捉え方次第じゃ、少人数で強豪気取り?」 宥「そ、それは言い過ぎじゃないかな?」 穏乃「……でも、全国で和と遊びたいってのは本気だったし、結果こういう言い方になったってこと?」 玄「でも、同じ麻雀クラブの仲間だったんだし、赤土先生も悩んだ結果言ってくれたんだと思うよ?」 4月◇日 今日は麻雀部のことは置いといて、他の部を見に行こうかと思っていた が、HR終了直後、高鴨さんに捕まって麻雀部まで引っ張られた 部室には玄さんが居て、俺達が着いた後、新子さんも来た 高鴨さんは「よし!打とう!」そう言った。すぐに新子さんがツッコミを入れていた 曰く、とりあえず昔の4人で打ちたい、とのことだった それを聞いたら玄さんと新子さんも仕方ない、といった感じだった 今思い出せば、俺は麻雀を初めて教わった時から酷い相手とばっかりだよなー 長野では咲とよく打ってたけど、あいつの+-0止めさせるのに苦労したっけ 玄さんは相変わらずのドラ麻雀、新子さんは容赦ないし、高鴨さんも結構酷い でも、思ったより対応できた。運は良かったのか、結果は3位と僅差で2位 1局終わったし、それで帰ろうと思ったが、高鴨さんがすぐに次の準備をしていた そのつもりは無いと言ったが「は?勝ち逃げする気?」と、4位だった新子さんからも言われ、そのまま2局目へ それからは、ずるずると3局目、4局目とドンドン続き、俺も楽しくなってきたり、途中で宥さんや鷺森さんとも打ったりと、気付けば夕方になっていた 入部するかも決めてないのにこんな時間まで打ってていいのか?と考えていると、いつからか居た赤土先生が入部届を渡してきた 「……こりゃ反対のしようもないわ」そう言う赤土先生も回りには、笑顔の高鴨さんと玄さん宥さん、仕方ないといった表情の新子さんと鷺森さんがいた 俺はその場で麻雀部に入部した 晴絵「打ってる内に細かいことはどうでもよくなった、って聞いてたけど、憧が引き留めたからだったかー」 憧「ち、違うわよ!私はただ、入部するかも分からない奴に負けたくなかっただけよ!!」 灼「結果入部してるけどね」 玄「ま、まぁ楽しかったし、京太郎くんが居て助かったことも多かったからいいですのだ!」 宥「うん、みんなで打つの楽しかったしね」 穏乃「私は京太郎とこれからも遊べるってだけで嬉しかったですよ?」 閑話、その頃の咲さん 咲「……うぅ、なんでこんなとこに麻雀部あるんだろ?」 咲「京ちゃんと打って、『麻雀またやれば』、って言ってくれたけど……部室見つからないよぉ……」 久「あら?どうしたのこんなとこで?」 咲「ひっ!?あ、学生議会長さん?」 久「兼麻雀部部長よ。ここ、部室だけど、入部希望者?」 咲「は……はい」 咲「嶺上開花、と、これで逆転ですね」 和「そんなオカルトみたいな打ち方……」 久「まーまー、いいじゃない。今のところ即戦力!いやー、ありがとう宮永さん!」 咲「い、いえ……私はそんな……」 まこ「謙遜せんでもええぞ。ここまでやられるとは思っとらんかった」 優希「ぐぬぬ……タコスの力を得た私相手にここまでやるとは……とんでもないじぇ!」 久「ほんっととんでもないわねー。これで全力?実はまだ2回変身を残してるとかない?」 まこ「流石にそれはないじゃろ」 咲「あ……実は、普通に勝つより得意な打ち方があるんですけど……ちょっと止められてて」 優希「ほ、本当に変身するのか!?」 和「人はそんなことできません。つまり、これは手を抜いていたと?」 咲「そ、そうじゃなくて!……その、ちょっと怒られるような打ち方だから……」 久「?よくわからないけど、やってみない?たまには一番得意な打ち方もやらないといけないでしょ?」 まこ「お前、自分が見たいだけじゃろ?」 咲「……じゃ、じゃあ……いきます」 この後めちゃくちゃ+-0した 4月▽日 麻雀部に入部した インハイ出場を目指している、と言っていたが、理由をまだ聞いていなかったので聞いてみた すると、赤土先生がある動画を見せてくれた どうやらインターミドル個人の決勝らしい そこに映っていたのはすばらなおもち!……の、持ち主、原村和さんだった 要は、インハイの舞台で原村和さんに会いたいから、らしい 確かにこのおもちには会いたくなる よし!俺も個人でインハイ出場を目指そう! より気合いを入れて頑張ろう! 憧「まずは胸か!」 玄「え!?違うの!?」 灼「違うから」 晴絵「俺もインハイ目指します!って言いだしたのはこれかー……まぁ、その向上心はいいことだけど」 宥「動機が動機ですからね……」 穏乃「まぁ、私も驚きましたし……でも胸、胸かぁ……」 4月■日 部室に行くと、まだ玄さんしか来ていなかった 穏乃と憧(昔はそう呼んでたから、という訳で何故か先生以外全員名前で呼ぶことになった)は後でくるらしい 玄さんだけ、だったので久しぶりに聞いてみた そう、おもちについてだ 初めて会った時、俺達はお互いが原村和の胸を見ていることに気付き、そして熱い握手を交わした 連絡こそ取れなかったが、おもちへの情熱が変わっていないのは、先日のパッドを見抜いた件で理解し合っていた 他の誰かが来るまで、俺達はおもちに対しての熱い議論を交わしていた しかし、宥さんが厚着の下からも主張するおもちの成長が続いていたり、憧着痩せ説などもいい収穫だったが、玄さん自体も結構あるんだよな…… 自分のだからって玄さんは一切気にしてないけど……俺は玄さん自身の胸についても語りたいのに! それを前にして語れないジレンマ!!なんて辛いんだ…… 灼「…………」 穏乃「…………」 憧「玄ー?何人の胸で色々話してくれてんのー?ちょっ、コラ逃げんな!!」 宥「うぅ……またおっきくなったの、黙っててって言ったのに……」 晴絵「玄ー?あー、ありゃ顔真っ赤だったかー。自分が見られてるって今まで気付いて無かったな」 憧「あぁもう逃げて!シズ?灼さん?どしたの静かになって」 灼穏乃「自分の胸に聞いて」 ※玄は後で回収されました 4月◎日 休日、まだこの辺りの地理とか分からない部分があるので適当にふらついていた そしたら、空から女の子が落ちてきた!ならぬ山から女の子が降りてきた。穏乃だった 昔遊んでた時も何度か山に行きたがってたけど、今も山登ってんのかよ…… せっかくだから穏乃に付き合って一緒に登ってみたけど……なんでそんなにひょいひょい登れるんだ? 俺も体力に自信あったけど、それ以上じゃねぇの? そのまま1日付き合って、日が暮れる前には山を下りたけど、「久しぶりに誰かと登ったから楽しかったー!!」と穏乃はすげーいい笑顔だった 俺はヘトヘトになったのに、疲れとか全然見えねぇ また山行こう!と言われたが、次は誰か巻き込もう 穏乃「……あ!これってひょっとして、初デートになるの!?」 憧「なってたまるか!!」 灼「流石にない」 玄「山が好きなのは分かるけど……ずっと登ってたの?」 穏乃「ちゃんと降りたり登ったりしてましたよ?」 宥「そういうことじゃないと思うけど……」 晴絵「しずらしいっちゃしずらしいわ……むしろ付き合った京太郎に拍手」 4月☆日 今日は久しぶりに咲に電話して、ついつい長話をしてしまった 聞いてみると、なんと自分から麻雀部に入ったらしい 嬉しい進歩だ しかし清澄の麻雀部って、長野には風越とか、去年大暴れとかの話を聞いた龍門渕とかあるのに、大丈夫なのか? そう聞くと、インターミドルチャンプがいるらしい まさか、原村和!?そんな近くにあのおもちがあったのか!? 早くおもちについて話せ!と言ったら電話を切られた 酷い、俺はただ今の原村和とおもちが知りたかっただけなのに! 畜生、また明日にでも電話してみるか 玄「気付かない内におも…和ちゃんが近くにいたなんて」 灼「今何言いかけたの?」 憧「長野に引っ越した、ってそういや言ってなかったわね」 穏乃「京太郎も清澄に和がいるって言わなかったし、お互い様じゃない?」 宥「和ちゃんは京太郎くんのこと、覚えてたのかな」 晴絵「どーだろうねー。意外と初恋だったり?」 憧「まっさかー」 閑話、4月末、長野 「付き合ってください!」 和「申し訳ありませんが、お断りします。見知らぬ方とお付き合いはできません」 「そ、そんな……」 優希「まーたふったのかー」 咲「また、ってそんなに告白されてるの?」 優希「おう!中学で転校してから私が知ってるだけで……あ、これ両手両足の指足りないじょ」 和「そんなに多くは……ないですよね?」 優希「どーだろなー?和ちゃん、ふった相手に向かって『初めまして』って言って泣かせたりしてたしー」 咲「うわぁ……」 和「そ、そう言われてもほとんど話してない人ですよ?そんな覚えられませんよ」 咲「覚えきれないくらい告白されてきたんだ……」 和「咲さん!?」 優希「はっはっは。しかし、中学の時も思ったけどなんでそんな断ってばっかなんだじぇ?好きな人でもいるのか?」 和「いえ……ただ、ああいういきなり告白してくる人が多いだけです」 優希「ふーん……実は初恋の相手が忘れられない、とかムロマホと話したこともあったんだがなー」 和「何話してるんです!?そんなことじゃないですよ。むしろ、もう名前も思い出せませんし」 咲「え?初恋の人はいるの?」 優希「それは初耳だじぇ……てっきり男に興味がないのかと」 和「怒りますよ?初恋くらいありますよ。もっとも、さっきも言いましたけど、名前も思い出せませんし、顔もぼんやりしてますけど」 和「……今思えば初恋というより、数少ない仲の良い同年代の男の子、というべきでしょうか……」 咲「へぇ……いつくらいの時?」 和「そうですね……長野に引っ越してくる前の、奈良に居た頃でしょうか」 優希「ほうほう」 和「小学校6年生くらいの時、その時の友達と一緒に知り合った男の子だったんです」 和「確か、親の用事か何かで来ていて、1週間も居なかったんですが、話しやすくて一緒に居て楽しい男の子でしたね」 和「……私の胸ばかり見ていたこと以外、いい思い出ですね」 優希「おー……そんな僅かな期間に芽生える恋」 咲「そして数年後の再開……恋愛小説の基本だね!」 和「そんな期待しても、連絡先も知りませんし、あの男の子がどこから来たのかも知りません」 和「名前も憶えていませんし……ああ、ひとつ覚えていることがありました」 和「金髪でした、その男の子」 5月×日 阿知賀に入学して1ヶ月、周りが女子ばかりな環境にもそれなりに慣れてきた まぁおもちが見れるチャンスは逃さないけどな! 他の男子の奴らとも人数が少ないからか必然的に仲良くなった 他の奴らだが、意外と部活にはあまり入っていないらしい 元お嬢様高校だし、運動系の部活とかやっぱり難しいらしい なので、いっそ男子で何か部活を作らないかという話になった 運動系の野球部やサッカー部、下心が見えている水泳部、変わり種でツインテール部とか言い出した奴もいた 色々な意見が出たが、写真部という意見にほぼ全員の男子が賛同した 主な活動は学園内の風景を撮ること、そこにうっかり他の生徒が入ってもしょうがないよね? それに俺達は強く同意し、詳しく部を作るための話し合いをしよう、としたその時 赤土先生が俺達のいた教室に入ってきた …………その後、男子達による創部計画は無かったことになった 憧「……何したの?最後、なんか涙が滲んでるんだけど」 晴絵「はっはっは。教育的指導教育的指導」 灼「さすがハルちゃん……」 穏乃「い、いいのかな……」 玄「写真部……そこでおもちの写真を撮るのなら私はそこに入っても!」 宥「玄ちゃん?麻雀部はどうするの?」 玄「あぅ……」 5月○日 今日からゴールデンウィーク 去年までなら適当に出かけたり鹿児島に行ったりしていたが、今年はインハイのため麻雀部で練習 でもやっぱみんな俺より上手いなー 特に玄さんなんかアレ初見じゃ無理だろ こっちにドラは来ないで向こうが独占とか、どんな縛りプレイだ このドラ麻雀で先鋒として頑張るんだ、と張り切っていた ちょっとドラ麻雀に負けまくってたんで、冗談半分に先鋒の選手は貧乳が多いと言った すると玄さんはかなりショックを受けたようで、目に見えてミスが増えた ここぞとばかりに、各校のエースは貧乳が多く、故に先鋒はエース、先鋒は貧乳という別称まであると言うと、今にも泣きそうな顔になってしまった ちょっと苛め過ぎたか。なんか苛めたくなるんだよな 少しして、このことがバレ、憧と灼さん、赤土先生にしこたま叱られた 帰り、玄さんは苛められたことで怒ってか、あからさまに俺を無視していたが、 すばらなおもち発見というと、すぐにいつものようにおもちについいて語りだした これも嘘だったんだが、玄さんはポカポカ俺を叩いてきた 年上なのにからかい甲斐がある可愛い人だ 憧「しょーもない嘘で京太郎が玄泣かした時かー」 灼「騙される玄も玄だけど……」 晴絵「ま、それも玄らしいっちゃ玄らしいけどね」 穏乃「それはどうなんでしょう……でも先鋒はエースを先鋒は貧乳って、京太郎も面白いこと思いつきますよね?」 宥「だね~。ん?玄ちゃんどうしたの?」 玄「……今気付いたのです……私がインハイで出会った先鋒は、みんなおもちが控えめだった!!」 玄「こ、これはまさか本当に先鋒は貧乳!?」 憧「アンタ全国の先鋒に喧嘩売ってんの?」 5月△日 今日も1日麻雀。まぁ休日に女子の中に男子1人って、考えてみりゃ恵まれてる状況だよなー 現実は麻雀でフルボッコだけど 憧とか狙ってんのかってくらい俺に直撃させる これがまた上手いからどうしようもない 一体いつの間にそんなに実力を、そう言うとドヤ顔するのがイラッとくるぜ いや、それよりも気になったことがあったので聞いてみた 「一体いつの間にそんなに綺麗になったんだ?」と 憧は一瞬ポカンとした後、顔を真っ赤にしていた 最後に会った時は俺や穏乃と一緒に走り回るような活発な感じだったのに、今やこんな女の子らしくなって この数年で一体そうやってそんな変わったんだ そこに関しては穏乃や玄さん、赤土先生も同感だったのか色々聞いていた 玄さんは手をワキワキさせていたけど、それは違うだろう。それもいいけど 赤土先生が「彼氏できた?」と聞くと、憧はさらに真っ赤になって妙な声を出していた 面白くなったのか、みんなでからかい続けると 「か、彼氏とかいたことないから!!」と憧は叫んだ その後ハッとして、何故か俺を思いっきり叩いてきた 理不尽だ。俺は綺麗になったしか言ってないのに 帰りも何故か憧にアイスを奢ることになった 晴絵「あー、この辺りから京太郎が無自覚に口説くのが目立ってきたよね」 灼「そういえば玄の時も可愛いって……」 憧「うぅぅ……急に綺麗になったとか言われたらああなるわよ!」 玄「か、可愛い……いやでも私は憧ちゃんみたいに綺麗じゃないし……」 宥「ふ、2人とも落ち着いて~」 穏乃「さらっと、気付いたら言ってるんですよね」 晴絵「別の時だけど、シズもいいリアクションしてたわよ?」 5月□日 GW最終日は、松実館での短期バイトだった 人手が足りないってことで頼まれたんだが 玄さんも宥さんも結構着物が似合っていた。宥さんは中にガッツリあったかいもの仕込んでいるんだろうけど 最初は勝手が分からなかったが、しばらく色々聞くと、ハギヨシさんに教わった様々なスキルもあってかそれなりに働くことができた なんか色んな人から驚かれたり褒められたりしたが、そんな大したことはしてないんだがなぁ 終わった後のバイト代も最初に言われていた額よりずっと多かった 玄さん宥さんの親父さん曰く、「これじゃ足りないくらい働いてくれた。受け取ってくれ!」とのことだった その後、卒業後に旅館に来ないかと誘われた。せめてバイトでも!と 最後に「なんならうちの娘どっちかいるか?いっそ両方とかどうよ!」流石に玄さん宥さんが叩いて止めた 恥ずかしかったのか2人とも赤くなっていた ま、いいバイトだった。今後もたまに短期ならということで話は終わった 玄「……旅館の娘なのに、京太郎くんに負けたのです」 宥「……京太郎くん、すごかった」 穏乃「いや、アレは勝てませんって」 灼「正直人じゃない……」 晴絵「言い過ぎだって。ほら、京太郎も誰かに教わったってあるし……」 憧「教えた人はもう人間止めてるレベルじゃない?」 GW前 side京太郎 京太郎『っつーわけで、今年はそっちに行けなくなったわ』 京太郎『……いや無理だって、みんな頑張ってんのに俺だけ抜けるとか』 京太郎『オイ、電話しながら黒糖食うのはやめろ』 京太郎『そもそも親戚っつっても血なんてほぼ繋がっちゃいないだろ、親父がおっちゃんと仲良かったからみたいなもんだし』 京太郎『いや、もう来ないって訳じゃないんだから、またそのうち行くって。だから黒糖は一旦置いとけ』 京太郎『え?今年はみんな集まる?良子さんも?』 京太郎『あー、プロ入りしてから来なかったもんな、良子さん。なんだっけ、今年は冬木市?では聖なる牌を取りに行ったんだっけ?』 京太郎『違った?ま、いっか』 京太郎『ん?……ああ、分かってるって』 京太郎『良子さんやおばさんおじさんにもよろしく言っといてくれ、春』 5月●日 今日は運動会だったけど……疲れた 男子だからって準備でも片づけでもこき使われたぜ 運動会自体はそれなりに楽しかった 特に揺れるおもちが最高でした。玄さんにいい見学ポイントを教えてもらっておいて本当に良かった 競技自体は普通だったが、いくつかに男子が混ざる、といった形だった まぁ10人いないくらいだし、しゃーない それでもなかなか楽しかった。特に、障害物競争は良かった あえておもちのある娘と並走して揺れるおもちをごく自然に楽しんだりできた ただ、途中の障害の借り物が少し悩むものだった 他はやかんとか、ヅラとか、こ○亀152巻とか微妙な物もあったが、俺が引いたのは『尊敬できる先輩』だった こっちに来て日が浅いので、少し悩んだ結果、玄さんを連れてゴールした ちょっと無理矢理手を引いたからか、少し玄さんは息が上がって赤くなっていた 一応、尊敬できる先輩として連れてきたと言うと喜んでくれた 尊敬しているとも。おもちと同志的な意味で まぁ、本人も分かっているだろう 玄「え!?人間性とかそういうのじゃなかったの!?」 憧「むしろなんで迷いなくそれ信じたの?」 晴絵「結構辛辣な意見ねー」 灼「そんなことだと思ってた」 宥「あ、あはは」 灼宥(選ばれなくて、ちょっと凹んだし) 穏乃「2人ともどうかしたんですか?」 5月◇日 今日も部活 今日は結構遅くなった 帰りに穏乃の希望で俺、穏乃、憧の3人でコンビニに寄った そこで、憧が急に他校の娘に声を掛けられていた どうやら中学の時の同級生らしい 確か、晩成だったか?奈良で何年も連続でインハイに出てる でもって偏差値70とか。憧もそこに行く予定だったとか 憧、頭めっちゃ良かったんだなー とりあえず憧がどうして来なかった、とか言われてたので、一応止めようと思って間に入ると 「誰……まさか……憧の彼氏!?」こっちが何か言う前にそう言う晩成の娘 いやいやそんなんじゃねー、と言おうとするがまた遮って 「……男が原因で来なかったのか」とか向こうは勝手に納得しだした 憧もかなり否定していたが、向こうはそのまま今年も晩成が勝つとか言い残して走り去って行った 後からコンビニから出てきた人が 「初瀬ー、アレ?……え!?お前なんで走って行ってるんだ!?私一応先輩だぞオイ!?」そう言って走って追って行った なんか誤解されたままで終わった 俺にはどうしようもないから憧にまかせたけど……どーなったかな 憧「……まだ微妙に誤解したままなのよねー」 穏乃「え!?壮行試合とかやったのに!?」 宥「た、大変だね」 玄「そうですのだ!一刻も早く本当は私の彼氏だって誤解を解いて…」 憧「しれっと何言ってる!!」 灼「……私のってメールしとこかな」 晴絵「青春だねー」 初瀬「うーん……」 やえ「どうした?携帯持って唸って」 初瀬「いや……その、略奪ってどうやればいいのかなって」 やえ「……色々言いたいことはあるが、私も競争相手にいるって忘れるなよ?」 5月▽日 部室に行くと、宥さんしかいなかった 宥さんはまだストーブを付けさせてもらえないからか、5月だというのに寒そうにしていた あんなに厚着してて寒いとか、大変だろうな ほっとくのもアレなんで、無いよりマシと思い、俺の上着を貸した 宥さんは驚いていたが、寒さには勝てないのかお礼を言ってから上着を受け取った 大き目だからか、厚着をしておもちな宥さんでも充分に着れた 上着1枚じゃあんまり変わらないと思っていたが、宥さんはあったか~いと言って、今日は普段より調子が良かった ただ、俺の上着を着ていることを憧や灼さんに問い詰められた。俺が 親切心なのに、解せぬ 宥「京太郎君の上着、あったかかったな~」 玄「なんて羨まし……じゃなくて、お姉ちゃん!ちゃんと着ないとだめなのです!」 憧「そ、そーよ!もっと、京太郎から借りなくていいくらい着とかなきゃ!」 灼「そーいえばこの前私にも貸してくれた……」 穏乃「いいなー……よし、私も!」 晴絵「シズはまずジャージだけなのをやめような」 5月■日 今日も部活 だが、部活前に灼さんに会った そのまま一緒に部室に行こうとしたが、灼さんが階段で足を滑らせてしまった 階段といっても、そんなに段差が無かったからか大事はなかったが、足を挫いてしまったようだった 大丈夫と灼さんは言っていたが、そのままにしておけず、保健室に行こうと言っても聞いてくれなかったので、 強制的に抱えて運んだ。今考えればお姫様抱っこの形だったな 灼さんは顔を真っ赤にして文句を言っていたが、怪我人に無理させる訳にはいかない そのまま保険室まで連れて行って、手当してもらった 手当が終わって、部室に行くから肩を貸して欲しいと言われたが、身長差がどう見ても30以上はある なのでまた同じようにお姫様抱っこで運んだ 保健室に行くときよりかなり文句を言っていたが、怪我して無理をしようとした罰です、と言ってあえてそのまま運んだ 部室にもそのまま入ってやると、流石に降ろしてから怒られた 顔は真っ赤のままだったが その後、帰りは灼さんは赤土先生に送ってもらっていた 憧にもめっちゃ怒られたし、少しやりすぎたと思う だが、また同じようなことがあったら誰でも俺はやるかもなー 灼「……アレは酷かった」 晴絵「人生初お姫様抱っこだったっけ?」 灼「うぅ……」 憧「そんな無理矢理なんて羨まし……じゃなくて酷いわよね!」 穏乃「でも、怪我してたからと考えれば……」 玄「無理しようとしたからですのだ!」 宥「……玄ちゃん?同じことしようとか考えてないよね?」 玄「ギクッ!?」 憧「オイ」 5月17日 今日は憧の誕生日だった 昔会ったことあるとはいえ、実際の付き合いはまだ一ヶ月ちょっと、いや知らんから 部活が終わってケーキが出されてから初めて知った 何も用意できてねーよ みんな何かプレゼントを用意していて、俺1人無しというのもアレなので、 ついこの前携帯で撮ったカピーのベストショットを見せたら、思った以上に喜んでくれた 結構動物とか好きらしい 写メを送った後、今度うちに見に来るという約束をした まぁ、これで喜んでくれるなら安いもんだけどな カピーを今日は少し長めに撫でといた でも写メだけってのもアレなんで、明日何かお菓子でも作って持ってくか 憧「あぁ、この時の写メ、今もたまに見るわ」 灼「結局みんなもらってたけどね」 憧「いいのいいの、可愛いんだし」 穏乃「でも、翌日京太郎が持ってきたクッキーも美味しかったですよね」 晴絵「アレ、どこで買ってきたかと思ったよ」 宥「手作りですもんね」 玄「京太郎くん、そういうとこ本当にすごいなぁ……」 5月◎日 今日は松実館でバイトした なんでも従業員が1人風邪らしいので急遽頼まれた まぁ大体は前回やったことだからそこまで苦ではない でも、前回に比べて、他の従業員の人にも結構顔を覚えてもらえたり、 たまに厨房に呼ばれて手伝いをしたり、前よりも信用されているような感じはあった 何人かからは、いっそ今から就職しないかとか誘われたりした 冗談だろうけど、気に入ってもらえたのかなー 玄「むぅ……冗談じゃないのに……」 宥「ねー」 穏乃「え?従業員の人達もですか?」 玄「うん!板前さんとか、『弟子にしてもいい』とか言ってたよ」 宥「他の人から『ちょっと本気で勧誘してくれない?』って頼まれたりもあったなぁ~」 灼「……従業員みんな本気で狙ってる?」 憧「まぁ、京太郎のスキルならねぇ……」 晴絵「そのうち松実館に就職したって言ってきそうだなー……」 5月☆日 ちょっと親父からの頼まれ事で大阪まで遠出 そこでちょっと奇妙な出会いがあった 昼に大阪ということで目についたお好み焼き屋に入った 個人でやっているようなところなのか、客は俺と、高校生の制服を着た姉妹だけだった どうやら自分で焼けるとこらしかった 俺も自分で焼いてみることにして注文し、タイミングの問題か姉妹と同じタイミングでお好み焼きのたねがきた 客が少ないからか、姉妹の会話もよく聞こえた 「ええか?今うまいお好み焼き焼いたるからな?」「でもお姉ちゃん、この前失敗せぇへんかった?」「ぐ、偶然や!」 等と微笑ましい会話だ。というか背が低い方が姉か。よく見たら妹の方が背も胸もあるな 俺も鉄板で焼いた。久しぶりだったが、案外覚えているものだった 「ええか……ひっくり返すのはタイミングと勢いや!……こう、ピピッときたらガッといくんやで?」「……大丈夫かなぁ」 声が大きいのもあってよく会話は聞こえた。なんかフラグっぽいと思っていたら、その通りだった 「……よし!今や!!」「あ、まだ早……あ~あ……」妹の「あ~あ」で全てを理解した 姉……やらかしたな 「……難しいんやって!ほら!あっちの金髪のにーちゃんも今失敗するで!!」 なんか姉妹でこっちを見ているような気がしたので、あえて見せつけるように綺麗にひっくり返したやった。ドヤ顔のおまけ付きで 「……お姉ちゃん、あの人めっちゃ上手いやん。お好み焼きめっちゃ美味しそうやん」「……見た目より味や!ちょっと!!そこのにーちゃん!!」 そう呼ばれた。まぁ最初から聞こえていたし、別に問題はないが 「うちのお好み焼きとアンタのお好み焼き、どっちが美味いか勝負や!!」そう言ってくる姉の方……思ったより貧乳だったな 断る理由もないので、焼き上がったお好み焼きを切り分けて姉妹に渡す 「……美味いな」「……お姉ちゃん、これオカンより美味しくない?」 そして渡される姉……いや貧乳のお好み焼き……THE失敗作な見た目だった 味は……まぁ普通だな。見た目アレでも悪い訳じゃあない 悔しそうにする貧乳と、申し訳なさそうな妹、もとい巨乳。対照的だった。色々と そのまま一緒に食べることになり、何故か連絡先を交換することになった 「次は負けんからな!なんなら美味いもん作ったら写メ送ったるわ!!」そう宣言しる姉妹の貧乳の方、愛宕洋榎さん 「ホンマお姉ちゃんがスンマセン。あ、これ私の連絡先です」そう言いながら連絡先を教えてくれた姉妹の妹、巨乳の愛宕絹恵さん 帰り道にメールしていると、2人が年上で麻雀部だと知った 夜、宣言通り愛宕…愛宕(貧)からからあげの写メが届いた なのでこっちはこってり豚骨のチャーシューメンを送ってあげた 言い出したのはあっちだし、問題ない問題ない 灼「大阪の愛宕さん……有名選手……」 晴絵「誰とでも仲良くなるなぁ……きっかけがアレだけど」 憧「夜にラーメンって狙ってやってるわね。というか(貧)って……」 玄「確かに愛宕さんは妹さんの方はすばらですが、お姉ちゃんの方はおもちがひかえめですのだ!!」 宥「なんで対戦してないのに分かるの?」 穏乃「……ラーメン食べたいなぁ」 憧「……アンタが引っかかるな」 洋榎「うーん……」 絹恵「……どうしたん?今日の夕飯作るんやないん?」 洋榎「いや、作ってから京太郎に送ってやろーって思っとるんやけど……」 絹恵「うん?」 洋榎「京太郎にダメージあるようなもん作ったら太るし、夜は夜で京太郎が送ってくるし……ウチはどうしたらええんや!?」 絹恵「……無茶な勝負やめたらええやん」 愛宕(貧)、必死に京太郎に仕返し中 しかし京太郎へはほぼノーダメージの模様 5月★日 今日は俺が部室に来た時玄さんしかいなかった 部活が始まるまで時間があったので、玄さんと魂の決闘(デュエル)をした お互いのカード(写真)を出し合い(見せ合い)より上をいく方が勝つ…… やはり同性の強みか、玄さんはかなりの数のカード(写真)を出す 俺も無くはないが……数が足りなかった(写真の入手は合法な手段) このまま負けるのか……そう思った時に引いたのは……鹿児島の春から送られてきた1枚の写真 石戸霞さん&明星ちゃんの規格外なおもちの写真!! 流石の玄さんもこれには涙して深々と一礼 俺達は互いの健闘を称えあい、硬い握手を交わした そしてその3分後、赤土先生と憧と灼さんに見つかり、正座で説教をくらった 写真だけは死守したがな 玄「いい決闘(デュエル)だったね……京太郎くん」 憧「机に女子の写真広げて泣きながら握手してたんだけど、やっぱ今からでも殴っていいわよね?」 晴絵「まーまー落ち着けって。うん、私より大きいのばっかだったけど、気にすんなって」 灼「……やっぱりゆるせな……」 穏乃「でも、今なら憧の写真もあるかもよ?」 憧「なっ!?」 宥「ちゃんとみんなの分あるんじゃない?」 6月×日 今日は穏乃と憧と遊ぶ予定だったが、待ち合わせ場所に2人とも来たが、憧は予定で遊べなくなったらしい 穏乃と2人で、ということになった ついでに憧からジャージ以外の服を選んでやってほしいと頼まれた 思い出してみれば昔会った時もずっとジャージで、今もその時とほとんど変わらない 普段はずっとジャージなのかと聞くと、いい笑顔で頷かれた なんで少し誇らしそうに頷く 憧の頼みもあり、商店街の服屋を見て回ることにしたが……穏乃ががっつり拒否しやがる スカートとか制服以外は絶対ないとまで断言しやがった 一応女子高生なのにそれでいいのか 元は悪くないのに、もったいない 仕方なく穏乃の服は諦め、適当に商店街を見て回ることになった ちょっとした食べ歩きみたいになったが、まぁこれはこれで楽しかった 道中で買ったものはしっかりと写メを撮り、夜に愛宕(貧)に送っといた 穏乃「ジャージでいいのにー」 憧「普段着がほぼジャージってのは流石にないわよ」 灼「だね。ちゃんと服買わなきゃ」 晴絵「……ツッコミどころか?」 宥「そ、それはちょっと……」 玄「でも、元は悪くないって言ってるから、可愛らしい服着てみるのもいいんじゃない?」 憧「それがねー……実は結構後に…」 穏乃「!?そ、それは黙っててって言ったじゃん!!」 玄「へー……じゃあ読み進めたら書いてあるかもだね!」 穏乃「!?」 6月○日 今日からついに団体戦が始まった 初戦からいきなり晩成が相手、どうなるかと思ったが、 いきなり玄さんが大きくリードを広げ、そのまま1位に! マジで晩成に勝ったよ、すげー 会場のみんなびっくりしてたわ そのまま2回戦も危なげなくトップ通過 このままの勢いで目指せ全国!! 晴絵「県予選かー、いやー、あの会場中のびっくりした顔は良かったなー」 穏乃「いきなり玄さんが5万もリード広げましたからね、アレはすごかったなー」 玄「た、たまたまだよ!それに、その後すぐ晩成の小走さんが対応してきたし」 憧「あー、あの人はマジですごいわよねー。初見で玄相手に+で終わらせるんだもの」 灼「あの人は本当に上手い、奈良個人1位だし」 宥「壮行試合の時も、すごく強かったよね~」 6月△日 団体戦、優勝おめでとう!! 晩成以外って10年ぶり?とか言われてたけどどうでもいい! 全国出場が決まったことが嬉しい このまま勝ち進んで和と、という目標のためにも、 これからも頑張っていこう とりあえずは来週の個人戦! やってやるぜ!! 穏乃「この時は嬉しかったなぁ……」 憧「今思えば夏に全国目指すって決めて、本当に全国行くとかどこのドラマよ」 晴絵「それを自分たちでやったんだ。誇っていいぞー」 灼「ハルちゃんもそうだった……」 玄「みんなで掴んだ勝利、ですのだ!」 宥「だね~」 6月□日 麻雀部が全国に行くことになったせいか、周りの扱いも変わってきた 穏乃や憧は他のクラスの人にまで色々聞かれていたようだった 玄さんと灼さんは、それぞれ旅館とボーリング場にお客が増えたと言っていた 宥さんはもみくちゃにされていた。超混ざりたかった それと、麻雀部の後援会がまたでき、予算やらでかなり援助してくれるらしい なので、インハイまでの間に毎週どこかの県の2位の学校に練習試合に行こうという話になった 詳しくは、俺の個人戦が終わってかららしい 俺は留守番かなー。ま、野郎1人なら当然だが それと、みんなで新聞を見て知ったが、長野で咲と和がいる清澄高校が全国出場を決めたらしい 穏乃が燃えていた。物理的に燃えそうでこえーよ マジで優勝かー。あいつも頑張ったんだな 後で電話しておこう 穏乃「あ、うちの店もお客増えたよ!」 憧「うちも参拝客が増えたわ。ま、そのせいで私まで巫女服着て出るはめになったけどね」 灼「なんにせよ、増えたのはありがたい」 玄「だね。お姉ちゃんは揉みくちゃにされてどうだった?」 宥「あったかかったよ」 玄「そのまま私も混ざっていれば上級生のおもちを堪能できたのに……」 晴絵「玄ー?女同士でもセクハラは成立するからなー?」 6月●日 今日から個人戦、俺の大会が始まった 俺なんかほっといていいのに、みんなわざわざ応援に来てくれた というか男子1人に女子5人+引率、目立つわ 玄さんとか落ち着くためにおもちを思い浮かべて、とかアドバイスくれたけど、 思い浮かべなくても目の前のおもちで充分ですありがとうございます そうこうしていると、晩成の先鋒、小走さんがわざわざこっちに来た 晩成は共学で、小走さん自身も個人戦に出ているが、男子の応援にも来たらしい 「個人でリベンジできないのは残念だが、やるからにはトップを目指す!それは男子も同じだ!負けないからな!」そう言い残して 行った あの人なりの激励か?悪い人じゃないのは分かる そして試合、厳しいとこもあったが、なんとか初日は突破した しかし、明日からはもっと強い相手もいるだろう 気合いを入れて、明日も頑張ろう! 憧「京太郎の試合も見ててハラハラしたわねー」 晴絵「ま、いきなり3年生ばっかの卓に入ったりだったからなー」 灼「運が良いのか悪いのか……」 穏乃「うーん……微妙なクジで1位とか引くけど……」 玄「とにかく初日は勝てて良かったよ」 宥「うん。みんなで応援したね~」 6月◇日 大会2日目、悪くは無かったし、午前中は勝ち抜けたんだが、晩成男子は上手かった 奈良県のトップ校は伊達じゃないな 1年夏でいきなり全国、なんて普通じゃ無理なのは分かってるが、悔しい 終わった後、みんな色々と慰めてくれた 玄さんなんて胸を貸すとまで言ってくれたが、断った。断るとか何シリアスっぽくやったんだあの時の俺 でも、これで終わるか もっと、もっと練習して次の大会こそやってやる! 俺は諦めねーぞ!! 穏乃「京太郎……」 憧「そんなの見せなかったくせに、やっぱり悔しかったんだ……」 晴絵「男の意地ってやつよ」 灼「……今度、小走さんも誘って京太郎と打と」 宥「うん……私も」 玄「……じゃあ私は胸を!」 晴絵「シリアスを胸でぶち壊すのは止めなさい。京太郎は喜ぶかもしれないけど」 6月▽日 今日は雨 だから制服が濡れた、とか言いながら何故か嬉しそうにジャージ姿の穏乃が言っていた 制服よりジャージの方が見慣れてしっくりくるってちょっとおかしい気がする ジャージなせいか、普段よりよく穏乃は動いていたが、そのせいかジャージが壁の釘か何かに引っかかり、盛大に破けた ジャージの下はそのまま下着だったのか、一瞬白い何かが見えたが、穏乃はすばやく隠してしまった。おしい しかしそのままにしておく訳にもいかない。制服も濡れているらしいので、一旦ジャージを脱いで貸せと言うと、殴られた 普通ビンタじゃねーの。グーってさぁ…… とにかくジャージを縫うため、妥協案として、一時的に俺の上着を貸した。まだ冬服のままでよかった 体格差の問題か、俺の上着で十分ジャージの代わりはできていた 貸している間、穏乃は何か大人しかったが、まぁジャージが直るのを待っていたんだろう ハギヨシさんに教わったことを思い出し、3分で終わらせた そのまま穏乃にジャージを返し、すぐに着替えたが……なんで今度はジャージの上に俺の上着着てんだ 結局穏乃は俺の上着を着たまま部活を始めた 俺に上着が帰ってきたのは帰り際になってからだった そんなに俺の上着が良かったのか?どこがいいのか全く分からん 穏乃「あぅ……」 晴絵「あったわねー。穏乃が珍しく京太郎を困らせてた日」 灼「あったあった。何を言われても上着を返さなくて」 宥「あったかそうだった」 玄「で?どうしてかな?」 憧「さー、キリキリ吐きなさい」 穏乃「いやその……京太郎が近くに居る感じが良くて……ちょっと話したくないなーって……あぁもうこれ以上いいじゃん!!」 晴絵「おー、穏乃が乙女の顔してるー」 憧「気持ちは分からなくもないけどねー……あたしもやろっかな」 灼「……体格的には私が」 玄「は、はいはい!私も!」 宥「わ、私もあったかくなりたいな~」 穏乃「なっ……じゃ、じゃあ私は今から京太郎に頼んで…」 晴絵「はい、その辺にしときなさいね?」 6月■日 今日から毎週末、全国の県2位の高校との練習試合だ 俺は対戦校がOKすれば付いていけるらしい 今週は穏乃の希望でなんと長野の龍門渕高校 龍門渕と言えば、長野での親友であり師匠、ハギヨシさんが勤める家 多少は面識があったからか、俺が来ることもOKだったらしい 高校、ではなく龍門渕家に招かれた。何度か来たことはあったが、相変わらずでかい すれ違う使用人の人も、ちらほら知っている人もいるので軽く挨拶もしつつ、部屋に通された そこには何度か会ったことがある人達、龍門渕透華さん、天江衣さん、井上純さん、国広一さん、沢村智紀さんがいた まさかこんな形でまた会うことになるとは、そう龍門渕の人達と話し、早速練習試合を始めることに 初戦……穏乃が天江さんにフルボッコに。ついでに俺まで巻き込まれた。飛んだけどな 穏乃が圧倒的な実力に凹んだ、かと思ったがそこは山育ち(半分くらい) すぐに復活して再び天江さんい挑む辺りが流石阿知賀の大将だ それからしばらくして、休憩がてら清澄がどうだったか聞くことに 初めは和が大将だったかと思ったが、大将はなんと咲だった 咲が大将かー……昔はそりゃ自分はおろか俺まで+-0されまくったり、カンばっかりされて気付いたら飛ばされたりしたけど…… そういうとなんか赤土先生が引き攣った顔してた 予定が合わないから会えそうにはないが、インハイで会えるかな 晴絵「あんな人外と昔から打ってて平然としてるのがすごいのよ」 憧「いや、一応あたしらとタメなんだからそんな人外とか……いや、人外というか……」 玄「おもちは人並み以下なのに……」 灼「それ言ったら色々な人に怒られるよ……」 宥「穏乃ちゃん、実際打ってみてどうだった?」 穏乃「打ってる最中は平気だったんですけど……後からすっごく怖くなりました」 咲「へくちっ……風邪かなぁ……」 6月◎日 学校帰り、少し早いけど必勝祈願のお守りでも買うべきかと話すと、 憧が自分のとこの神社でいいものを選ぶ、ということで憧と2人で神社に寄ることに 神社に着き、2人で境内にいるという憧のお姉さん、望さんを探していると、見知らぬ同年代の男の人と親しげに話す望さんを見つけた 邪魔になってはいけないし、今日はやめとくかと思ったが、隣で憧がとんでもなく驚いた顔をしていた 「そんな……お姉ちゃんに……小鍛治プロみたいになるとか考えたりはしてたけど……いやでも……」とかブツブツ言ってた憧 大分失礼なこと言ってたけど聞かなかったことにした 望さん達はそのまま神社の裏手に回って行き、俺は憧に引っ張られてそれを尾行することに 馬に蹴られたくはない、と言っても憧は「ほっとけないでしょ!?」と聞かなかった やがて、周囲から見えないような神社の裏手の奥に。俺達は近くの茂みに そのまま望さん達は急に互いに近付き、どうなるか、と思った時 憧が前に出過ぎたのか、思いっきり音を出して、望さん達に気付かれてしまった 仕方なく俺が事情を話すと、望さんは声を上げて大笑いだった 「この人、親戚だよ?憧、忘れたの?」そう言う望さん 憧はぽかんと呆気にとられた顔をした後、一気に真っ赤になった さらに話を聞くと、男の人は憧とも親戚関係にある人で、ただ建物の修理に来ただけらしい 最後まで話を聞くと、憧はすごい速さで走って逃げていってしまった 俺を置いて。せめて最後まで引っ張っていけ 「あーおかしかった。ま、あんな妹だけどよろしくね?」そう言う望さんだった 一応、帰りにお守りは選んでもらった 憧「うあああああ……なんでこんなことまで書いてんの……」 晴絵「望に男ができたと勘違いか……くく、確かに驚くけど……いやー、面白いよ憧」 憧「う、うっさい!姉の心配くらいするわよね!玄も!!」 玄「え!?そ、そう!お姉ちゃんの心配はするものですのだ!」 灼「……京太郎取られないように?」 玄「なっ!?ななななんのことかな!?」 宥「玄ちゃん……」 穏乃「いや、今更でしょう」 6月☆日 週末の泊りで練習試合、今回は愛知県だ だが俺は留守番。まぁ、相手校が女子校で女子チーム同士の練習試合だし、そりゃ普通はこうなるわなー 仕方ないので今日は1日ネト麻 久しぶりにじっくりハギヨシさんと打ったり、うっかり間違えたのかネト麻最強ののどっちとエンカウントしたり、色々あった ただ、1人仲良くなれた人がいた ハンドルネーム打倒はやりんさん 可愛らしいアバターに、アバターのおもちが大胆な人、チャットで仲良くなり、連絡先まで交換した ぼちぼちメールもやってる。なんか今度着る衣装、とか言って服の写メを送ってくれた これがかなり大胆なものだった これを平然と着れるほどの人物……是非ともリアルでも会ってみたいな 晴絵「まー、さすがに連れてけなかったわー」 憧「仕方ないわよ。せめて個人で入賞でもしてれば断られなかったかもしれないけど」 穏乃「ちゃんと京太郎も分かってるよ。お土産も買ってったし」 玄「しかし……この人もおもちがあると見た!」 灼「いやネト麻だし……そもそも女の人じゃないかも……」 宥「玄ちゃんのこういう勘は当たるよ~」 揺杏「ユキー!新しい衣装だぞー!!」 爽「希望通り胸めちゃくちゃ強調したぜー!!」 成香「わ、わぁ……」 誓子「胸元すっごく開けて……これ、本当に着るの?」 由暉子「いいですね……彼、胸が好きですし……」 6月★日 部活に早めに行くと、玄さんが部室の掃除をしていた せっかくなので俺も手伝うことに 熱いおもちへの愛を語り合いながら掃除をしていた しかし、俺と玄さんでは大きな違いがある それは、おもちを実際に触れたことがあるか否かだ 玄さんは同じ同性として、比較的容易に触れることができる だが俺は男だ。下手に触れでもしたらあっという間にデッドエンド直行コースに おもちを愛するものとして、柔らかさや重さ、それらを知りたいが俺ではその領域まで至ることはできない なんという玄さんとの大きな差。なんて大きな問題 玄さんもこの辛さが分かってくれたようで、優しく慰めてくれた その時だ 俺は掃除で濡れた床で足を滑らせ、まるで玄さんを押し倒すような形で倒れた あまりに唐突な出来事に俺は状況が理解できなかった そして、倒れている俺は、その手に当たっている柔らかいものが何かも分からなかった とりあえず手を動かすと、それは柔らかく、そしてあたたかなものだった 動かすと同時に玄さんの声も聞こえた 「きょ、きょぉ…たろ……くん……」その声でハッとした 俺の手は、俺の両手は……玄さんのおもちの上にあった つまり、俺が触れていたものは……玄さんのおもちっ!! すぐさま玄さんの上に倒れる形だった俺はそこをどき、すぐに土下座した 玄さんの表情は土下座で見えなかった が、玄さんが何かを言う前に、みんなが来た そこで土下座している俺にみんな驚き、結局玄さんのおもちを揉んだことは有耶無耶になってしまった しかし……今思い出すと、アレがおもちの感触か……すばらしい 俺はまた、ひとつ大人になれた気がするよ ありがとう、玄さん 玄「どういたしまして……やはりおもちは触れてこそ…」 憧「何やらせてんのよっ!!」バシッ 玄「あいたぁ!!叩かないでよぉ!」 晴絵「いやー、これ現場抑えられてたらアウトよ」 灼「流石に擁護できない……」 玄「事故!事故だよ!!」 宥「でも、京太郎くんに押し倒されたんだよね?」 穏乃「な、なんかそう聞くとすごいですね……」 玄「そ、そんなんじゃ……あぅぅ……」カオマッカ
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6月▲日 週末泊まりの練習試合、今回は鹿児島県 鹿児島と言えば親戚の春もいるのでちょっと行きたかったが、また留守番 やっぱ厳しいか 春に連絡したらすごく残念そうにしていた。インハイで会えたら黒糖でも奢ってやろう 仕方ないので今週もネト麻 最近はネト麻で調子が良く、結構上級卓に行ったりもする そこで仲良くなった人、ハンドルネーム、でーちゃんさん かなりフランクな感じな人ですぐに仲良くなれた 正座が辛いとか相談されたが、何か正座するような習い事でもやっているのか? やってる内に慣れるとだけアドバイスしておいた 穏乃「鹿児島の滝見さんだっけ?京太郎の親戚の」 灼「しれっと京太郎の隣をキープしてた人」 宥「そ、その言い方はちょっと……」 憧「でもあってるじゃない。京太郎も京太郎でそれが当然みたいな感じだし」 玄「ですね。何よりあのおもちがまたすばらしいのです!」 晴絵「玄はブレないなー」 友香「もーちゃん先輩!ちょっと聞きたいんで~」 美幸「もー、どうしたの?」 友香「こっちで好きな人を落とすって、どういう風にするんです~?」 美幸「え?……よ、よく分からないよ~」 友香「ふむ……やっぱりストレートがいいんで~……脱ぐ?」 美幸「もー!そういうのは駄目!!」 春「……今年のお正月も京太郎来てくれない」 良子「彼も彼で忙しいんでしょう。わがままはバッドですよ」 春「……ところで良子さん、その荷物とバイクは?」 良子「……なんのことですかー?決して年末特番の出演蹴って京太郎のところへトラベルしようとか考えてませんよー?」 春「……抜け駆けは許さない!!」 7月×日 今日、憧に相談された 内容は穏乃のジャージについてだった 思えば、穏乃は昔会った時と変わらないジャージだ さすがに女子高生にもなってそれはどうかと思うし、どうにかするために協力してくれないか、ということだった 確かに今のままほっといたらインハイで東京言ってもジャージで東京うろつきそうだしな 穏乃自身のためにも協力することにした といっても普通に言ってどうにかなるなら既に憧がなんとかしているはず なので、ここは男目線で色々と言ってみることにした 俺1人ではアレなので、憧にもフォローしてもらいながらやってみた その日の部室、俺と穏乃、憧の3人だけの時に、とりあえず穏乃も女子だという自覚を持たせるため、女の子らしい部分を褒め倒した まずは髪、元々ポニテにしている髪は綺麗だと思うので、そこから褒めた。というか、元は良いんだし難しくはない 次によく見せている足、山を登ったりしている割に綺麗で、正直触ってみたい 最後に顔、顔立ちは悪くない、というか結構可愛い部類に入ると思う どれもだからもっと女の子らしい恰好を、という方向で持っていったはずだが……なんか穏乃はそのまま部室を出てどこかへ走り去ってしまった 後憧から思いっきり頭を叩かれた 変なことは言ってないはずなんだがなぁ 穏乃「うぅ……いきなり『髪、綺麗だな』とか『足もしゅっとしてていい』とか『結構可愛い顔してる』とか言い出すから!!」カオマッカ 憧「褒めるから完全に口説くになってたのよねー……最終的にちゃんとジャージ以外の服買うようになったからいいけどさ」 晴絵「無自覚に口説くか。京太郎、いつか刺されないよな?」 灼「……無自覚で他でもやってそ」 宥「京太郎くんだしね~」 玄「私も言われてみたい……」 7月○日 放課後、部室に向かっているとソフトボール部の友人に話しかけられた なんでも、ボールが2つほどこっちに転がっていったが見つからないらしい 見てないと言うと、もし見つけたら教えてくれるよう頼まれた 大方どこかの茂みの中とかだろう、そう思いながら部室に着き、ドアを開けた 部室には穏乃しかおらず、その穏乃もこっちに背を向けて気づいていない様子だった とりあえず声を掛けると、穏乃は慌てた様子でこっちを向いた その時、違和感があった 穏乃の胸にはほぼ無いはず、しかしそこに確かに存在する、2つのソフトボール大のそれ それは、一目で見て分かった、偽乳だった 不自然すぎる、しかしそっとしておきたい 一瞬でそんな葛藤が俺の頭をよぎったが、それはすぐに消えた 無慈悲にも、重力に逆らえず落ちるソレ。穏乃のジャージの裾から落ち、床を転がった、2つのソフトボールだった その時、俺はどんな顔でなんて言えば良かったのか、今も分からない ただ無言で転がるソフトボールを目で追い、そして穏乃を見た 穏乃は呆気にとられたような顔をしていたが、すぐに声を上げて泣き出した 俺は転がるソフトボールを拾い、ただただ穏乃の頭を撫でてやった その後、本人の名誉のためにも、後から来て泣いている穏乃に驚いたみんなには何も言わなかった ソフトボールは帰りに友人に渡した 俺は、今日何も見なかった。それが正しいのかは分からないが、穏乃のためにもそう振る舞おうと決めた 晴絵「…………」 憧「…………」 玄「…………」 宥「…………」 憧「……次、いこっか?」 穏乃「せめてなんか言ってよっ!!」 灼「……ドンマイ」ポン 7月△日 今週の泊まりの練習試合、岡山県で俺はまた留守番 今回以外、後3回やる予定らしいが、俺、長野以外全部留守番とか無いよな? ……無いよな? とりあえず今日もネト麻 この前知り合った打倒はやりんさんやでーちゃんさんともまた打ったりした そして、新しい人と仲良くなれた ハンドルネーム、リザベーションさん チャットでやけに丁寧な言葉だっと思ったらよく分からない方言?のような言葉を使ったりする人だった でもすごく上手くて一度も勝てなかった 色々話している内に、大会で負けたことを話すと、リザベーションさんも大会で惨敗した経験を話してくれた リザベーションさんは、諦めず必ず今度の大会でリベンジする、と言っていた 俺も頑張ろう、という気になれた 晴絵「着々とネト麻でコミュニティを広げていってるわねー」 宥「お、女の子と?」 憧「まっさかー。ネト麻よ?誰が打ってるか分からないんだから」 灼「実はプロとかインハイに出場する選手とか?」 穏乃「で、こっそりインハイでその人と会ってたり?」 玄「あははー。それは無いって私でも分かるよー」 哩「うーん……なー花田ー。ちょっとよかかー?」 煌「どうしたんですか?」 哩「んー、標準語っちどがんすりゃ覚えらるっと?」 煌「あー、それは慣れとかしかないんじゃないですか?」 哩「慣れかー……でも会う時困るっちゃけどなー」 姫子「ぶちょー、誰と……まさか東京で男が!?」 哩「そ、そがんじゃなか!大体東京じゃなくて……確か本州の……」 煌「それ肯定してますよ!?」 7月□日 今日の昼、男友達ととあることが話題になった 男友達曰く、元女子校なんだから色々な部分でガードが緩いはず なのに夏服に衣替えしたのに何も良いものが見えない! 元女子校だからこそ起こりうる良いイベントも起きない! これはおかしい!!そう力強く言う男友達、もとい馬鹿野郎 女子も馬鹿じゃないし、一応元はお嬢様高校なんだから、そう上手いこといかないだろうに 冷たい目で見ていると、お前は良い思いしてるだろう!と胸倉を掴まれ。ガクガク揺らされる俺 冗談だろうけど、恨みや妬みからかやけに力が入っていた 周りも半分笑っているし、俺も笑いながらされるがままになっていた そのまま馬鹿野郎は手を離した そして体制を戻し、軽くやり返す……はずだった 何か踏んだのか、足元が滑って俺は軽くバランスを崩し、そのまま周りを巻き込んで後ろに倒れた 運が良かったのか、頭の後ろには鞄があり、それがクッションで後頭部を打つようなことは無かった しかし、仰向けに倒れた俺の視界には、何故かピンク色が広がっていた おまけに何か顔の上に乗っているのか息もしにくい そのまま顔の上に乗っているものをどかそうとするも、やけにそれは動いて、周りもうるさい やっと顔の上のがどいたと思うと、顔を真っ赤にして涙目の憧が覗き込んでいた 俺はやっとまともに息ができる、と思って立ち上がった そのまま憧にどうしたのか聞くと、 「っの、変態っ!!」と言われながら腰の入った捻りの効いたビンタをされた 午後の授業、俺は頬に手形を作ったまま受けた 後で聞いたら、ちょうど憧のスカートの中に顔を突っ込むような形で転んだらしい 羨ましいとか男友達の何人かには言われたが、そのせいか憧が今日は目すら合わせてくれなかった 明日、馬鹿野郎を〆てやる 晴絵「アレ憧だったのか。見事な手形だって職員室でも話題になってたわ」 穏乃「いやー、あの時のビンタは見事でしたよ?タイミング、威力、どっちもすごかった」 憧「うっさい!アレは京太郎も悪いんでしょ!!」 玄「でも結局3日は京太郎くんと話さなかったよねー」 灼「確か京太郎が話そうとするたびに逃げて」 宥「顔、真っ赤にしてたよね?」 憧「……あんなとこ見られちゃ、顔見れないわよ」 7月●日 今週の泊まりの練習試合、北海道 北海道かー……イクラとか、喰いたかったな…… これ見よがしに海鮮丼の写メを送ってきた穏乃は許さん 後でそのまま愛宕(貧)に転送してやる で、ネト麻で発散……できなかった 今日は調子が悪く、負けが多かった こういう日もあるか、と思いながらチャットをよくやった 何故か桃の話題で盛り上がり、ハンドルネーム二刀流さんと仲良くなった 岡山のことにやけに詳しかったけど……地元民? 岡山って桃太郎くらいしか知らなかったし、今後も色々教えてくれると言ってくれた 地元への愛にあふれた雀士か……きっと実力もあるんだろうな 灼「写メってたと思ったら……」 穏乃「こーいうのあったよー、って思って送っただけなんですよ?」 晴絵「無自覚の飯テロか……」 玄「愛宕(貧)さんが可哀想ですのだ……」 憧「オイなんて言った?……にしても岡山ねぇ……確かインハイで対戦しなかったっけ?」 宥「うーん……あ、1回戦の相手だったよ~」 那岐「見てろよ松実玄……インハイでは不覚をとったけど!」 那岐「次は三刀流よ!」 ※いつ対戦するのか、突っ込んではいけない 7月◇日 学校帰りに穏乃の家に呼ばれた 和菓子屋だと聞いて、憧や玄さんも一緒に行った いくつか食べて、素直に美味しいと言うと穏乃の母親がサービスしてくれた 少しした後、新作のお菓子作りの手伝いを頼まれた なんか穏乃に色々聞いて俺を呼んだとか、俺素人だぞ? しかし和菓子が美味しかったので手伝うことに どんなお菓子を作るか考えていると、ふと春の顔が浮かんだ 春といえば黒糖。という訳で黒糖を使った饅頭を作った 奈良で黒糖、特に産地だとか言うわけでもないのでちょっとしたもののつもりだった が、穏乃や憧に玄さんさらに穏乃の母親にも好評だった 穏乃の母親は「……ウチの婿にならない?ほら、こんなんだけど悪くないと思うわよ?」と冗談まで言ってくれた そのまま売るとか言ってたけど……売れるのか? とりあえずアイディアの元になった春に連絡し、多めに作って余った奴を冷凍して送ることにした 春の奴は久しぶりの電話だったのもあったが、黒糖の饅頭を送ると言った時めちゃくちゃテンション高くなったな そういえば春のとこもインハイに出場するらしい 東京で時間があったら会おうと約束した 穏乃「うちの人気商品をありがとうございます」 憧「翌日からバカ売れだったわよね」 晴絵「ひとつ食べてみたけど、京太郎はアレを作れるのか……女子力高いな」 玄「女子力とおもちへの愛なら負けないのです!」 灼「後ろのはいらない……でも、親戚の人といえば黒糖って……」 宥「確か、インハイで会ってた人だよね?どんな人かな~」 春「……黒糖の御饅頭が少ない。食べたの誰?」 初美「知らないですよー……ってなんで六女仙みんないるのに私だけ見るですかっ!?」 巴「もう、そんな疑っちゃダメだよ?」 霞「そうよ、決めつけはよくないわ」 初美「2人とも……」 巴「ちゃんと証拠見つけないとね」 霞「本人の証言もあるわよ?」 初美「だからこっち見ながら言うなですよー!!」 小蒔「明星ちゃんと湧ちゃんは知らないらしいですよー?」 春「なら他は……まさか」 良子「♪」 はやり「なにこの御饅頭。すっごく美味しいけどどこのお店?」 良子「そうですねー……私のダーリンと言っておきましょうか」 はやり「!?」 7月18日 今日の昼頃、愛宕(貧)から『誕生日やから豪華なの作ったでー!』というメールが届いた 鉄板の上にかなり大きなお好み焼きが乗った写メが送られてきた 明らかに学校っぽかったけど学校で鉄板持ち込んで作ったのか? しかしこのまま引き下がるわけにはいかない、という訳で昼休みと放課後を使って豪華なホールケーキを作った ちゃんとハッピーバースデーというコメント付きで写メを送った 『お祝いしてくれるんか!ありがとなー』という返事を確認した後、麻雀部のみんなでケーキは美味しくいただいた ちゃんと食べ終わった後も写メって『美味しかったです』と送っておいた 『なんか納得いかん!!』と返事がきたので、夜にお詫びも込めて、美味しそうなパーティー料理の写メを送っておいた 見てはいないが、何通かメールが来たようだ。きっと、喜んでくれただろう 晴絵「『急に部のみんなにケーキを作りたくなりました』とか言ってきたのはコレか」 玄「あのおっきいケーキにそんな意味が……」 憧「美味しかったから文句はないけど、確かにこれやられたら納得いかないわ」 灼「お祝いしてるようでしてない……」 穏乃「その後、夜にまたってのがな~……私ならまた食べたくなります。ていうか食べます」 宥「よ、夜は止めといた方がいいよ~」 洋榎「うがああああ!!なんでケーキ作りってこんな面倒なんや!!お好み焼きなんてほぼ混ぜて焼くだけやのに!!」 絹恵「お好み焼きはもっとやることあるし、ケーキと比べるもんやないで……ちゅーかお姉ちゃんが見てるケーキの作り方、難しいやつやん」 絹恵「ほら、こういう簡単なのもあるで?」 洋榎「そんなん誕生日に京太郎が写メで送ってきたやつに負けとるやん!絶対京太郎が作ったやつよりすごいの作るんやー!!」 絹恵「……なーんかお姉ちゃんが手のひらの上で遊ばれとる感じするなぁ」 7月▽日 今週の週末の練習試合、久しぶりに俺も行けたぜひゃっほーい! 場所は大阪、北大阪地区三箇牧高校が相手だった 男の俺もOKなんて……なんていい高校なんだ、と思っていた が、なんか無茶苦茶上手くて誰も勝てない選手がいた 「お、君が聞いとった男の子?よろしくお願いしますーぅ」とかのんびりした人なのか?と思ったらとんでもない 2年生の荒川憩さん、団体戦でこそ全国行きは逃したが、去年の個人戦全国2位という人だった そりゃ勝てねーわー。そりゃ俺も飛ばされるわー 練習試合の休憩中、男子1人じゃ流石に居ずらいと外に出たら、気を遣ってか興味本位か、荒川さんはわざわざ追って来て話しかけてくれた 話しやすい人で、色々と話が盛り上がった 俺のこと、荒川さんのこと、互いの学校のこと、麻雀のこと。そして、去年のインハイのこと 「去年のうちは2位っちゅう成績やけど、1位の宮永照は次元が違うんよーぉ……アレはヒトじゃない」そう荒川さんは呟いた 宮永照さん……ねぇ 色々アレなんで誰にも言わなかったが、咲の姉で俺は昔遊んだりしていた、昔の知り合いでもある人 その時のイメージから、雑誌などで見る照さんが同一人物だととても思えなかった ……咲の姉だしなぁ、あのお菓子好き そんなことを考えているのをどうとったのか、「そんな気にせんでええよーぉ。個人で強くても団体戦じゃどうなるか分からんしな?」 そう言ってくれた。多分勘違いしたんだと思うが、そんな風に言われては何も言えなかった。ここだから書けるが、自虐みたいなこと言ってたし お礼を言い、練習に戻ろうとした時、「な、連絡先交換せん?須賀くん一緒に話しとって楽しいし。な?」そう言われて断れる訳なかった 今回の練習試合はかなり充実したものになった 灼「部長の私より先に連絡先交換してる……」 晴絵「しかも荒川憩からとは……麻雀以外でも勝てない?」 穏乃「そ、そんなことないですよ!」 憧「そうよ!まだ決まった訳じゃないわよ!」 宥「ま、負けない!」 玄「おもちなら負けないですのだ!!」 憩「♪~」カチカチ 「憩ちゃん鼻歌歌いながら携帯弄ってるけど、もしかして彼氏?」 憩「いややなーぁ、そんなんやないでーぇ?」 憩「……でも、そうなったらええなっては思うけどな?」ニコッ 7月■日 今日は……なんか無駄に疲れた 朝から憧がなんかしんどそうにしてたと思ったら、休み時間いきなり人気のないところに引っ張られ 「今日だけでいいから、彼氏になって!」と頼まれた なんでも昨日他校の男子から告白されたらしい 断ってもしつこく、彼氏がいないなら、とか言ってきたからつい彼氏がいると言ったらしい どうしても断りたいからと言うので、仕方なく引き受けた そして放課後、指定された場所に憧と行き、そこで待っていたのは晩成の男子だった つーか確か個人戦で当たってね?ギリ勝てたと思うけど とりあえず見せつけるように憧の肩を抱き、「こういうことだから」とそれっぽく言った だが相手もしつこかった そんな奴のどこが、俺の方が幸せにできる、挙句君は騙されている、とまで言い出した 面倒な奴だなー、と思っていると、憧がキレた 「うるっさいのよ!!さっきから黙ってりゃ好き勝手言って!アンタが京太郎の何を知ってんの!?決めつけで言ってんじゃないわよ!!」そう怒鳴り、そこからも続いた 今まであえて黙っていたのもあるのか、かなりきついことを言い続け、それで俺のことを上げるように言った ……ちょっと褒めすぎじゃないか、ってくらい言われてたが、まぁ悪いことじゃないし、俺は止めずに黙ってた 最終的に相手が頭を下げて俺に謝罪してきた。憧やべぇ 帰りに、あれだけ言えるなら俺いらなかったんじゃね?と聞くと 「別に……アンタのこと貶すのが気に入らなかったからだし……」と返された ま、大事な仲間と思ってくれてるのかね。アレだけ言ってくれるのは嬉しいことだ しかし、これ晩成に無駄に広がったりしないよな? 変なことにならなきゃいいが 晴絵「告白されるなんて、憧もやるねー」 憧「あんなのに告白されても嬉しくないっつーの。あー、むかつく奴だった」 灼「そんなに?」 憧「そりゃもう。これには書いる以上に、散々京太郎のこと貶して自分がいい、って言ってきたんだから」 穏乃「なにそれ!」 宥「あったかくない……」 憧「だからつい頭きちゃったわー……あー、私、色々変なこと言ってないわよねー」 玄「京太郎くんを褒めたっていうの?憧ちゃんなら大丈夫!」 7月◎日 夏休みが始まった もっとも今年はインハイ関係が大半になりそうだが 今日は灼さんと部活に関する買い物に 色々なところ回ったけど、結構色々な人達がインハイ応援で声を掛けてくれる 灼さんが部長というのもあるのか。負けられないな 適当な店で休憩していると、たまたま晩成の小走さんと会った 小走さんはこっちに気付くと、いきなり何時が暇か聞いてきた まさか……灼さんとデート?そう言うと「うるさい!彼女いるのに他の女と居ていいの!?」と返された そういえばこの人誤解してた。しかし誤解を解く暇もくれず、小走さんは灼さんに壮行試合の提案をしていた 色々あるが、まぁ奈良の強豪校の晩成との試合はありがたいだろう。灼さんも快諾していた 「じゃ、今度ね……その、アンタは彼女とうまくやんなさいよ」そのまま俺の話も聞かずに小走さんは帰っていった 話聞いてくれよ。そう思っていると、ふと、灼さんが微妙な視線でこっちを見ているのに気付いた 「……彼女持ちって思われて良かったね」そう冷たく言われる。誤解って分かってるはずなのに! その後、微妙に機嫌が悪くなった灼さんに付き合って、灼さん個人の買い物にも付いていくことになった しかし……あの私服のセンスは…… 一応俺が進めたのも買ってくれたから、まぁ大丈夫か? 玄「晩成では憧ちゃんが京太郎くんの彼女なんだね」 憧「そ、そそそんな彼女だなんて……」 穏乃「……いいなぁ」ボソッ 灼「……ところで私の選んだ服がことごとく京太郎に却下されたんだけど、そんな微妙だったかな?」 宥「び、微妙というか……」 灼「まぁ、京太郎が選んだのだし……悪くないとおも……」 晴絵(京太郎、グッジョブ!!) 7月☆日 最後の泊まりの練習試合、福岡 俺は留守番、まぁ2回行けたしいいや お土産を期待しつつ、ネト麻 やけに上手い人達と当たりつつ、のんびりとやった そんな風にやっている中で、1人仲良くなれた人がいた ハンドルネーム、風さん みんなが福岡に行ったので明太子のことを話すとものすっごい食いついてきた 魚卵系が好きらしい。アレが駄目だって友人もいたっけ お互いに好きな魚卵の話をした 最後に、北海道なら安く美味しいのが食べれるって言うと、北海道に移住します、と言ってきた ……冗談だよな? 穏乃「福岡はラーメンが美味しかった!豚骨カレーラーメン、また食べたい!!」 晴絵「シズはがっつり行くわねー。ま、確かに美味しかったわよね」 憧「魚卵系かー。そこまで好きな人……あんまり魚卵食べないとこの人?」 灼「でもそれで移住って……」 玄「好きな人はそこまでするんじゃない?」 宥「実際にどうしたのかな……北海道はあったかくないから私駄目だけど」 明華「今度の合宿は北海道にしましょう」 智葉「……今は大掃除中だ」 明華「ではカウントダウンは北海道で」 智葉「……そんなに北海道のイクラが食いたいのか?」 明華「私、北海道からオファーが来たらすぐにでも行くつもりです」キリッ 智葉「はぁ……メグのラーメン好きの方がよっぽど楽だったか…… 7月★日 今日は晩成との壮行試合兼合同練習、全員で晩成まで行った 晩成では団体戦に出ていた男女のレギュラー、それと数名の部員が待っていた 余り多すぎても仕方ないだろう、という小走さんの気遣いだった 今日改めて知ったが、この人結構いい人だ。麻雀の実力もあるし 玄さんのドラ麻雀初見であの対応だ、奈良個人1位は伊達じゃない 俺も男子のメンバーと打たせてもらった どの人も実力者で勝つのは難しかった けど、個人戦で当たった人や同じ1年生など打ってて楽しくもあった そーいや同年代の男子と大会以外で打つのはかなり久しぶり……いや打ったことあったか?まぁいいや 休憩時間、男子との仲良くなれて、いっそ晩成に来ないか?等誘われたりもした 無論冗談だろう、俺も何か返そうと思ったが、後ろで聞いていた阿知賀のみんなが必死な感じで止めに入った そもそも冗談だ、と言うとみんな恥ずかしそうにしていた その後男子達から軽く叩かれたりした。酷い。でも連絡先交換したりした 休憩時間が終わってからは女子と打ったりした 団体戦のレギュラーだけでなく、他の人とも打ったりした 途中、小走さんや憧の友達の初瀬さんとも打った 色々聞かれたが、何か誤解してるっぽい。話が噛み合わない デートとかどこまでいったかとか何股かとか、絶対勘違いだろう せめて後日誤解を解こうと、連絡先だけ交換した。 でもなんか更に誤解したっぽい……誤解、解けるか? 結局そのまま壮行試合兼合同練習は終わった 色々あったが、かなりいい練習になった またこういう形で打ちたいもんだ 晴絵「あー、あったあった。京太郎引き抜きを止めるみんな」ニヤニヤ 穏乃「うー、だってびっくりしたんですよー」 憧「てかアレ、結構マジだったわよね」 玄「そうなの!?」 灼「冗談っぽいけど、気が変わったらいつでもって連絡先交換してたし」 宥「京太郎くん、晩成の人達とも仲良くなってたからね~」 憧「ってか晩成の人達はなんか私を京太郎の……か、彼女って誤解してるのよねー」 灼「……でも今は何股か掛けてるって話になってるっぽい」 玄「そんなんじゃないのに……」 晴絵「ま、全員で引き抜きを止めたりすりゃねー。いやー、京太郎って愛されてるわー」 穏乃「赤土先生……」 宥「否定はしませんけど……そーいう誤解はちょっと……」 やえ「須賀って阿知賀の誰と付き合ってたんだっけ?」 初瀬「憧……と思ってたんですけど、部長さんともとか、姉妹の方とかも聞きますよね」 やえ「まさか……ハーレムを気付いた王者なのか!?」 初瀬「そ、そんなまさか……」 7月▲日 夏休み、夏らしく海に行きたいという話が出た 練習漬けだったし、そういう息抜きもいいかもと赤土先生も乗り気だった さらにそこに水着の話まで出て……内心ひゃっほーい!とすげーハイテンションだった これが昨日の話だ で、今日 山に来ていた なんでだよ!水着の話したのに!! 聞くと、ぶっちゃけ海遠いから山で、ということになっていた 水着に気を取られて聞き逃していた!なんという失態!海で未知のおもちなお姉さんとの出会いも何処へ!! でも、山と言っても綺麗な川があるところで、みんなの水着姿が見れたからそれはそれでよかった 宥さんも一応水着ではあったみたいで、一瞬だけ見せてもらえた。すぐに厚着したけど これはこれで眼福眼福 大会前にいいリフレッシュになっただろう 灼「なんか生返事だったと思ったら……」 憧「サイッテー……」 玄「分かる!分かるよ!やっぱりまだ見ぬおもちを求める気持ちは!」 晴絵「アンタは平常運転ねー」 宥「水着……やっぱりもっと頑張った方が……」 穏乃「いやいや、宥さんは大分頑張ってましたって」 7月◆日 今日は東京行きのために色々と道具などの準備していた ついでに部室の中も整理したり片づけたりもしていた 昔、赤土先生が9年前にいた頃から使っているからか、部室には以外と古いものも多かった 9年前のジャ●プやガン●ン、当時のインハイの記事など、じっくり見たいものもあった 赤土先生が遅かったため、古いものはすぐには捨てずに部室の端に置いておいた そんな感じで色々片付けていると、いきなり憧が妙な声を上げた 一体どうしたのかと思うと、憧は古びた段ボールを前に固まっていた ゴキブリでも出たかと思って段ボールを覗き込むと、古い巫女もののエロ本が入っていた しかも相当な数が綺麗な状態で……集めた人のこだわりが感じられた つい、いつもの癖でじっと表紙と中身を見る……時代こそ感じるが、素晴らしい しかし、後ろから視線を感じ、慌てて本をしまおうするが、それをいつの間にか前に来ていた穏乃に取られた そのまま何故か5人でじっくりと俺が見た数ページを見ていた なんとなくその様子を見ていると、「……こういうのがいいんだ」とポツリと憧が呟いた 待ってくれ。いや待ってください。巫女ものは嫌いじゃないよ?でもなんか巫女だけって訳じゃないからな? 必死に弁解したが、灼さんの「じゃあ、どういうのがいいの?」という一言で固まった 性癖暴露しろと?できるか! それからは中に入っていた巫女もののエロ本のページを見せられ、 「こういうのがいいの?」「こういうポーズ?」「これは……ちょっと厳しいよ」等と感想などを求められた 興味津々でエロ本片手にそういうのはやめて 精神的にすごくダメージ大きかった。うん、マジ勘弁してください それから相当な時間が経って、赤土先生が来てそれは終わった なんでも、それらの本は当時そういうのが好きな部員がいたらしい。女子なのに 理由は分からないが、部室に置きっぱなしな罰と言いながら赤土先生がどこかに持っていった エロ本との別れが嬉しい日が来るなんて思ってなかったよ…… そして、俺の性癖がいくつか暴露されたという事実を書いておこう ……胸や巫女さんも好きだけど、うなじも結構好みなんだよ 晴絵「いやー、これは悪かったわ」 憧「ハルエ、笑顔で言っても説得力ないわ」 玄「ああいうのはあんまり見なかったけど……いいきっかけになったよ」 宥「玄ちゃん?買ったりするのは駄目だよ?」 灼「でも……ああいうのがいいなんて……少し難し……」 穏乃「ところで、結局あの本はどうしたんですか?」 晴絵「ちゃーんと持ち主に送ったわよ?着払いで、中身巫女物エロ本ってしっかり書いて」 憧「酷っ!?」 8月×日 インハイ開会式前日、今日東京入りした 移動は赤土先生が運転する車 なので途中途中休憩をいれつつの移動になった ほぼ移動で終わった1日だったが、珍しい出会いもあった 移動中のサービスエリアでの休憩中 憧達に付き合ってパンを買い、適当なベンチで食べようかと思っていた時だった 目の前にショートヘアにセーラー服の娘がいた おもち……なくはないな、うん とにかく1人でどうしたのかと思っていると、急にその娘が耐えきれなかったかのように、地面に膝をついた 慌てて駆け寄ろうとしたが、俺達より早く駆け寄った人がいた 長い黒髪で、ショートヘアの娘と同じセーラー服で、おもち大きめの娘だった 1人じゃなかったとしても、心配なのは変わりないので俺達も一応近付いて大丈夫か聞いた 急に声を掛けたので驚いたようだったが、ショートヘアの娘が何故か俺の顔をジーっと見てきた 顔に何か付いてるか?と思っていた時、グーっとそこそこの大きさの腹の音がなった 全員の視線がショートヘアの娘に向いた瞬間だった。ショートヘアの娘の視線は、俺の持っていたパンに向いていた 「……それ、どこで売ってるん?」それが、俺がそのショートヘアの娘からの第一声だった 数分後、ダッシュでパンを2つ買ってきて、俺達は6人でパンを食べていた 「お騒がせしてごめんなぁ。後、買ってきてもろうてホンマごめん」申し訳なさそうにする長い黒髪の娘 おもち大きめの娘のためなら全然OKだ 「ウチ、病弱やから……」そういうショートの方 嘘だろ、と内心みんな思っていただろう。パンすぐ食べ終わったし その後、ちょっと話した後、2人は同じ高校の人に呼ばれ、行ってしまった そしてその時、赤土先生と灼さんが来て気付いた その2人、怜と竜華と呼ばれていた2人の高校は、全国ランキング2位、シードの千里山女子だった ちょっと映像で見たので、レギュラー5人は思い出せた そして2人も、呼びに来ていた3人もレギュラー このことから導き出される結論は……千里山レギュラーで一番のおもちは、大将の清水谷竜華さん!! 千里山の試合、チェックしとかないとな 玄「だね!あのおもちは大きさもだけど形もまた素晴らしくて…」 憧「ええいおもちが出てきたからってはしゃぐな!京太郎も胸ばっかりか!!」 灼「結構印象的な出会いなのにね」 宥「あったかくない……」 穏乃「この時のパン美味しかったなぁ……」 晴絵「インハイ前だってのに緊張感の無いこと書いて……」 8月○日 今日はインハイ開会式と抽選会 ま、俺どっちも俺は別行動で見てただけだったが さすがに女子の大会でそういうのに出席まではできない 移動中に和に会えれば、とか穏乃達と話したりしていたが、そんなことはなかった が、代わりと言うべきか、懐かしい奴にあった 1人で何やってんだよ、咲…… 恐らく焦っていたのだろう、昔麻雀してる時、ギリギリのこづかいを掛けて本気で打った時に見せたような、そんな雰囲気になっていた 周りがドン引きするからやめろっつったのに 声を掛けると、俺に気付き、ぱぁっと明るい表情になった ああ、迷子でトイレでも探していたんだな、とすべて理解して、トイレに連れて行ってやった コイツ変わってねぇ…… そのまま抽選会場前まで案内してやった 同じ東京にいるんだし、時間が合ったら会おうと約束してその場で別れた それから抽選が終わり、しばらくしてネト麻で知り合った人たちから連絡がきた 8月に東京で会えるかも、とみんなに言ってはいたが、みんな丁度同じ時期に東京にいるらしいので、時間が合い次第会うことになった こういう偶然もあるもんだなー 穏乃「えぇー……アレ昔からなの?」 玄「す、すっごい怖かったのに?」 憧「京太郎のメンタルの強さの片鱗が見えた気がするわ……」 晴絵「こいつ私よりメンタル強くね?」 灼「……そんなに宮永さん怖かった?試合は確かにすごかったけど、これ見るとドジっ娘な印象だけど」 宥「……アレはなんていうか……すっごいオーラ?そんな感じかな」 8月△日 インハイ1日目 今日は阿知賀の試合もないので東京見物を、と穏乃は楽しみにしていたが、それは無くなった 試合に確実に勝つため、1日試合観戦となった 仕方ないと言えば仕方ない 俺もみんなに付き合って試合を見てはいた が、正直俺が試合をするわけでもなく、みんな俺より実力は上だ なので、みんなの買い物や用事等で昼に少し外出した 穏乃が恨めしそうに見ていたので何かお菓子でも買ってくると言ってやった いくつかの買い物を済ませ、後はみんなにお菓子でも買って帰ろうかと思い、適当なスーパーに入ったら、とんでもない人と遭遇した スーパーの駄菓子コーナーで真剣な顔をしているインハイチャンプってもはやギャグだろ 照さん変わってねぇ……う●い棒両手に持って悩んでるとことかマジで昔と同じだった その衝撃で、つい「照さん?」と声を掛けてしまった 照さんは普通にこっちを向き、しばらく俺の顔を見た後「……京ちゃん?」と言ってくれた 昔少し会った程度だが、覚えてくれていたらしい。懐かしさでその場で少し話した 覚えていてくれたことは嬉しかったが、両手のう●い棒は決して離さない照さんだった とりあえず俺も照さんとお菓子を買い、そのまま公園に寄って話の続きをした 咲からも聞いていたが、まだ喧嘩中らしい。元々仲良かったんだから、仲直りすればいいのに まぁ、そこに突っ込んだりはできないが しばらく話していると、「宮永先輩!こんなとこにいたー!!」という声が聞こえてきた 照さんにどういうことか聞くと「……ちょっとお菓子を買いに来ただけだよ?」としれっと言った 迷ったんだな。姉妹揃ってこういうとこ変わらねぇ…… 大人しく帰ってもらうよう言うと、また話したいからと、連絡先を交換して別れた インハイチャンプと連絡先を交換した、って言えばすっごいことに聞こえる 実際は昔の知り合いのポンコツ姉妹の姉だからな…… ま、覚えてくれてたことは素直に嬉しかったし、また連絡しよう 玄「み、宮永さんともうこの時に!?」 憧「玄、落ち着いて。ほら、またアンタと打つ訳じゃないんだから」 晴絵「ちょっぴりトラウマになってるな。しっかしこういう人脈はホントすごいな」 灼「私達が大会やってる裏でどれだけの人と……」 宥「そ、その言い方はちょっと……」 穏乃「すぐ仲良くなるのはいいことですよ」 照「…………」 誠子「宮永先輩、何見てるんですか?」 照「ん、これ」 誠子「雑誌?えっと……宮永照彼氏疑惑!?」 照「夏で公園で京ちゃんと会ってたのが撮られてたみたい」 誠子「京ちゃん?とにかく、いいんですかコレ?」 照「……外堀から埋めるには最適だからいい」 誠子(どこの京ちゃんか知らないけど、ものすごい手段で外堀埋められてるぞー) 8月□日 インハイ2日目、ついに阿知賀の試合も始まった 玄さん大暴れで初戦突破だ! やっぱりあのドラ麻雀には対戦相手も面食らってたな ぶっちゃけ初見のアレは同情するわ しかし三尋木プロが面白いこと言ってたな 『阿知賀のドラゴンロード』、か……二つ名とかいいな こう、中2心をくすぐられる 昔、友達と『ゼ●』だの『ダー●フレイムマスター』だの言ってたのを思い出す やっぱ有名選手だとそういうのあるのかな 照さんならチャンプになるのか? そういうのが付くくらいの上手くなりたいもんだ とりあえず、阿知賀初戦突破おめでとう 穏乃「ドラゴンロード、やっぱかっこいいですよね!」 憧「良かったわね、阿知賀のドラゴンロード」 灼「かっこいいよ、ドラゴンロード」 玄「止めてよー!インハイ終わってからすっごく言われて困ってるんだからー!」 宥「有名になって良かったってお父さん喜んでたよ?」 晴絵(私も一時期レジェンドって言われまくったなー……) 8月●日 インハイ3日目、今日は試合こそないが、再びホテルでテレビとにらめっこ まぁ今日は清澄の試合あるし、姫松も愛宕姉妹いるし、ということで観戦 清澄……和も咲も出る前に終わらせるとかどんだけだオイ つーかあのツモかっけぇ。ちょっと真似したら牌がどっかいって憧に怒られた 姫松も、愛宕(貧)が役満で和了ったのはびっくりした 散々いじったり飯テロしたりで忘れてたけど、あの人って名門校の主将だったんだよなー ちょっと今までのことを反省しようと思ったが、試合終了直後に『今日の試合見たか?見た?どやった?』というメールが来て、反省するのは止めた ドヤ顔が目に浮かぶので、飯テロ用に用意していた画像フォルダから、とっておきのたこ焼き、お好み焼き、焼きそばの画像を送ってやった それからは無視した 夕食後、ちょっと甘いものが欲しくなってコンビニに行くと、お菓子コーナーの前に一昨日見た人がいた またかよインハイチャンプ、つーか一昨日買ってた大量のお菓子はどこに行った ただ、今日は1人ではなく、隣にもう1人いた 白糸台の部長、弘世菫さんだった 照さんに声を掛けると、弘世さんが警戒するように「照のファンか?流石に今サインは…」と言ってきた 照さんが自分の昔の知り合いだと言うと心底驚いていた コンビニを出て、簡単に自己紹介をした後も「あの照に男の知り合いとは……」と弘世さんは半分信じていないような感じだった そんな弘世さんに不満そうな照さん。普段の行動のせいだろう そう言うと「え、分かるのか?」と弘世さんが言った なんとなく察した。この人、苦労してるんだなと この人とその妹のおかげで迷子を探すのが得意になりました、と言うと感極まったように俺の手を握り「分かってくれるか!分かってくれるのか……!」と言う弘世さん 僅かな時間で俺と弘世さんは分かり合い、連絡先を交換した 愚痴なら付き合います、そう言うと弘世さんはとても嬉しそうにしていた またいい出会いがあったな ちなみに照さんは横でずっとお菓子食ってた 出会いのきっかけということは感謝できるけど……感謝したくねぇなぁ 玄「宮永さんのイメージがどんどん崩れていく……」 憧「玄と打ったのは別人だったんじゃない?」 灼「流石にそれは無いとおも……」 穏乃「清澄の大将の咲さんもすれ違ったときすっごく怖かったけど、試合前は普通だったしなぁ」 宥「なんでだろうね」 晴絵「ま、そういう人もいるわよ。ある分野は優れてて、他全部駄目、とかね」 菫「……ふふっ」カチカチ 尭深「どうしたんですか?メールしながら笑って」 菫「あぁ、改めて良い奴だなと思っててな」 尭深(まさか彼氏……) 菫「互いに共感できる話題も多いし、愚痴っても分かってくれるしな……」 菫「しかし、一時期は姉妹両方を相手にしていたのか……そう思うと私は楽な方だったのか?」 尭深(……なんか違うというか、同じ苦労人?) 8月◇日 インハイ4日目、今日もホテルで試合観戦 といっても録画されていた明日の対戦相手の試合だ やっぱ千里山が明日は強敵になりそうだ 昼にホテルを抜け、ネト麻で知り合った2人と昼飯を食べることになっていた 待ち合わせ場所に行くと、世界ランカーと北部九州最強がいた リザベーションさん改め白水哩さん、風さん改め雀明華さん めっちゃ有名選手じゃん、なんて人達と知り合ってたんだよ俺 全員インハイ関係者ということに驚きつつ、適当な店に 最初はどうなるかと思ったが、哩さんの明太子の話に明華さんがすごく食いついたことですぐに打ち解けられた 時間も短かったのでほぼ魚卵談義で終わってしまった 俺も2人も名残惜しそうにしながらも、それぞれで連絡先を交換して別れた どこが勝っても恨みっこなし、という約束もした 夕方、そういえば清澄が勝ってから連絡してないと思い、咲に連絡してみた 携帯に電話してえらく時間かかってから出たと思ったら、寝ぼけてやがった…… あいついつまで寝てんだ 半分寝言で俺の名前呼んでばっかだったけど、どんな夢見てんだ? 晴絵「またすごいのと知り合ってるなぁ……」 灼「白水さん……試合でもすっごく強敵だったのに……」 玄「大丈夫ですのだ!まだおもちでアドバンテージが!」 憧「はったおされるわよ。ところでこの寝言ってなんなのかしら?」 穏乃「京太郎の夢見てたとか?」 宥「夢に出るほど、ってことかな?」 哩「うーん……高けりゃいいって訳じゃ……いや、でもなぁ……」 煌「さっきから明太子コーナーの前でどうしたんでしょう?」 姫子「なんか知り合いから『いくらかかってもいいから最高の明太子を!』って頼まれたらしか」 明華「♪~♪~」 ダヴァン「なんかすっごいご機嫌デスネ」 ネリー「どうしたんだろうねー」 8月▽日 インハイ5日目、そして今日は2回戦だった 結果としてみれば勝ち抜けた。けど、2位でギリギリだった 千里山は、全国2位は強かった 特に先鋒の園城寺さんは1人で4万近く稼ぐなんて……後、リー棒立てるのがちょっとかっこよかった アレどうやってんだろ、できねーわ。穏乃とこっそり挑戦したら憧に俺だけ叩かれた とにかく次の試合はこれに白糸台と新道寺、このままじゃ勝ち目が薄い そう思いながらも穏乃の提案でラーメンを食べにいった アイツ良くも悪くも空気読まねぇ……今回は暗くなりかけてたから助かったけどさ ラーメン屋からの帰り道、おもちの気配がした 玄さんもそれを感じ取っていた。が、見つからない 一体どこなんだ!と思っていると暗がりからいきなりおもちが現れた!! 幽霊……ではなかった。足もおもちもあったし そこで会ったのは、長野の清澄を応援に来ていた、鶴賀学園の人だった すばらなおもち!と思っていたが、穏乃達は何か思いついたのか、その人達に練習試合を申し込んでいた いきなりいいのかと思ったが、鶴賀学園の人達は快く引き受けてくれた それだけでなく、新たなすばらなおもち、もとい、長野の名門校、風越の人まで呼んでくれた そのまま練習試合は始まった 俺はどうするかと思ったが、試合に出ない俺まで打つことに まぁ、負けまくったけどなー ただ、鶴賀の加治木さんと風越の池田さんに、咲や龍門渕の人達と交流があることを言うと驚かれた さらに咲と昔初心者の頃から打っていたことを言うと2人とも何故かとんでもないものを見るような目で見てきた 「お前すげーな……アドレス交換しようぜ!」とのことで池田さんとアドレスを交換した その後しばらく打ったり、すばらなおもちを観察したりした 途中、何度も東横さんを見失いかけた。影が薄いとか言ってたけど、こんなに主張の激しいおもちがあって影が薄いとか納得できない おもちを見失う訳には!と最後には普通に見つけれるようになった もうあなたを見失わない、と東横さんに言うと、なんかえらく喜ばれ、アドレスを交換した かなり遅くなったが、かなり実のある練習になったと思う 帰りを車……車?まぁ、とにかく送ってもらって少し申し訳なかった。今度お礼でもしよう その直後、全員で集まった とにかく明日、片っ端から申し込んで練習試合だ!ということに 明日、忙しくなるかな 晴絵「ほー、またいい出会いがあったんだな」 穏乃「そりゃ、勝つためにも必死でしたから」 憧「あの人達にはお世話になったけど、ここでも京太郎がアドレス交換してるのがねー」 灼「一応、同郷の人だし?」 玄「しかしすばらなおもち……何度か見失うとは不覚……」 宥「あったかい人達だったね」 8月■日 インハイ6日目、今日は雨だった ちょっと長めの日記になりそうだ 昨日、知ってる人達に連絡を取りまくり、なんとか荒川憩さんだけはOKしてくれた 今度、個人的に何かお礼すると言ったら『ほほー……楽しみにしときますーぅ』とか言われたけど……まぁいい! ただ、女子ばかりの練習試合で無理を言ったようなものなので俺は不参加に まぁ、その分今日の試合でも見ておこうと思った どうせなので会場で見ようと思い、会場に向かっている途中、雨の中傘も差さずに駆け抜ける学ランの人がいた どんなワイルドなイケメンだと思い、信号で止まった時に隣に行ってみると、千里山の江口セーラさんだった。イケメンな女子だった 江口さんは俺に気付くと、サービスエリアでチームメイトと会っていたことを思い出したからか「すまん!ちょっとでええから入れてくれ!!」と言って傘に入ってきた 江口さんは会場近くへ向かう途中だったらしいのでそのまま一緒に会場に向かった なんで傘を差していなかったか聞くと、コンビニで色々買った後出ようとしたら、傘が壊れて泣いてる小さな女の子がいたのでその娘にあげたらしい 「雨ん中走るん気持ちええやろ?」と笑う姿はまさしくイケメン。なんだよ性格までイケメンだったよこの人 会場に着くと、待ち合わせていたのか千里山の制服を着た眼鏡の人がすぐに来た。俺にお礼を言って江口さんにすぐに着替えるように言ってセーラー服を渡していた。グッジョブ 江口さんはかなり嫌そうにしつつも受け取っていた。そのまま別れようとした時、なにかの縁ということで江口さんと連絡先を交換した 後でセーラー服を着て恥ずかしそうにするセーラさん(そう呼べと言われた)の写メが送られてきた。『お礼やでby船久保浩子 P.S.愛宕姉妹から話は聞いとる』ともあった あの眼鏡の人、愛宕姉妹の関係者か? 昼に、会場近くの店でネト麻で知り合った2人と昼飯を食べることになっていた そこに居たのは、1回戦の対戦相手と2回戦の対戦相手だった。オイ、どんな偶然だ 二刀流さん改め新免那岐さんと、でーちゃんさん改め森垣友香さん 俺も自己紹介し、正直に阿知賀の生徒だと言った 友香さんは対戦校だけど、直接俺と対戦した訳じゃないし、と全く気にしてない様子だった 那岐さんは、なんか玄さんへのリベンジに燃えていた。まぁ、悪い方向で気にされてても困るからいいけど そのまま打ち解け、話していると時間はすぐだった。昼の間だけ、ということだったので別れが早かった それぞれで連絡先を交換し、2人とも阿知賀負けるな、と残して別れた。いい人達だったな それからはまた試合観戦 中堅戦では春を応援していたが、結局は愛宕(貧)の一人勝ちに。今日は寝るまで1時間起きに画像送るか そして大将戦、ちょっとだけ面識もあり、かつ誰よりも大きいおもちの霞さんを全身全霊で応援していたが……咲……そんなにおもちが憎いか? 結果は清澄と姫松が準決勝に進んだ 試合終了後、春に連絡して永水の控室に 春以外のみんなともちょっとだけ面識はあるので、一応挨拶に行った 永水のみんなは負けはしたが、泣いたりとかそういう雰囲気ではなかった むしろもう、個人戦までどうしようか、となっていた。切り替えはええな とりあえずゆっくりして、暇があったら打たないかと言うと、それに乗ってくれたようだった 予定が合えば良子さんも来れるらしい。春達と打てるのは純粋に楽しみだ しばらく話した後、宮守の人達にサインを持っていくというので、そこで別れた 帰り道、雨は止んでいた みんなが帰ってくる前にホテルに戻ろうと思って歩いていると、ふとお茶の店が目についた 喫茶店とかじゃなく、茶葉とかそういうのだ。長野に居た頃にハギヨシさんに軽く教わった なんとなくその店に入ってみた 時間帯のせいもあるのか店内にお客はほとんどなく、俺と白いセーラー服の人しかいなかった どこかで見覚えがあるセーラー服だと思っていると、その人がちょうどこちらを向いて思い出した 白糸台の制服だった。そして、その白糸台の人は俺を見て「あっ」と声を上げた 知り合いかと思って声を掛けると、その人は白糸台のレギュラー、渋谷尭深さんだった なんでも、照さんと菫さんから俺のことを聞いて、写メまで見せてもらっていたらしい 何時の間に写メ撮ったんだと思ったが、そのおかげでこのなかなかのおもちな人とのきっかけになったと思えば許せる そのまま自己紹介から始まり、お茶についての話で軽く盛り上がった 俺は少し教わった程度だが、それでも渋谷さんはお茶の話ができたことが嬉しそうだった ポツリと、「白糸台にそういう人居なくて……」と呟いていた。まぁ、少なくとも他のレギュラー4人は無縁そうだな。内1人は消費する方専門だし そのまま連絡先を交換して別れた ホテルに戻ると、すでにみんなは揃っていた 何か話していたようだったが、もう大丈夫だと言っていた それより、明日、頑張ろう!と気合いを入れていた その通りだな 明日の準決勝、強敵や知り合いばっかりだけど阿知賀に勝って欲しい 俺も応援など、できることは全力でやろう 憧「ここまで読んでみると、準決勝で当たるどの高校とも知り合いがいたのねー」 穏乃「へー、すごいねー」 灼「対戦前に、って思わなくもないけど」 晴絵「ま、それこそ京太郎の人柄だろうね。アレはすごいよ」 宥「凄いですよね……」 玄「ですのだ!このまますばらなおもちの人達とも…」 憧「胸から離れろ!!」 8月◎日 インハイ7日目、まずは阿知賀、決勝進出おめでとう!! このとんでもない相手の中、1位通過とかやったぜ!! ただ、色々あった 先鋒戦、照さん容赦なさすぎるとか思ってたけど、先鋒戦終了後に怜さんが倒れてそれもふっとんだ 直接知り合いって訳じゃあないが、さすがに驚く 日記を書く前にセーラさんから連絡があり、特に問題はないらしいので安心した 怜さんが運ばれたのを見て、会場入り口から会場に戻ろうとした時、また驚いた 昔の憧のそっくりさんと、和がいた 穏乃に憧、玄さんも驚いていたし、和も驚いていた 「穏乃、憧、玄さん……京太郎くん?」そう名前を呼ぶ和。それもそーか、俺は1週間程度しかいなかったし、何より女子の大会の会場にいるわけだし そう呼ばれたので、俺も久しぶり、和と返した すると、隣の昔の憧のそっくりさんが「まさか……お前がのどちゃんのは、むがもご…」そう何かを言いかけ、和に口をふさがれていた 「もう!……ってなんでここに?阿知賀は女子校だったのに……」そう疑問が沢山な和に俺の現状を軽く説明をした 「……なんですかこのオカルトじみた偶然」ありえない、と言いたげな口調な和。まぁ分からんでもないが そうこうしている内に次鋒戦が始まりそうなので話も切り上げた 穏乃達は決勝で会おうと言い、和もそれに応えるように頷いた 俺はとりあえずまた話そうということで、和と連絡先を交換して別れた 試合終了後、赤土先生の勧めで決勝の会場を下見に行った すると、そこに小鍛治プロがいた 赤土先生は、阿知賀の優勝を見届けた後、またプロを目指すと宣言していた 先生も頑張ってるんだな 明後日の決勝、ここまで来たら目指せ優勝!! 穏乃「ほんっとにびっくりしたよね!和がいるんだもん!!」 玄「だよね!またおもちも成長してるし……そういえば憧ちゃんのそっくりさんもいたね」 宥「後でアルバム見てびっくりしたよ~」 灼「生き別れの妹?」 憧「他人のそら似だっつの。全く、京太郎は和と会えて嬉しそうにしちゃって。和も和だし……試合あんのに余裕だったのかしらね」 晴絵「ま、京太郎に関してはそういう性分でしょ。和は……実は京太郎に会いたかったとか」 穏乃「和にとっても大事な友達ですからね」 灼「アレはそういうのというより……」 閑話、8月◎日、某所 和「ふふ、そうですね。実は名前は思い出せなくて……」 和「えぇ、顔を見ると、結構分かって思い出すものなんですね」 和「でも、長野って知ってたらもっと早く会えたのに……」 和「はい、もしかしたら同じ清澄だったかも……なってあったかもしれませんね」 和「でもこうして話せてることも嬉しいですよ?」 和「それはそうと……胸への視線、気付いてますからね?」 和「もう!そんなところは玄さんも変わらないんですから……」 和「なっ……もうこれ以上大きくなんてなりません!!」 和「もう……はい、ではおやすみなさい、京太郎くん」 優希「のーどちゃーん?すっごくすっごく楽しそうだったじょー?」 まこ「ほうじゃなぁ。あの和が男子とここまで楽しそうに話すとは驚きじゃ」 久「ねぇ。まさか決勝前に幼馴染、そして初恋の人との再会。決勝では幼馴染との試合……これ、ドラマ化いけるんじゃない?」 優希「だなー。咲ちゃんもそう思うかー?」 咲「う、うん。だけどまさか相手が京ちゃんだったなんて……」 和「あんまり勝手なことばかり言わないでくださいっ!」 和「私だって、親しい人とは楽しく話しますよ。それに、彼自身もいい人ですし」 咲「京ちゃん誰とでも仲良くなれるからなぁ……」 和「ですねぇ……でも、胸ばっかり見てくるのはどうかと思いますが」 久「いいんじゃない?ほらほらその胸で彼を誘惑しちゃえば?」 まこ「とんでもない武器じゃからな。怖い怖い」 優希「のどちゃんのおっぱい!男はメロメロだじぇ!」 咲「いいなぁ……京ちゃん、和ちゃんのこと胸で覚えてたんだよ?」 和「それは知りたくなかったですね……でも、私は名前を忘れてましたし、おあいこですね」 優希「ん?でも会ってすぐ名前で呼んでたじょ?」 和「顔を見たら思い出せたんです。その、金髪なのは覚えていましたし」 久「へぇ。ちょっと私も会ってみたいわ」 和「意外と顔を見たら思い出せて……昔の面影もありましたし……その……」 まこ「どうしたんじゃ?歯切れが悪いぞ?」 和「ええっと……今思い返してみて……」 優希「うん?」 和「……かっこよくなってたなって」 咲「むっ」 久「あらあら……これは優希の言う通りになるかしら?」 優希「のどちゃん、初恋だな」 まこ「青春じゃのー」 和「ち、ちがっ……ただ客観的に見ても整っているというか……別に私の好みとかじゃなくて……」 咲「……負けないからね」ボソッ 久「へぇ……ま、今身内同士でどうこうっていうのは置いといて、現状一番の強敵は阿知賀じゃない?」 和「確かに……はっ、これは別にそういう訳じゃ……」 優希「向こうも幼馴染で、さらに一緒に居る時間が長いじょー」 咲「私の方が付き合い長いのに……」 まこ「お前さんも拗ねるなって。そんなお前さんを蔑ろにするような男か?」 咲「……今も気にかけてもらってます」 まこ「なら大丈夫じゃろうて」 久「それじゃ、まずは明日勝つこと!それで和と咲の大事な人に、私達の活躍を見せてやりましょうか!」 優希「さんせーい!」 まこ「阿知賀には悪いが面白そうじゃな」 和「そんなんじゃ……無いって訳でも……」 咲「……明日、明後日、みんな倒します!」ゴッ 閑話、カンッ!! 8月☆日 インハイ8日目、決勝前日 今日は準決勝を観戦しながら、明日のために打ったりした 決勝前にまたどこか他校と練習でもできたらいいのに、と憧が言ったので、ちょっと春に連絡をとってみた 春達永水も個人戦前に練習したかったとのことで、わざわざこっちに来てくれた 更に、2回戦後に知り合ったらしい、宮守の人達まで連れて来てくれた 決勝前にありがたかった。みんな驚きつつも喜んでくれた 永水のみんなとはほぼ顔見知りだ。久しぶりに会った霞さんや小蒔さんのおもちがすばらなことになっていた 思わず玄さんと固い握手を交わした ただ、春がいきなり抱き着いてきたのは驚いた 「良子さんに教わった挨拶」とかドヤ顔で言ってたけど、あの人はまた妙なこと吹き込んで…… 何故か憧は蹴られ、灼さんにはつねられた。穏乃と玄さんと宥さんも少し対応が冷たかった。解せぬ 宮守の人達とは初対面だが、みんないい人達ですぐに打ち解けることができた 特に、姉帯豊音さんがクールっぽいと思ったらかなり話しやすくてびっくりした なんか赤土先生にサインを頼み、それで気をよくしたのか赤土先生がかなり機嫌が良くなった 姉帯豊音さんとは特に仲良くなり、連絡先も交換した そうして全員で打った まぁみんなインハイ出場選手。俺は飛んだ 宮守の人達は少し申し訳なさそうだったが、永水のみんな、顔見知りだからって容赦ねーよ 途中、交代しながら休憩を取り、その都度準決勝をテレビで観戦した そんな感じで続けていると、準決勝が終わっていた 結果、勝ち上がったのは清澄と臨海。どっちにも、というか決勝の4校になにかしらの知り合いがいるのはどういうことだろう 準決勝が終わる頃、丁度いい時間になっていたので、そこで練習は終わった みんな、初めて会った人も明日は頑張れと言ってくれた 明日、決勝か……勝てるといいな 晴絵「決勝前日なのに2校も集まってくれたのはありがたかったね」 穏乃「はい。またいろんな人と打てて楽しかったですし!」 玄「特にインハイトップクラスのおもちの持ち主に会えたことが最高ですのだ!」 憧「玄はいいとして……あの永水の春って人……明らかに見せつけるように抱き着いてた気がするんだけど……」 灼「あぁ……なんかそんな感じはあった」 宥「親戚だって言ってたけど……向こうはそう思ってないっぽいよね」 憧「何よりあんなあっさり正面から抱き着いて……」 穏乃「京太郎、されるがままだったよね……」 晴絵「やってみたら?挨拶って」 灼「そ、そんなこと……恥ずかし」 8月★日 インハイ9日目、決勝だった ウチもすげー頑張ったと思う。でも、やっぱり白糸台はすごいわ 昨日1日で対策してきたのか、終始押されっぱなしだった 健闘はしたと思うが、結局最終結果は1位白糸台、2位が阿知賀、3位4位はほとんど差が無いという結果だった なんだろうな、準優勝でも充分頑張ったと思うしすごい結果だと思うけど、悔しがるみんなを見ると何も言えなかった 結局、年長者としての貫録か、赤土先生がなんとかみんなをまとめ、今日はみんなで飯を食べに行って終わった 咲や和、照さんからメールは来ていたが、ちょっと今日は返せなかった 明日からは個人戦、準優勝で終わったがそれでも充分な結果なので個人戦を見たり、観光したりしてから阿知賀に帰るらしい みんな落ち込んでいるだろうし、この数日で立ち直ってくれるといいんだがな 晴絵「あー……これはなー」 宥「うん……悔しかったなぁ……」 憧「みんな『準優勝とかすごい』って言うけど、やっぱどうせなら優勝したかったわよねー」 穏乃「うー、今だって悔しいー!!」 灼「うん……来年リベンジ」 玄「だね。諦めないよ!!」 8月▲日 今日から俺達阿知賀はフリーだが、個人戦1日目、知り合いの人達も何人か出ている みんなは和を応援すると言っていたが、俺は他にも知り合いがいたのでしばし別行動になった 別の会場に移動中、見覚えのあるショートヘアの人に声を掛けられた 千里山の園城寺怜さんだった。園城寺さんも俺を覚えていたらしい というか倒れたのは大丈夫かとも思ったが、本人曰く大丈夫だとか。それでセーラさんと清水谷さんの試合を見に来ていて、後輩とはぐれたらしい ちょうどセーラさんの試合を見に行くところだったので一緒に行った その試合はセーラさん、愛宕(貧)、清水谷さん、憩さんという大阪代表をまとめたような組み合わせだった というか分けてやれよ。途中でセーラさんと愛宕(貧)が色々言いながら打ってるからかなりやかましい試合になった 結果はトップが憩さん、あとはほぼ差が無いと言っていいくらいだった 試合が終わった後も愛宕(貧)さんがセーラさんと何か言い合っていたので、保存しておいた画像を送ろうとすると、隣にいた園城寺さんに止められた 「ちょーっと待ちや。おもろいことしてるやん。ウチも1枚噛ませてもらうで?」そう言って携帯を弄り、園城寺さんチョイスの画像を送った どうやら大阪で有名な店のたこ焼きやお好み焼きだったらしく、『誰や!?絶対大阪の奴が手ぇ貸したやろ!?』と今までで一番いい反応が返ってきた その反応をみて満足気な園城寺さん、今後もいい画像教えるということで連絡先を交換した ちょうど交換している時、セーラさんと清水谷さんが来た 愛宕(貧)への飯テロのことを教えると、清水谷さんも今回の仕返しをしたいとのことで、連絡先を交換して今後手伝ってくれることに おもち美女の連絡先ゲット!この感謝の気持ちはちゃんと愛宕(貧)にも伝えよう!画像多めで 昼にハンドルネーム打倒はやりんさんこと、真屋由暉子と会った ネト麻仲間全員と会えたことになったが、まさか全員インハイ出場者だったとは…… 向こうも俺が阿知賀の生徒と知って驚いていた。でも、元々ネト麻で打ち解けていたので、実際に会ってからもすぐに打ち解けれた なにより!穏乃と変わらない身長なのに和に負けないおもち!!これが素晴らしい!! 打倒はやりんってハンドルネームだったが、アイドルデビューしたら多いに応援するわ そのまま由暉子の先輩の試合を一緒に見て、連絡先を交換して別れた ちょうど阿知賀のみんなと合流しようと移動している時、和に会った 和も待ち合わせ場所は同じらしく、色々話しながら一緒に行った 俺が長野に居た頃の話になったが、本当にどこかで会っていてもおかしくないくらい近くに住んでいたと分かって驚いた たまたま学校が違っただけ、だ。それなのに会わず、インハイで再開なんて改めて考えてみてもすごいもんだ 和も「そういえば咲さんが小説みたいって言ってましたね……小説ならどちらかが優勝でしょうね」と少し悔しそうな顔で言った 事実は小説より奇なり、ってか。まぁその辺り抜きでも、今回は和と咲を他の人より応援してると言った 和は嬉しそうに「約束ですよ?」と言って笑っていた 和や咲も落ち込んでいるんだろうなー。他校の、しかも順位が上の学校の俺がどうこうできる話じゃないが、大丈夫かな せめて応援はしっかりやろう 玄「そーだよねー。和ちゃんだって落ち込んでるはずだし……」 晴絵「すぐに他人、しかも他校の生徒まで気遣えるのはいいところよねー」 穏乃「京太郎のいいとこですよね!」 灼「だからライバルも増える……」 憧「気付いたら増えてるって怖いわ」 宥「京太郎くんだってそんな節操なしな訳じゃ……う、うーん……」 8月◆日 個人戦2日目、今日も色々とすごかった 今日は永水の小蒔さんの試合があったので、みんなと別行動で見に行くと、霞さんに会った 春と巴さんは初美さんの試合に行っているらしい。ここで会ったのも何かの縁ということで、一緒に観戦することに 試合も見たし応援もしたけど、隣にトップクラスなおもちがあるのでテンション高くなったぜ しかしあのおもち……どうやったらあんな大きくなるんだろうか。同い年であろう人達を思い出し、人は平等じゃないと悟った その後霞さんと別れ、咲が出ている試合を見にいくと……対戦相手が照さん、愛宕(貧)、去年の個人戦3位という辻垣内さん、というとんでもないメンツだった なにこの頂上決戦的な組み合わせ。ちょっと愛宕(貧)が可哀想だった このメンツでボケたりしたらすごいが流石にそういう余裕も無かったようだった 咲も照さんも団体戦の時以上の様子だった 結果は照さんがトップ、しかし試合内容は凄かった 終わってから咲と照さんが何か話している様子だった。後で連絡しとくか そして愛宕(貧)が……燃え尽きてた。まぁあのメンツじゃなー 流石に放っておけなかったので、インハイ会場近くのからあげの出店を写メって送ると、すぐに出店まで来た メンタル強い人だな。からあげを幸せそうに頬張るのを見てそう思った。後、からあげを頬張った時の顔もしっかり写メっておいた 玄「あの霞さんと!!くぅ~、あのおもちは是非とも1回はこの手で!!」 憧「はい玄、危ない発言はやめときなさいね」 赤土「しっかし2日目のあの試合は凄かったな」 穏乃「なんか色々と他にも、想いとかそういうのも感じましたね」 宥「でも、終わった後、宮永さんどっちも笑ってたよね」 灼「うん、それは良かったと思う……でも人は平等じゃない……だよね」ペタペタ 玄「?どうしたの灼ちゃん?」 憧「黒糖なのかな……」 8月▼日 個人戦3日目、今日はみんなは午後から東京見物に出かけた 知り合いの試合は午前中に固まっていたからだった 俺はまだいくつか見たい試合があったので午後も会場にいた ある程度見終わった後、和に会った 和の試合も午前中で、午後は自由と言われていたらしい どこか行くかと話していると、赤土先生と良子さんに会った 和や赤土先生は俺が良子さんと知り合いということに驚いていた。そーいえば言ってなかったけど 2人も丁度暇だということで、4人で打つことに 結果は……うん、プロとプロ目指してる人とインターミドルチャンプ、飛ばなかった自分を褒めたい そのまま何故か3人による俺への麻雀指導になった からかっているからか、わざとらしく体を寄せてくる良子さんと、指導に熱が入っているからか、こちらは無意識に体を寄せる和 それを心底面白そうに見る赤土先生、教師なら止めようとか無かったのか 指導はかなり分かりやすく、ためになったから良かったけど 気付くと夕方になっていたので、和を清澄の宿泊施設に送った 帰り際、「今日はありがとうございました。明日の前にリラックスできました」と和がお礼を言ってきた これくらいお安い御用ってもんだ また打とうと言って俺はホテルに戻った 穏乃「自分だけ和と打ってたなんて京太郎ずるい!」 玄「何気に戒能プロとも……一体どれだけ知り合いがいるんだろうね」 憧「何気に良い目に合ってるし……というか晴絵?こんなことあったなんて聞いてないわよ?」 晴絵「いやぁ、美しい青春の1ページをペラペラ喋るのもアレじゃん?」 灼「ハルちゃん、なんか言い方が……」 宥「も、もうちょっと別の言い方じゃないと……なんというか」 憧「おばさんっぽいって言っちゃえば?」 晴絵「おば……憧、今度呼び出しね?」 憧「事実じゃない!」 8月×▼日 個人戦最終日 個人戦の優勝は照さんだった 終わってみれば白糸台と照さんの3連覇という結果、やっぱあの人すげーわ 咲や和もそれなりの結果だった。後でメールしよう 閉会式が終わった後、セーラさんが怜さんと竜華さんを連れて挨拶に来た セーラさんは憧にも打ってて楽しかった、大阪と奈良だし、そのうち合宿でもしてまた打とうと言っていた こっちとしてももちろんOKだし、憧もリベンジしたいとやる気だった 後、愛宕(貧)への飯テロも、今後続けていこうと3人と約束した。3人ともノリノリだった その後、奈良に帰るのは明日なので今日は打とう!という穏乃の提案の下、赤土先生も参加して全員で打つことに 個人戦見てやりたくなったんだろう、勿論俺も打った しばらく打った後、俺はちょっと抜けて、外に夜風に当たりに行った 1人になると改めて色々思い返すものだ 4月に阿知賀に来たこと、みんなと再開したこと、麻雀部に入部したこと 大会に出たこと、東京で色々な人と会ったり再会したこと、どれも大事なことだ ふと、背中を軽く叩かれ、振り返ると憧がいた 「1人でなにやってんの?」と言う憧、ちょっと色々考えていたと返す やっぱり、俺も勝ちたかった。勝って、個人戦だけどインハイに出たかった つい、ポツリと言ってしまった 憧は驚いた顔をしていたが、すぐに俺の背中を思いっきり叩き、「大丈夫。アンタも頑張ってるんだし、勝てるわよ」 そう笑って言ってくれる憧。やばかった。ちょっとテンション低めな状況であの笑顔、うっかり惚れるとこだった 俺も笑顔で憧にお礼を言った ありがとう。俺も、これから頑張っていく。そう言うと憧は少しぼーっとした後、すぐに後ろを向いてしまった それから早く戻るように言って、早足でホテルに戻っていった 俺、頑張ろう ここから頑張っていこう 晴絵「いやー、青春してるじゃない」 灼「ちゃっかり京太郎と2人きりだし」 穏乃「ですね。ところで憧、この時……アレ?なんでそんな顔真っ赤?」 憧「うー……実は……ちょっとこの時の京太郎が……なんていうか、すっごく良い笑顔で……」 玄「あぁ、この時に好きになったんだね」 憧「そ、そんなこと!…………ふきゅぅ……」 晴絵「それまでの積み重ねもあるけど、憧を笑顔で墜とすとは京太郎もやるわね」 宥「ど、どんな笑顔だったのかな」 8月○◆日 今日、阿知賀に帰ってきた 1日かけての移動だけどさー……また行きと同じようにサービスエリアで千里山に会うとかもう会った瞬間お互い笑うわ また同じようにみんなでパン食べて、記念にみんなで写真を撮った セーラさんの提案で『打倒愛宕の面白い方!!』というタイトルで愛宕(貧)に写メを送った それで千里山のみんなとは別れたが、またどこか思いもよらないところで会いそうだ 阿知賀に帰ると、大勢の人が出迎えてくれて驚いた 赤土先生が「私の時は無かったのに」とボソッと呟いたのは聞かなかったことにしよう 色んな人に「お疲れ様」「頑張ったよ!!」「充分すごいよ!!」と言われたり、俺だけ何故か野郎に叩かれたりしたが、帰ってきたんだな とりあえずは荷物等を学校に置いて今日は解散になった みんな、お疲れ様 穏乃「アレビックリしたよね。パン買いに行ったら園城寺さん達がいるんだから」 憧「ホント、偶然にしてもびっくりよね」 玄「みんなのお出迎えもすごかったよね」 宥「うん、また揉みくちゃにされた……」 灼「私なんて危うく胴上げされるとこだった……」 晴絵「良かったなー……なんで私の時とこうも差あるかなー……」 宥「き、気にしない方がいいですよ?」 8月△▲日 残り少ない夏休み 今日は松実館の臨時バイトに駆り出された やっぱりインハイの活躍からか、お客がかなり増えたらしい それに加え今日は団体客が入ったらしいので忙しかった 俺も色々やっていると、1人の女性客に声を掛けられた ちょっと外の店についてだったから俺でも分かる内容だった 紙に簡単な地図を書いたりして説明していたが、この女性客がどこかで見たことがある人だった 説明が終わって、少しじっと顔を見てみると、なんと瑞原はやりプロだった はやりん?と小声で呟くと、女性客、いや瑞原プロは驚いた顔をして 「バレちゃったかー。結構気付かれにくい恰好だったんだけどなー」そう笑う瑞原プロ 確かに髪型やメイクは大分変っていたようだが、そのおもちは見逃さないぜ 軽く話を聞くと、丁度オフで小旅行兼、赤土先生のスカウトで来ていたらしい 俺なんかにそこまで話していいのか聞くと 「君、阿知賀の生徒だよね?良子ちゃんから聞いてるよ☆」と言って、メモ帳の切れ端かなにかサインを書いてくれた そのままウィンクして部屋へと言った牌のお姉さん……テレビで見た時はちょっときついかもとか思ったけど、今日みたいな感じの方がいいかもなー 家に帰ってサインを見てみると、裏にアドレスと電話番号が書いてあった プロの連絡先をこんなあっさり教えていいのかと少し考えた 玄「お客さんが相当増えちゃって大変だったよねー」 宥「うん……それにしても瑞原プロが来てたなんてびっくりだね」 穏乃「お客さんの名簿とかで分からないんですか?」 憧「そこはプロなんだから、黙っていて欲しかったりするんでしょ」 灼「ところでスカウトって……」 晴絵「あぁ、あったあった。ま、スカウトってより遊びに来た感じだったよ。もうちょい頑張らないと駄目だしねー」 はやり「良子ちゃん良子ちゃん」 良子「なんですか?」 はやり「例の男の子、いい子だねー。メールとかしてて楽しいし、良い人柄が伝わってくるというかねー☆」 良子「イエス。自慢の弟分ですから」 はやり「弟、かー……ちょっと本気で狙っちゃおっかな……」 良子「ホワッツ!?」 はやり「ふふ、愛に年の差なんて関係ないよね☆」 良子「こ、これは……非常にバッドです……私も早く手を打たねば」 8月□★日 今日はみんなとプールに行った 前にも見たが水着姿は何度見てもすばらっ!! 未知のおもちを求めるのもいいが、改めて見ても阿知賀のみんなもレベル高いよなー 眼福眼福 途中、なかなかのおもちの女性客が何人も来た つい、俺と玄さんはそっちに目がいってしまった こっそりプールに入ってゆっくり観察しようと思ったが、そこで玄さんが足をつってしまった おもちに気を取られすぎていたからだろう、慌てて俺が助けた ちょっと溺れかけてかなり慌てていたので、無理矢理後ろから抱きかかえるようにしてプールから引き上げた 特に大事は無かったが、安静のため、ということで玄さんはプールから出ることに ただ、足をつって歩きづらそうにしていたので、更衣室近くまで抱えていった おもちのためにまだプールに居たいと言い張るのを、無理矢理抱き上げたからか、かなり大人しくしていた その後も反省したのか玄さんはやけに大人しかった 話しかけても、恥ずかしさからか赤くなって黙ってしまった まぁ、これでおもちを見ても冷静であってくれるならいいな 憧「あったわねー、玄が溺れかけたの」 宥「胸ばっかり見てちゃだめだよー?」 灼「でも、京太郎がすぐに玄を抱き上げたのもすごかった」 穏乃「ですよね。こう、ひょいっ、って玄さんをお姫様抱っこして運んで」 玄「あぅぅ……」 晴絵「玄ー?真っ赤だけど、まさかこの時に……」 憧「あー、水着でお姫様抱っこだもんねー」 灼「確かにあの時かっこよかったし……」 宥「玄ちゃん、落ちちゃったんだね」 玄「だって、京太郎くんがあんなに近くで……ちょっと強引だったし……」 憧「言い方言い方」 穏乃「憧に玄さん……次は誰だろうなー」
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510 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/07/01(火) 00 19 11.19 ID XecPwlSEO [1/17] 竜華「そろそろ全校生徒集合やな、もう行くわ」 セーラ「またな~」 京太郎「怜……」 浩子「上の空や」 泉「彼もアホですね」 --- 竜華「……あれ?」 セーラ「何してたん?」 怜「ちょっとプロの方にしごかれてました……」 竜華「出席大丈夫なん?」 怜「学校も承諾済みやで」 セーラ「まぁ……言うても居なくなったのも一月の下旬やし……」 竜華「監督も何か言えや……」 セーラ「麻雀上手くなったん?」 怜「そもそも体力が追いついてないらしくてな、走らされたわ……沢山」 セーラ「麻雀関係無いやん……」 怜「というわけで京太郎借りるで~」 竜華「はぁ!?」 怜「一ヶ月だけやから大丈夫」 竜華「春休み終わってまうわ!」 怜(本当は転校させるけどな) 512 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/07/01(火) 00 28 28.05 ID XecPwlSEO [2/17] 京太郎「怜……」 泉(まだ言ってるわ) 校長「三年生代表」 校長「園城寺怜」 怜「はい」ガタッ ザワザワ 京太郎「はっ!?」 泉「え!?」 --- 浩子「ふぁっ!?」 --- 雅枝「笑えるわー」ケラケラ 513 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/07/01(火) 00 45 07.17 ID XecPwlSEO [3/17] 卒業式が終わって 校庭 竜華「皆で怜を胴上げや!」 セーラ「行くでー!」 怜「ちょっと待ってー!」 セーラ「おらー!一年、二年集まれー!」 京太郎「おー!」 泉「行くでー!」 泉「行かせてもらいますわ!」 バンザーイバンザーイバンザーイ 雅枝「手荒い歓迎やな」クスッ 怜「なんでうちなんー!?」 514 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/07/01(火) 00 48 09.10 ID XecPwlSEO [4/17] 京太郎「ふぅ……終わった終わった」 怜「ほな」ガシッ 京太郎「あ、怜」 怜「行くで、東京」 京太郎「おう!」 怜「え?」 怜「驚かんの?」 京太郎「そう言うと思ってたからさ」 怜「そうかぁ……」ニコッ 京太郎「今度は俺が着いて行く番だ」 515 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/07/01(火) 00 58 11.41 ID XecPwlSEO [5/17] 最初、見た時から好きでした。 初めて人を好きになりました。 どうしようもない事も、止められない事も。 その笑顔の為に、貴方の為に。 未来を越えて来たのだから。 単純に、純粋に、貴方を見ていたい。 前回も今回も、私の為に身を削り……助けてもらった。 うちってわがままやけど、な。 516 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/07/01(火) 01 02 49.29 ID XecPwlSEO [6/17] 今度はもう心配無用。 ずっと、これからも。 愛は深く、永久に。 何があっても俺が守る。 何があっても見守り続ける。 何があっても……幸せにする。 --- 春。 桜舞う。 二人は輝き続ける。 怜「京太郎ーー」 京太郎「怜ーー」 怜「不束者ですが」 京太郎「こちらこそ」 怜「……久しぶりに言わせてもらうで」 京太郎「?」 今も、これからも。 517 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/07/01(火) 01 05 14.48 ID XecPwlSEO [7/17] 怜「ーー大好き」 . ′ / j .} .', ′ / // /j / l l. ′ / / ′| / ,' / | } ′ /,斗-++! / ' /─--.+ !_ l / | i .|j .| / ./ / | l .} | ! |l { .| l .|l l / ./ / .j / | ∧ .| { l | l |--+-弋 / .// _'_ j / | ′ l ∨≧=≠≦ミ、/ ノ' ,升=≠≦ミ〈 | . l l /´ _ )o い _ )o 刈 ヽV ′ 代. トiv li! ,刈 トiv li! rf;} }.| ′ |. ∨ っ ∨ っ /.| ./ ト ゝzz r,ノ ゝ zz ツ | |.} .| | l. 〃〃〃 , 〃〃〃 .| | } .| ` l | l ノ´ 、 ── ' イ > ,< > < .| > 、 <. | __ } |r ⌒j _ 斗'´ ! .| //j / r ' j /// ' ノ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ / | / // / / カンッ 523 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/07/01(火) 01 16 19.74 ID XecPwlSEO [12/17] 憩ルートは洋榎ルートと共に封印されました 穏乃ルートは悪魔共々封印されました 次回穏乃ルート選択時は(土方を使うまでも無く回避してたので)土方使用可能。 そろそろ 1はこのスレを終わらせます。先にこっちを終わらせる 現在解放されているのが ゆみルート 穏乃ルート ネキ 憩 穏乃 衣 照 淡は封印中 (ピンチになったらハギヨシ登場を使う機会もない程に穏乃はコンマを全回避しました。次回穏乃ルートのピンチ時に使用できます) 一エピローグは衣編クリア時に解放 記憶引き継ぎに関しては とある一定のコンマを引いたヤンデレのみ引き継ぎと考えています(高校が同じキャラの場合)ので、安心して前回選んだ高校も選んでください。 (永水を選ぶ時は一応確認をしますが復讐編かどうかを明記してください) 前回ヤンデレだったあの子も……ヒロインだったあの子も……! 鶴賀(ゆみ)か阿知賀(穏乃)のどっちかを多数決で選んでください(他の高校は不可) プロローグ 意識が混濁としている。 酷い夢を見ているようだ。 何回も何回も酷い目にーー 咲……? 京太郎「はっっ……!」ガバッ 京太郎「夢か……」 京太郎「嫌な夢を見てしまった」 京太郎「そんな事よりも今日は入学式だ!」 京太郎「楽しみだな」 可愛い女の子と……うへへ。 次に行く高校は? 鶴賀or阿知賀 安価下10 557 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/07/01(火) 03 38 55.96 ID XecPwlSEO [16/17] 悪魔=ネキ=咲=すこやん=良子=小蒔(必然編) 霞 睦月 好感度max 依存度max 香織 47 智美 75 モモ 好感度max 依存度max ゆみ 90 やったね!ハーレムだよ!(意味深) 今回は大会を終えた頃の休息期間を描いた鶴賀のお話です(二回目) 夏休みです。 通学路 京太郎「入学してから結構経ったなぁ」 京太郎「皆、本当凄かったなぁ」 まぁ、俺も負けないように頑張りますよっと。 京太郎「あ、あれは」 0~20 睦月 21~40 香織 41~60 智美 61~80 モモ 81~99 ゆみ 565 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/07/01(火) 18 05 13.34 ID /sYJURahO [1/2] ゾロ目ボーナス! 京太郎「……ゆみさん?」 目の前には所々制服が破け、怪我をしたゆみさんが目の前に居た。 嫌……ゆみが。 京太郎「……モモか?睦月さんか?」 京太郎「それとも……良子さん?神代小蒔……か?」 ゆみ「はぁ……はぁ……」ゼェゼェ ゆみ「駄目だ……」 ゆみ「どうして……こんな時に限って君は思い出すんだ!」 京太郎「ゆみが……欲しいからかな?」 0~50 その場を離れる 51~60 む? 61~70 ずっと、みてたっすよ? 71~80 お久しぶりです!旦那様! 81~99 私とハッピーウェイをゴーマイウェイ 568 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/07/01(火) 18 12 51.02 ID /sYJURahO [2/2] 京太郎「よいしょっ」 ゆみ「なっ……なっな……///」 京太郎「お姫様だっこ」 ゆみ「京太郎……恥ずかしい」 京太郎「怪我、痛いだろ?」 ゆみ「あの頃に比べたら痛くないよ……」クスッ 京太郎「そうだな」アハハ --- 京太郎「……」 ゆみ「ここは……前回の合宿地?」 京太郎「ここに警察を呼んでおいた……先に向こうが手を出して来たしな」 ゆみ「それまでやり過ごすのか?」 京太郎「勿論」 0~50 旅館の中へ 51~60 うむっ 61~70 こんな所に居たんすか 71~80 旦那様っ! 81~99 ここがあなたと私のラブハウスですね、分かりました 575 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/07/01(火) 23 01 37.76 ID W/nU0F98O [1/6] 573 最強と言うか、人間力と言うか 良子「ほほう、中々グッドですね」 -‐─……‐- \ `丶 / 丶 \ / / │ ハ / ¦ ∧ │ | | | /| │ イ⌒∨| | /|──=ミ 乂| イ⌒| |/_..八| |_彡 |___ \ 八 |八_人 ァ卞卞ト | / |  ̄\ /\ N|卞卞ト、/ Vrウ| |< ゙ /「\| Vウ ,,, | |⌒) / //´ │ i| ,,, ′ | |/ / / │ 从 _ │| │‐< | l 个 ` |│ 人_____\ _r、_ | | | 丶 __,,.. レ厂\〉 ` \ /´| | l. レ|/ __| _彡ヘ ,゙ | | | h / レく \ │i. | | l | _/xく___/ 、__,,... ´ ̄⌒ア\ │ 丿| r宀⌒ |/^【 》/ / ∧ │ '´ ノ / 厂「 ∨ │ 良子「ここで私と貴方のラブロードがスタートしますね、京太郎」ニコッ 京太郎「……っ!」 ゆみ「逃げよう……!」 京太郎「逃げる時は一緒だ……!」 0~50 脱出 51~65 うむ 66~80 あ、見つけたっす 81~99 旦那様! 579 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/07/01(火) 23 09 46.29 ID W/nU0F98O [2/6] ゾロ目ボーナス! 良子「あの時は二人で心中されましたからね……」 良子「今度こそは手に入れてみせます」 ゆみ「……」 京太郎「……」 --- 前週 エピローグ その後 京太郎「ゆみ……大丈夫か?」 ゆみ「ああ……だが京太郎が」 京太郎「悪いな、もう逃げられそうに無い」 ゆみ「……死ぬつもりか?」 京太郎「ゆみだけでも……」 ゆみ「それは無理と自分で言ったじゃないか」フフッ 京太郎「なぁ……もう疲れたよ」 ゆみ「ご両親は残念だったな」 京太郎「ゆみの両親だって……!」 京太郎「あいつらは……許さない……絶対に……!」ギリギリ 580 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/07/01(火) 23 16 26.58 ID W/nU0F98O [3/6] 月明かりが私達を照らす中、死を覚悟した。 ゆみ「そろそろ奴等が来るな」 諦めるなんて人生で初めての事だった。 京太郎「なぁ……実は俺は腕も使えないんだ」 逃げ延びた先は鶴賀麻雀部の部室。 ゆみ「そうか……なら」 とても居心地が良かった。 ゆみ「素人だが、楽にしよう」ギイッ 座り慣れた椅子がとても心地いい。 京太郎「ごめんな……」 最愛の人間を私が[ピーーー]。 ゆみ「気にしなくていい」チャキッ ありがとう。 ブスッ 京太郎「」ドサッ ゆみ「すまない……この時の為に覚えていたんだ」 ゆみ「次は私……だな」 ブスッ ドサッ 581 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[saga] 投稿日:2014/07/01(火) 23 22 16.43 ID W/nU0F98O [4/6] ピーは殺すです 現在 ゆみ「後は一か八かだな」 京太郎「だな」 良子「一か八かはノーですよ」 良子「そんな事は私がキャンセルさせます」 ゆみ「いや……きっと助かるさ」 京太郎「そうだな、俺もそう思う」 桃子「あ、こんな所に」 睦月「探しました」 小蒔「見つけました!」 小蒔「さぁ!私と共に!」 良子「ふふふっ」 京太郎「ーー!」 多数決 0~80 小蒔、良子、睦月、モモが不慮の事故に。本当のハッピーエンドへ 81~99 END 安価下10まで多数決 594 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[saga] 投稿日:2014/07/01(火) 23 38 26.95 ID W/nU0F98O [5/6] 惜しいぃぃ! ピーポーピーポー 良子「おや、警察が」 小蒔「私が止めましょう」ゴゴゴ 良子「ストップ、その力は多用すると危険……」 ズズズッ 良子「聞かん坊ですね」 桃子「これ、ヤバイっすよ」 睦月「木が私達の所にだけ倒れ……」 良子「ーーえ?」 ズズーンツ バサバサッ 京太郎「え?」 ゆみ「……因果応報だな」 京太郎「まさか……あの四人が死ぬなんてな」 ゆみ「ゴキブリ並みにしぶといと思ったが案外そうでもなかったな」 595 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/07/01(火) 23 41 49.44 ID W/nU0F98O [6/6] HAPPY ENDING 602 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/07/02(水) 00 30 29.82 ID bXel3D6IO [1/18] ーーepilogue 苦難の果ては 603 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/07/02(水) 00 46 36.44 ID bXel3D6IO [2/18] 京太郎「あーん」 ゆみ「っ……///」 京太郎「あーん」 ゆみ「モモの墓の前だぞ……///」 京太郎「仕返しに見せ付けてやろうと思って」 京太郎「あーん」 ゆみ「っ……あ、あーん///」 パクッ 京太郎「美味しい?」 ゆみ「……」コクッ 京太郎「モモ……ちょっとおかしくなってはいたけど」 ゆみ「麻雀部の一員である事には変わりない」 京太郎「俺たちの事、良ければ見守っていてくれ」 「……」 ユラッ 605 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/07/02(水) 00 53 13.60 ID bXel3D6IO [3/18] 京太郎「さっ……帰るか」 ゆみ「そうだな」 「……」ユラッ 「きょーさん……先輩……」 607 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/07/02(水) 01 02 55.61 ID bXel3D6IO [4/18] 京太郎「モモの死体だけは見つからなかったんだってな」 ゆみ「どこかで生きているのかもな……」クスッ 「……」 --- 京太郎「あーん」 ゆみ「……またか?」 京太郎「あーん」 ゆみ「……///」カァァァ パクッ 京太郎「っし!」 ゆみ「恥ずかしいからやめてくれ……///」 「……///」ハァハァ ゆみ「……」 --- 京太郎「~~」アハハ ゆみ「~~」コラッ テクテク 「!」 グイグイッ 京太郎「うわっ!」 ゆみ「っ!?」 ププーッ ブォォォン 京太郎「このまま歩いてたら車に轢かれてたな」 ゆみ「いま……誰かに引っ張られたような」 609 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/07/02(水) 01 10 54.31 ID bXel3D6IO [5/18] 「たまらないっす……」 「元々二人が大好きだからたまらないっす……!」 (この二人を見守るなんて……!) 「最初からこうすれば良かったっす!」 / /ミヽV /彡| V \ / /⌒¨゙ー'´⌒| ', ハ / / i ヽ ,イ/ / ', \ ! / ナ ‐-- 、 -‐气─- \ ア ! ´ 〃 /,イ ヾ\ ` |< __ . -彳ィ i ! ___ ___、 7‐ _ ≧ ァ i ! ハ《 _fっ ;}` ´_fっ ;}》 〃 } T T´ iハ ! . / // .′ |. /ヽ i ′ ´ー ´ .イ ! / 八 _ r-‐' | .′ / へ ` ィ | |. / ′ i | .! ハ // / `!ー-‐ ´ |、 ! | ;. {/i λ i ,ィ/|、 _ -‐ ´ V、 | !i | / i __,ィ. / /_V ヽ /. ヽ | |} _ ..-‐ /. / ,イ////∧ /. | 7 /-ァ / i〃 r. i ´ /. // }//// ヽ /. |' / / / ` ‐-..、 「次は二人のどちらかの家に忍び込んで」 「夜の営みをさつえ……観察」 「楽しみっす……///」ハァハァ 612 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/07/02(水) 01 14 48.60 ID bXel3D6IO [6/18] 「二人が大好きなのに傷つけてしまった」 「もう顔は出せないからこれからの私は」 「二人の守護霊もとい完璧なストーカー」 「これが本当のステルスモモっす!」 「あっ……後で家族に謝りに行かないと」 「これからが楽しみっす……」ハァハァ 「色々な手続きが面倒だし、警察さんにも説明するのが面倒だけど……楽しみっす」 「二人のラブラブを見るのが楽しみっす!」 ,. --- 、 ____ /, ´ ̄ ̄` '⌒´ \ 、_/_/⌒ヽ , / ヽ ,---、 / // ヽ . , / ̄-/ /' { | | | / __  ̄,./ /-' l| l | |___ l | | . ' / ,イ _| | |ア__l { { | / }`| | | / , ´ | { | l\{从 ∨ィ斧ミ、 | | /\'´ /{ | 从{__,. \∨Vソ }イ ト、 ∧{ ////\ r--- ´八 !∧  ̄ , . . }/ノ/ リ. ///////\ \}∧ u 八/ //////////〉 込、 __ ,. / ///////// / }>、 ` イ |从 ,'//////// / _ /--、l ` ̄ , |--、.///////// / イ/////\ {////} / 「///|'//////// /´// {////////ー '|////| , |///l|///////////// |l///////////ヽ// \ |////> 、////////{/////{!/////////////////}--- /////////> 、 「おかずに困ることはないっす……」 「カメラとビデオの準備は完璧……!」 613 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/07/02(水) 01 15 19.91 ID bXel3D6IO [7/18] 「「おい」」 618 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/07/02(水) 01 23 21.36 ID bXel3D6IO [8/18] . ´ ` . / . / ; . . ′ | !| l| | |l | . l l| l| | l| l| | l| | |l | | | l| l| | l| l| | l| | |l | っ つ |. | l|从|\八 l| l|八 l| | |l | っ つ | | l| 芹芋 \|\| ー-ト| |l | | 从 l| 廴zノ -=≠彳 八 | | \l|//// , //}i/|/ | | | |八 }i 从| | | | | 丶 ー--ァ / l | | | | | | 个o。 __ (\ l | | 乂 |人|\j|/ } _{ \\イ|ノ|ノ , イi i i/ У/∧ 〔__ \人 /i i i i i i i \/∨//_ノ〔__ }⌒ヽ /i i i i i i i i i i i /i i i i /∧i i ∨i i i} ̄ ̄{i i i i ‘,. /i i i i i i i i i i i 〈i i i i ///∧i i i〉i i {i i i i i i}\i i i | /i i i i i i i{i i i i ii i∨i i {////}i i/i i i乂i i i i i i i i\! ゆみ「正座」 モモ「はい……」 ゆみ「よく生きていたな……」 京太郎「墓石代どうするんだ」 俺とゆみはとりあえずモモを正座させた。 モモ「すいません……」 京太郎「ごめんさいじゃあすまないだろう」 ゆみ「これから三人で生きて行くのはどうだ?」 京太郎「え」 モモ「賛成っす!」 ゆみ「黙ってろ」 モモ「……」シュンッ 京太郎「そうだな……何かしたら軽犯罪犯させてムショにぶち込もう」 ゆみ「それがいい、どうせ私達以外を好きになる事はなさそうだ」 619 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/07/02(水) 01 31 10.28 ID bXel3D6IO [9/18] これからは手を取り合って、三人で。 京太郎「ゆみ」 - ‐ - ´__ ` / ´ ヽ / \ \ // ∧}{/| \ ヽ // /ヾヾ"| ヽ | / / l! Y i ! i | _/ / 、/ i ゝリ i | | .ノ__/ 厶イ ヽ 、__ヽ ___ ミ、. | | | -=彡'ハ, rテミ、 ‐-\ ミ=-' | | .|ヽ ij ヒ j ミテ==- ミ=- | | ,-x‐<フ { , , ヒ ノ \ \_ i | / ュ_} } }, ∧ ` , , , 厶イ ̄厂゙ { ヽ ヽ ⌒Y^′l .lヽ _ イ_彡' ヽ ヽ ,ハ、 _ ノli |、心 ` イ|、ヽ il ハ ハ ,r=7 〈 ´ /__` i|. {i -ゝ- ‐ ´/ 》ヽ} i|ヽ i〃ノ ノ;r〈 ヽ∠}/,.' ̄,'フ7l/ ̄ ̄ __∟、ヽ} i|ヽ /,' / ,´,>‐一´_´ ', ' Oゝ‐;¬,ブ' ̄', '´ ̄>‐ 、 ,/´, ' , ´/, '´,. -‐_´‐' _'/,. '´_,. ' ,. ' , ',. ',. ',´ ', ',.ヘ // , ' , ' ,/,' ,' ,' , '´O, ‐'´, ‐' ,. '´_,. '´,. ' ,.' ,' ', ; , ;. ;l ./ '/ ,.' ,.' ,.' i ;. ; ; ; ,' / , ´,. ',. '´,. '´ ,. '´,. '´, ','',. ; ',. ; ; ;.| l , , ' ,.' , ' , '{ ; ; ; ; ;l ,' ,.' , ' , ' ,. '´,. '´,. '´, 'i. ', ', ', ',. ; ',l l', ' , ' ,.' 'ノl ; ; ; ; ; j,' ,' ,.' ,.' , ' , ' ,. '´, ' ,ヽ{、', ', ', ', '、,ハ | , ' , ' ,イ, ',ハ,.' ,' O,ハ ; ,' ,' ,.' , ' , ' , ' , ', '八`'、 '、 '、 ,. ',.イ L__'_、'-‐'7'; ,' ,' ,'/ ,' ; ; ,' ,' ,.' , '、,. ',. ', ' '/ `、', `, ',. ',. ; '〉 /, ',' ,' ,'/, ', ' ,' ;`,' , ',. ' ,. ',. ', ' / ヽ 、,'´,'、 ;. ' | / , ' ,.'O∠,'_,' , ' ;' ,.' ,' ,' , ',. ' ' / {ソ、 ', ,'ヽ,' ! 〈 ,.'´,、'´/, ' ,.',.' , ', ',. ', ', ', ' /´ 〈/´'`,ヽ,、' , 'ハ 〈/∧; ,'/,'´, '´,.', ', ' ,.' ,.', ', ', / _/,.´'`,. ' , ^ 、ノ /lV /yべ、; ;' ;' ,'´,.' ,' ;' ;' ,.ィ ,. -‐_ニ二´‐'_´‐'´_ ‐'´,. ´, '} / i `く 「スーュ__n'__,'_,'_,'_,'_,jrく_, --_ ニ ´-‐_,. ´-‐'´‐ '/ / / l ヽ〈_/ ヽl」 ̄ ̄`「|「 ヽニ´_, --'_´-‐_ニ-´‐'´ / ; ',  ̄ヽ_ノー‐─‐l」l、 丶\--_ニ-‐'´. / l i | \__/´ ̄/ i 丶 __ . イ , ヽ ムソ l ; , ′ `T ゆみ「京太郎……」 モモ(見つめあったっす!) 協力して…… 京太郎「色々あったけどさ」 ゆみ「ああ……見せ付けてやろう」 京太郎「愛してるよ」 二人だけのキスを交わす。 ゆみ「……」 京太郎「……」 ゆみ「分かってる」 最愛の貴女とーー 最愛の君とーー 少し変な付き人でーー 変わらない、これからもずっと大好きな人と、付き人で。 楽しく歩もう。 カンッ 625 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/07/02(水) 02 04 18.28 ID bXel3D6IO [13/18] 憩ルートは洋榎ルートと共に封印されました 穏乃ルートは悪魔共々封印されました 次回穏乃ルート選択時は(土方を使うまでも無く回避してたので)土方使用可能。 そろそろ 1はこのスレを終わらせます。先にこっちを終わらせる 現在解放されているのが 憩ルート 穏乃ルート ネキ 憩 衣 照 淡は封印中 (ピンチになったらハギヨシ登場を使う機会もない程に穏乃はコンマを全回避しました。次回穏乃ルートのピンチ時に使用できます) 一エピローグは衣編クリア時に解放 記憶引き継ぎに関しては とある一定のコンマを引いたヤンデレのみ引き継ぎと考えています(高校が同じキャラの場合)ので、安心して前回選んだ高校も選んでください。 (永水を選ぶ時は一応確認をしますが復讐編かどうかを明記してください) 前回ヤンデレだったあの子も……ヒロインだったあの子も……! 大阪(憩)か阿知賀(穏乃)のどっちかを多数決で選んでください(他の高校は不可) プロローグ 意識が混濁としている。 酷い夢を見ているようだ。 何回も何回も酷い目にーー 咲……? 京太郎「はっっ……!」ガバッ 京太郎「夢か……」 京太郎「嫌な夢を見てしまった」 京太郎「そんな事よりも今日は入学式だ!」 京太郎「楽しみだな」 可愛い女の子と……うへへ。 次に行く高校は? 大阪or阿知賀 安価下10 660 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/07/02(水) 17 53 07.59 ID bXel3D6IO [17/18] 漫 28 由子 75 ネキ 94 絹恵 80 恭子 8 怜 54 泉 24 セーラ 14 浩子 好感度max 依存度max 竜華 39 雅枝 41 憩ちゃん 35 好感度判定安価 千里山ですね 全国に行くまで残り5日です。 全国行ったら難易度が跳ね上がりますのでそれまでのクリアを目指してください 今回は地区予選を終えた頃の休息期間を描いた千里山のお話です 夏休みです。 通学路 京太郎「入学してから結構経ったなぁ」 京太郎「皆、本当凄かったなぁ……優勝してしまいそうだ」 まぁ、俺も負けないように頑張りますよっと。 京太郎「あ、あれは」 668 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/07/02(水) 21 18 57.83 ID 91zCG1KiO 絹恵「あ、須賀君」 京太郎「絹恵さんお久しぶりです。合同練習以来ですね」 ん? 京太郎「えっと……後ろの方は?」 「……」ヒョコッ 絹恵「この人は知っとるやろ?」 絹恵「全国二位」 京太郎「あっ……!」 絹恵「荒川憩ちゃんや」 京太郎「初めまして!」 憩「よろしゅうな~初めまして」ニコッ 今思えば劇的だったと思う 好感度上昇安価 絹恵安価下 憩安価下2 0~30 小 31~60 中 61~99 大 672 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/07/03(木) 00 17 19.81 ID Nz78Jn7zO [1/23] 絹恵 90 憩ちゃん 45 京太郎「さて……」 暑い…… 太陽の光が照り返す中、俺はその場で立ち尽くしていた。 部活は僅かな休養期間。 何をしようーー 1 「雀荘に行ってみようかな」 2「街をうろうろするかな」 3「メールしようかな」 4「電話しよう」 5「LINEしよう」 6.バイト 7.TwitterとFacebookに登録 8.散歩 9自由安価 安価下4 677 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/07/03(木) 00 23 38.03 ID Nz78Jn7zO [2/23] 673-676 ヒエッ…… ゾロ目ボーナス!! メールしたい相手を選んでください 安価下5 691 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/07/03(木) 00 49 25.99 ID Nz78Jn7zO [5/23] 連続ゾロ目ボーナス! 京太郎「!」ピキーンッ 思い出した…… ーー今度こそ幸せにしてみせる! 京太郎「行ってきまーすっ!」ダッ 母「あらあら……」クスクス --- 憩「!!」ピキーンッ あっ…… 憩「お父さん!お母さん!お話があるんやけどー」ダダダッ 0~97 京太郎、憩の元へ 695 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/07/03(木) 00 54 44.13 ID Nz78Jn7zO [6/23] 京太郎「憩!」 憩「京太郎!」 ダキッ 憩母「え?え?」 憩父「え?医療ミスは隠してることが娘にバレて、更には娘に彼氏さんが?え?え?え?」 憩「うちら……付き合ってるんやで?」 憩父「母さん、メス」スッ 憩母「はい」パシッ 京太郎「ひええええ!」 0~97 京太郎と憩 ラブホ照へ 98 ネキ参戦 699 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/07/03(木) 00 58 01.93 ID Nz78Jn7zO [7/23] 一日後 憩「久々にここ来たなー」 京太郎「……」 憩「んっ……///」 --- 京太郎「ふぅ」ツヤツヤ 憩「ちょっと痛かったわー」ツヤツヤ 京太郎「よし、これからはずっと一緒だな」 憩「……!」 憩「不束者ですが……よろしゅう///」 0~97 ハッピーエンドへ 98 ネキ参戦 701 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/07/03(木) 01 02 47.25 ID Nz78Jn7zO [8/23] 洋榎「もう諦めないとうちが怒るで」 浩子「そんなぁ……」 洋榎「神様は憩を選んだって事やな」ハァ 洋榎「次こそは……」 洋榎「京太郎ぉ……」グスッ 浩子「一切得してへんわ……」 洋榎「さっ……たこ焼きいくでー」 浩子「はーい……」 浩子(やってらへんわ) 浩子(憩が死んだ時の京太郎みたいにうちも死のうかな……もう) 702 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/07/03(木) 01 03 13.26 ID Nz78Jn7zO [9/23] HAPPY ENDING 704 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/07/03(木) 01 09 11.51 ID Nz78Jn7zO [10/23] ーーepilogue これからも笑顔で 706 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/07/03(木) 01 24 08.72 ID Nz78Jn7zO [11/23] 控え室 憩「行ってくるで」ニコッ 京太郎「お、おう」ドキッ 憩「またうちに惚れたんー?」ニコニコ 京太郎「あはは……内緒」 憩「大好きやで」ニコニコ 京太郎「当然だろ?」 変わらない笑顔、終わらない愛。 貴女の笑顔は曇らせない。 どんな時でもその笑顔を見ていたい。 その笑顔の為にーー 俺は全てを捧げる。 707 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/07/03(木) 01 29 51.13 ID Nz78Jn7zO [12/23] 京太郎「ふぅ……疲れた」 憩「……」ニコニコ 京太郎「俺……頑張ったかな?」 憩「うちよりも先に行っちゃう所以外は頑張り過ぎちゃうん?」ニコニコ 京太郎「俺……まだ若いのに」 憩「そうやなぁ……」ニコニコ 京太郎「娘を頼んだよ」 憩「任せとき!」ポロッ ーー涙。 憩「うえっ……えっ……ひっく……早い……早すぎるわぁ……」ポロポロ 京太郎「おいおい……そんな顔をしないでくれよ」 憩「ひっく……でも」ポロポロ 京太郎「俺の好きな憩は泣いてる憩なんかじゃないぞ……?」 709 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/07/03(木) 01 35 22.14 ID Nz78Jn7zO [13/23] 憩「ごめんなぁ……」 憩「わすれとったわ」ニコニコ 京太郎「ああ……それでいい」 憩「綺麗やろか?」ニコニコ 京太郎「綺麗だーー」 京太郎「」ガクッ 憩「京太郎……京太郎……?」ポロポロ 雅枝「何やっとるんや?」 怜「早死にの旦那とそれを看取る嫁ごっこらしいです」 --- 京太郎「いやー名演技」 憩「やろ?やろ?」ニコニコ 二人の笑顔。 京太郎「愛してるよ」 憩「それは演技かなー?」クスッ 京太郎「言わせるなよ」 憩「うちも愛してる!」 / / / / \ \ / / / // / ./ | | ゚ . / / / . / / ./ ./ . Ⅳ . . .| ゚ . . ′/ // _/__,/ _ / ./ . | ゚ . .| ゚ .. | /.| . /7´/ _」 / . /┼ ┼ ゚ .l | |. |// l /| | ./ ∧ ,」 . . | ゚ .\ .リ | |. |/ | ./ . | l/ l/ ‘ .| 八 | | / l | | / | / | | ___--、 ‘ .| ‘ | | /} / リリ . .| / 从{ |ァ´ ̄ ̄`ヾ \{ __-‘__, |// / / / | | / | ´ ̄ ̄`ヾ/イ / / | | __彡 / | 〃〃 ′ | /Χ | | `ー------=彡ク | _ 〃〃 |/´ ̄`∨ ∨ / .人 |  ̄`ヽ. / l \ / / / \ / 、__彡イ ト、 .\ /_ _ _ _ 彡 //l \ `ー‐ _. . ≦ | .从 八 --- ` l/ ./`ト . _ _ -‐ | _ _ _ /| / \ \ 八 ./ | .∧ Τ {_ノ∧ l/ ` \ ∨ j/ /´ | __ -‐ \  ̄ ̄ __/ /lノr‐ \ --‐ / /~⌒l / \ / { / ∧ \ / \これからも。カンッ 717 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/07/03(木) 01 43 36.82 ID Nz78Jn7zO [18/23] 大分ルートも減りましたね、皆様との別れも近くなってきて寂しい限りです 穏乃ルートは悪魔共々封印されました 次回穏乃ルート選択時は(土方を使うまでも無く回避してたので)土方使用可能。 そろそろ 1はこのスレを終わらせます。先にこっちを終わらせる 現在解放されているのが 衣ルート 穏乃ルート ネキ 照 淡は封印中 (ピンチになったらハギヨシ登場を使う機会もない程に穏乃はコンマを全回避しました。次回穏乃ルートのピンチ時に使用できます) 一エピローグは衣編クリア時に解放 記憶引き継ぎに関しては とある一定のコンマを引いたヤンデレのみ引き継ぎと考えています(高校が同じキャラの場合)ので、安心して前回選んだ高校も選んでください。 (永水を選ぶ時は一応確認をしますが復讐編かどうかを明記してください) 前回ヤンデレだったあの子も……ヒロインだったあの子も……! 長野(衣)か阿知賀(穏乃)のどっちかを多数決で選んでください(他の高校は不可) プロローグ 意識が混濁としている。 酷い夢を見ているようだ。 何回も何回も酷い目にーー 咲……? 京太郎「はっっ……!」ガバッ 京太郎「夢か……」 京太郎「嫌な夢を見てしまった」 京太郎「そんな事よりも今日は入学式だ!」 京太郎「楽しみだな」 可愛い女の子と……うへへ。 次に行く高校は? 長野or阿知賀 安価下13 753 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/07/03(木) 03 23 17.36 ID Nz78Jn7zO [22/23] 平和じゃん!やったねたえちゃん!(フラグ) 大正義阿知賀編がついに始まりますね、すばらっ (二回目) パワー系ヤンデレ 追跡系ヤンデレ 束縛系ヤンデレ 純粋系ヤンデレ 策士系ヤンデレ 伝説系ヤンデレ 今回も阿知賀に転校してから地区大会を終え、全国大会を控えた時を舞台にしたお話です 通学路 京太郎「入学してから結構経ったなぁ」 京太郎「皆、本当に全国へ行けちゃったから凄いよな」 俺なんか…… 京太郎「あ、あれは」 0~20 玄 21~40 宥 41~60 憧 61~80 灼 81~99 穩乃 安価下1 761 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/07/03(木) 09 44 51.29 ID 3tYRXGzNO ゾロ目ボーナス! 穏乃 58 穏乃「ん……?」 京太郎「ん?」 穏乃「随分と久しぶりに感じた」 京太郎「そうだな……俺も昨日会ったばかりなのに」 どうしてだ? 穏乃「まぁいいや!部活行こう!」 0~30 小 31~60 中 61~99 大 766 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/07/03(木) 17 38 10.86 ID 1X0ASJ7UO [1/2] 穏乃 88 京太郎「……」 穏乃「どうしたの?」 京太郎「部活か……」 そろそろ引き際って奴が来たのかな? 頃合いかもな。 1.部活をやめる 2.部活をサボる 3.部活に行く 安価下5 779 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/07/04(金) 00 10 19.05 ID 9QxJ0YooO [1/2] 憧「おはよー」 憧「今日は全国大会出場記念の祝勝会するらしいけど、来るの?」 京太郎「え……?」 京太郎「どうするか……」 穏乃「来なよ!うん!」 憧 好感度上昇安価 コンマ判定 0~30 小 31~60 特中 61~99 超大 782 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/07/04(金) 00 14 37.15 ID 9QxJ0YooO [2/2] 大 特大 超大 でした 憧 90 京太郎「そうだなぁ……」 1.行く 2.行かない 安価下5 788 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/07/04(金) 02 53 36.65 ID JFSS5l+/O [1/5] 京太郎「よし、行くか!」 穏乃「その意気だね!」 --- ワイワイできる近所の飲食店 灼「そ、それじゃあ全国大会出場をしゅ……」 晴絵・玄・憧・穏乃「かんぱーい!!!!」 灼「……」イラッ 宥「あはは……」 京太郎「まぁまぁ……落ち着いて」 好感度上昇安価 安価下1 玄 安価下2 宥 安価下3 憧 安価下4 灼 安価下5 穏乃 安価下6 晴絵 0~30 小 31~60 中 61~99 大 アコチャーのみ、大、特大、超大 798 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/07/04(金) 18 20 31.24 ID JFSS5l+/O [2/5] 今日は沢山投下出来そうです 玄 78 宥 134 憧 130 灼 48 穏乃 118 晴絵 126 京太郎「俺もこれからは手伝うぜ!」 晴絵「京太郎には助けられてるよ」ハハハ 憧「……///」 灼「男手は必要だね」 玄「そろそろ次の秘技を教える時が来たのです!」 宥「玄ちゃん……なにそれ」 穏乃「……///」 安価下1 玄 安価下2 宥 安価下3 憧 安価下4 灼 安価下5 穏乃 安価下6 晴絵 0~30 小 31~60 中 61~99 大 アコチャーのみ、大、特大、超大 808 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[saga] 投稿日:2014/07/04(金) 19 33 34.42 ID JFSS5l+/O [4/5] 訂正 連続ゾロ目ボーナス! 玄 98 宥 234 連続で同じゾロ目なんですよねぇ 憧 180 灼 78 穏乃 148 晴絵 156 京太郎の部屋 京太郎「はぁ……今日は楽しかったな」 京太郎「そろそろ寝るか」パチッ 京太郎「……」スヤスヤ --- 穏乃「ねぇ……知ってる?」 穏乃「私を殺すのは京太郎……京太郎を殺すのは私」 穏乃「どうすればこの悲劇から逃げられるのかな?」 京太郎「……!」 穏乃「今回が最後だよ……」 穏乃「駄目そうだったら、この悲劇のループから逃げてね」 京太郎「あ……」 思い出す。 あの絶望、悲劇、犠牲。 今度こそは……今度こそは…… 京太郎「絶対に助けてやるよ」 穏乃「馬鹿……」 809 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/07/04(金) 19 34 01.11 ID JFSS5l+/O [5/5] 朝 行動フェイズ 1.部活 2.引きこもる 3.サボる 4.自由安価 安価下3 814 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/07/04(金) 19 48 26.75 ID WWc9AaMXO [1/4] 京太郎「よし、部活に行くか」 0~30 宥 31~60 憧 61~99 穏乃 817 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/07/04(金) 20 00 03.61 ID WWc9AaMXO [2/4] / j l j / /! ト ヽ ヽ ./ l l ! イ / /ノ / !ヽ } } / / | ノ '´ T ̄ フノ  ̄ナ/フ /! } .} } } / j | / ! | ノ/ //_.j /.j j j、 .!ハ } l / { |'/ ! |/ノ_ // ' .// / ハ j `!メ!、 | | ' | ! | !,xr'亦≠=ミ、'〈 ./ ノ.// .リ | 〉 、| | } { | ! / | 〈!什 トリ`> __, / /' ' | ハ | | l .l { |r´ ! |乂o ソ  ̄ ≠ミ、 レ } j | j } .{ ! Y⌒ Y | ` ー-'´ .升 心ミノ イ ! ハl | | { | | リo リ. ヾ/ | / ノ | | l .l | ゝミ ソ ' / |' / | | ヽ { | ヽ イ ノ | | ゝ ト、_,.} | .ハ j } { ヽ ト--} ! r ─ 、 _ /j / .| { ヽ} l ナ‐- 、 ゝ─ 、 ) / | 〈. 人- 、ゝ ∧l. ヽ | ` ー- 、 / | ∧' \ ∧ .∧ { `ヽ、 _.ノヽ、j / }──- 、_ゝ ∧ ゝ ヽ `ー' ___ ノ / |⌒ヽ、 `ヽ ∧ヽ\ ヽ ./ / | \ ∧ ∧. \ゝ 、 ./ / ! \ \ ∧ ` ー- 、 /ノ イ | ヽ \ ∧,r-、 ` ー -、__ ' ´ノ リ ヽ 〉、 r´ _/`>-、 r.{ r‐ヽ、/ ∧ 〉// \ { / , r'´ ,r'⌒、 {.{ ./ / ̄ `ヽ、 / ヽ // .Y/ ' ´ ̄ ̄ ` ヽ 〈 .| し/ ./ / ̄` ∨ ヽ // /´ ヽ .∧ { ./ / r‐- .ト、 } .//} .{ |. ! `ゝゝ.(_/ ヽ }).ヽ l // j | |- ! ` ー-- '´ | .l _ノ/ j .! ! | | ゝ ノ l } | ヽ |、 ヽ 宥「おはよ~」 京太郎「あ、おはようございます」 宥「行こっか、学校」 京太郎「あれ……今日は」 寒がらないのか? 大 0~30 特大 31~60 超大 61~99 821 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/07/04(金) 20 16 19.79 ID WWc9AaMXO [3/4] 宥 264 麻雀部 京太郎「よーし!」 京太郎「ちゃーっす」ガララッ 0~20 玄 21~40 憧 41~60 灼 61~80 穏乃 81~99 晴絵 824 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/07/04(金) 20 19 05.80 ID WWc9AaMXO [4/4] 玄「ふ~むふ~むなるほど~」 京太郎「あ、玄さん」 玄「あ、京太郎君」 玄「早く対局しよう」 京太郎「いいですよー」 0~30 小 31~60 中 61~99 大 826 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/07/04(金) 22 03 34.01 ID UNw8Ls/PO 玄 108 行動フェイズ 夕方 京太郎の部屋 京太郎「さて、何をするか」 1 「雀荘に行ってみようかな」 2「街をうろうろするかな」 3「メールしようかな」 4「電話しよう」 5「LINEしよう」 6.バイト 7.TwitterとFacebookに登録 8.自由安価 安価下4 831 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/07/04(金) 22 22 06.02 ID RUwrH8qDO [1/15] 京太郎「バイトするか」 --- 土方「おらよぉぉぉぉ!!!」 京太郎「ひいいい!」 土方「しっかりやりやがれよおおおおおおお!!!!」 土方「大体テメエは今回俺に頼る必要ねえだろうがぁぁぁ!!!!」 京太郎「え……?」 土方「ちっ……」 土方「ほれ、今日の給料」 --- 行動フェイズ 夜 京太郎の部屋 京太郎「さて、何をするか」 1 「雀荘に行ってみようかな」 2「街をうろうろするかな」 3「メールしようかな」 4「電話しよう」 5「LINEしよう」 6.バイト 7.TwitterとFacebookに登録 8.自由安価 安価下4 837 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/07/04(金) 22 31 25.43 ID RUwrH8qDO [2/15] 京太郎「メールしようかな」 自由安価 安価下3 前週キャラあり 841 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/07/04(金) 22 39 23.90 ID RUwrH8qDO [3/15] 京太郎「……」 --- 今暇か? うん 話がある 知ってる 山で待ってる 分かった。すぐに行くね --- 京太郎「よし、行くか」 842 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/07/04(金) 22 42 20.28 ID RUwrH8qDO [4/15] 山 京太郎「久しぶり……だな」 穏乃「そうだね」 京太郎「正気か?」 穏乃「勿論……だけど」 京太郎「……」 穏乃「長くは無いかもね」 京太郎「……」グッ 穏乃「久しぶりに会えたのに」 穏乃「残酷だよね……」ポロポロ 京太郎「……」ギュッ 穏乃「……!」 京太郎「大丈夫だ……大丈夫……」 穏乃「うん……」 一日が終わりました 843 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/07/04(金) 22 46 09.11 ID RUwrH8qDO [5/15] 朝 行動フェイズ 1.登校 2.引きこもる 3.サボる 4.自由安価 安価下3 848 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/07/04(金) 22 51 07.68 ID RUwrH8qDO [6/15] 京太郎「まだ家に居る事にしよう」 ピンポーン 0~30 宥 31~60 憧 61~99 穏乃 851 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/07/04(金) 22 59 12.60 ID RUwrH8qDO [7/15] 穏乃「あれ?部活はー?」 京太郎「俺は部活無いぞ」 穏乃「そっか、私達だけでやるんだった」 京太郎「またな」 穏乃「うん」 穏乃「……」ササッ 京太郎「ん?」 チュッ 穏乃「えへへ!またね!」 京太郎「ったく……」 行動フェイズ 夕方 京太郎の部屋 京太郎「さて、何をするか」 1 「雀荘に行ってみようかな」 2「街をうろうろするかな」 3「メールしようかな」 4「電話しよう」 5「LINEしよう」 6.バイト 7.TwitterとFacebookに登録 8.自由安価 安価下4 857 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/07/04(金) 23 10 11.58 ID RUwrH8qDO [8/15] 京太郎「メールするかな」 自由安価 安価下3 861 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/07/04(金) 23 17 23.04 ID RUwrH8qDO [9/15] 京太郎「ん?」 --- ねえ、私が変になったらどうするの? 治す 治らなかったら? 分からない 両方を愛してよ それでもいいよ 本当? 変な事しなかったらな 862 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/07/04(金) 23 17 50.41 ID RUwrH8qDO [10/15] 行動フェイズ 夜 京太郎の部屋 京太郎「さて、何をするか」 1 「雀荘に行ってみようかな」 2「街をうろうろするかな」 3「メールしようかな」 4「電話しよう」 5「LINEしよう」 6.バイト 7.TwitterとFacebookに登録 8.自由安価 安価下4 868 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/07/04(金) 23 27 23.67 ID RUwrH8qDO [11/15] 自由安価 好きなキャラを選んでね 安価下4 878 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/07/04(金) 23 37 29.27 ID RUwrH8qDO [13/15] ゾロ目ボーナス! prrrr 憧「もしもしー?」 憧「久しぶり」 憧「今穏乃の家の近くなんだけど……」 憧「どうやったら不幸になるかな?」 京太郎「っ!!」 京太郎「絶対に動くな!!!」 0~70 京太郎が先に到着、合流 71~99 憧、侵入 884 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/07/04(金) 23 45 10.12 ID RUwrH8qDO [14/15] 京太郎「……」 穏乃「また憧が……?」 京太郎「こりない奴なんだ」 穏乃「どうせ凶器とか隠し持ってるから通報しとこうよ」 京太郎「大丈夫、通報済みだ」 穏乃「それなら良かった」 京太郎「うんにゃ」 穏乃「さっ……どこに行くの?」 0~80 山 81~99 あったかーい 888 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/07/04(金) 23 52 42.13 ID RUwrH8qDO [15/15] 穏乃「私が好きな所だ」 京太郎「知ってる」 穏乃「えへへっ」 ギュッ 穏乃「もう離さない」 京太郎「どっちだ?」 穏乃「沢山殺してきた方」 京太郎「そうか……」 京太郎「今回はどうするつもりだ?」 穏乃「……」 京太郎「そうか」 穏乃「……」ギラギラ 0~70 京太郎、両方を愛す事を伝える 71~99 教え子の不順異性交遊か…… 894 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/07/05(土) 00 21 59.30 ID /HzZyIIgO [1/12] 俺には関係ない。 ーーそう、全てをあいしているから。 京太郎「俺はどっちの穏乃でも構わない」 京太郎「両方を愛している」 京太郎「好きだ」 京太郎「今更だけど……」 京太郎「好きだ……穏乃」 京太郎「付き合ってくれ」 穏乃「あはは……」 穏乃「なんかスッキリしたよ」 ポロポロ 穏乃「私も大好きだよ、京太郎」ポロポロ 多数決 0~80 ヤンデレのヤンデレが治まる。ハッピーエンドへ 81~99 悪魔 安価下10 多数決 906 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/07/05(土) 00 29 16.89 ID /HzZyIIgO [2/12] HAPPY ENDING 908 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/07/05(土) 00 31 28.39 ID /HzZyIIgO [3/12] 全国決勝 穏乃「……皆が繋いでくれた」 穏乃「勝つ……!」ゴッ 咲「へぇ……」 淡「っっっ!」ゾクッ ネリー「ーー!」 安価下6多数決 0~80 阿知賀 81~90 清澄 91~95 白糸台 96~99 臨海 919 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/07/05(土) 00 37 25.57 ID /HzZyIIgO [4/12] 穏乃「行くよ……!」 } }'////////} } リ////////} /\ {! ////////// //\\ {∨///////// // \\ {////////// // \\ {///////// //\\ {//////// // \\ 〉/////〈 // \\ ム//////ゝ // \ 人///人 / /\\ 〃////ヽ ,/{ // \\ {//////リ/ ! // \ \ V///// `ニ=- - /// ヽ /////ハ ( /-‐=‐-‐=‐-‐=ー-\=ー-‐=ニ〈////// 〉Y⌒\ー‐=/‐=‐--‐=‐--‐=‐--‐=‐-ニ=‐-‐=‐-‐=‐‐-‐=ー-‐=‐-‐|`¨TT¨´|=|-‐=‐-‐=‐--‐=‐-‐=‐-‐=‐-‐=‐-=-二二二二ニニニニニニニニニニニl !=l │ニニニニニニニニニニニニニニニニ二二二/\‐=ニ=‐-‐-‐=‐‐-‐=ー-‐-┤ lニl l-‐=‐--‐=‐--‐=‐--‐=‐--‐=‐-/∠\\ニニニニニニニニニニニニニl lニニl lニニニニニニニニニニニニニニニニニニ//ニニ┏━━━囗┏━━━囗┏━━囗┏━━囗┏━━囗┏━━囗┗━━┓囗┗━━┓囗┗━┓囗┗━┓囗┗━┓囗┗━┓囗 ┃┃ ┃┃ ┃┃ ┃┃ ┃┃ ┃┃┏┓┏┓┏┓ ┃┃ ┃┃ ┃┃ ┃┃ ┃┃ ┃┃┗┛┗┛┗┛┏━━┛┃┏━━┛┃┏━┛┃┏━┛┃┏━┛┃┏━┛┃┗━━━┛┗━━━┛┗━━┛┗━━┛┗━━┛┗━━┛ 咲「!」 穏乃「ロンッ!!!」 咲「あっ……!」 恒子「決まったァァァ!!!!」 恒子「優勝は阿知賀!!!!」 京太郎「あいつ……やりやがった!!!」 ワァァァァァ 健夜「正真正銘のダークホースですね」 健夜「チームとして優れてたよ」 922 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/07/05(土) 00 43 36.06 ID /HzZyIIgO [5/12] ーーepilogue 無償の愛 923 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/07/05(土) 00 48 53.11 ID /HzZyIIgO [6/12] _. . ― ― .、 .-‐ァ / / \ / // / / / 、 / ハ ヽ // { ハ ハハ彡 \ ノ } ヘ __. - / r‐v Vん芯≦´ jト、 ハ . . .―  ̄ 彡 ハ! { { 辷ソ z_彡イ } ハ / ――彡 二 / / ヽ ! { "" んfハ/ ノノ ノ / / / / / / ヘ ', / 、´ ゙='/ イ/ / / / 彡 ´ / f三ヘ ト ー' _"ィ /( ( // / / / / / ヾ〉 ̄ / / rユ_ヾ ( / / / / / \ 彡∠三ミ ( / / / / ―' ヾヽ〉 V ハ ; 〃 丶 / / 〉 〉´ {ハ { /;i _ ― ' / / ヽヽ ', /;〈 / / イ ̄ ヾ、 / ; ; { _ ‐ ´ ! /; ; ; ; ゞ _; ;‐;´ { / ; ; ; ; ; ; ; /}; ; ; ; | / ; ; ; ; ; ;/ 〉; { /; ; ; ; ;/ / _ {{ | /; ; ; / / / 丶 {{ ', 〈 ; ; ; ; ;ノ / / 、 ', く三ヲ / _ _ ヘ //7ノ { / 二i三三二二三 ‐ 、 ヘ └' / ィ‐´ ̄'、 ̄ ̄ ̄ ` ―ミ\\ 〉 〈 ゝ ゝ  ̄\ミ、 ヾ{ `ゝ、 V} { ∧ } 穏乃「やった!!!」 憧「やった!!」 晴絵「ひっく……凄いぞ……最高だ……!」ウワァァォン 灼「やったよ……ハルちゃん」ポロポロ 玄「うわぁぁぁぁん!!!!良かったよぉ!!!」ポロポロ 宥「やったよ……やったよ……!」 京太郎「よっしゃぁぁぁ!!!皆凄え!!!!」 京太郎「おめでとう!!!」 穏乃「京太郎もありがとう!」 晴絵「うわぁぁぁぁん!」ポロポロ 憧「京太郎が居なかったらきっと大変だったわ」ポロポロ 宥「うん、そうだね」 玄「ありがとう!」 灼「ありがとう……」 京太郎「……」ポロポロ あれ、俺……どうして泣いて…… 924 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/07/05(土) 00 54 20.65 ID /HzZyIIgO [7/12] 穏乃「……」 沢山愛された。 憧「ちょっ!」 玄「京太郎君が泣いたよぉ!」ガーンッ 穏乃「今ここに居るのも貴方のおかげ」 貴方が居なかったらきっと…… 私は貴方と共にーー 京太郎「泣いてなんか……!」ポロポロ それに…… ほら、今でも。 穏乃「……」グイッ 京太郎「!」 宥「あ……」 灼「始まった……」ハァ 晴絵「うわぁぁぁぁ!」ポロポロ 穏乃「大好きだよ」 チュッ 京太郎「!!!」 ーー繋がっているから カンッ 931 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/07/05(土) 01 00 35.13 ID /HzZyIIgO [11/12] 大分ルートも減りましたね、皆様との別れも近くなってきて寂しい限りです そろそろ 1はこのスレを終わらせます。先にこっちを終わらせる 現在解放されているのが 衣ルート ネキルート 照 淡は封印中 一エピローグは衣編クリア時に解放 記憶引き継ぎに関しては とある一定のコンマを引いたヤンデレのみ引き継ぎと考えています(高校が同じキャラの場合)ので、安心して前回選んだ高校も選んでください。 (永水を選ぶ時は一応確認をしますが復讐編かどうかを明記してください) 前回ヤンデレだったあの子も……ヒロインだったあの子も……! 長野(衣)か姫松(洋榎)のどっちかを多数決で選んでください(他の高校は不可) プロローグ 意識が混濁としている。 酷い夢を見ているようだ。 何回も何回も酷い目にーー 咲……? 京太郎「はっっ……!」ガバッ 京太郎「夢か……」 京太郎「嫌な夢を見てしまった」 京太郎「そんな事よりも今日は入学式だ!」 京太郎「楽しみだな」 可愛い女の子と……うへへ。 次に行く高校は? 長野or阿知賀 安価下15 964 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/07/05(土) 02 31 11.24 ID LmGchb6+O [3/10] 漫 20 由子 19 洋榎 254 絹恵 7 恭子 81 姫松Vやねん!!!Vやねん!!! 姫松に入学してから全国大会出場を決めてからの休養期間です 通学路 京太郎「入学してから結構経ったなぁ」 京太郎「皆、本当に全国へ行けちゃったから凄いよな」 京太郎「洋榎さんとか素直に尊敬する」 京太郎「あ、あれは」 0~20 漫 21~40 由子 41~60 洋榎 61~80 絹恵 81~99 恭子 安価下1 968 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/07/05(土) 02 48 03.58 ID LmGchb6+O [4/10] 漫「おはよー」 京太郎「あ、おはようございます」 漫「どうすん?部活?」 京太郎「勿論部活行きますよ!」 漫「ならいこか!」 京太郎「はい!」 0~30 小 31~60 中 61~99 大 973 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/07/05(土) 03 17 17.96 ID LmGchb6+O [6/10] いくのん 72 漫 50 京太郎「失礼しまーす」ガララッ 0~20 由子 21~40 洋榎 41~60 絹恵 61~80 恭子 81~99 郁乃 975 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/07/05(土) 03 33 40.26 ID LmGchb6+O [7/10] | | |/\| | | | | ト-- ' `ー て| / .ノ| | | | | j! /| | | | | | / | 一 く 〈 | | | | | | | く | 発 る\.ヽ | | | | | | ) |. く .でf^i|\〉! ! ! < | る |7 f⌒ 〉 ヽ !!. で |1」 ノ } っ ト、 ヽ / | | ヽ } /⌒V | | | |へ | | | | ヽ / \ | / _,厶斗一 } \ / _ ノ イ 〃 \ \{ 孑芍弌ト、/ } | i i f⌒`j / | 乂_ リ / / . ≧=彡 厶イ |ヽ ′ 、、 /ノ | | } / | | | | /\ / | | |ノ/  ̄ ̄ < | / 洋榎「きょーたろっ」ギュッ 絹恵「始まった……」 京太郎「ひ、洋榎さん!」ビクビクビクンッ 洋榎「あー抱き心地最高やー」スリスリ 洋榎「痛い所ないかー?大丈夫かー?」 洋榎「困った事あったらなんでも言いやー?」フウッ 禍々しい囁き。 洋榎「うちが助けてあげるさかい」ニコッ 京太郎「うっ……」 この人は苦手だ…… 好感度低下安価 0~30 小 31~60 中 61~99 大 981 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/07/05(土) 03 45 39.81 ID LmGchb6+O [10/10] 洋榎 204 行動フェイズ 夕方 京太郎の部屋 京太郎「さて、何をするか」 1 「雀荘に行ってみようかな」 2「街をうろうろするかな」 3「メールしようかな」 4「電話しよう」 5「LINEしよう」 6.バイト 7.TwitterとFacebookに登録 8.自由安価 安価下4